【小説】龍のぬいぐるみ
「おはよー」
「アキ、おはー」
「どうよ」
「結構いい感じよ」
「後輩、作ったぬいぐるみみんなでチェンジするもんだと思って楽しみにしてたっぽいぜ」
「はは、かわいそうに」
作っているパンダのぬいぐるみは、ソフトボアの生地を使った1メートル強の大きさの、自信作だ。
実は、市販のぬいぐるみをモデルに、いや、思いっきり複製だ。
実物に合わせて型取りした。
まあ個人的に楽しむ範疇だから問題はないだろう。
放課後、同期のアキがふらりと遊びに来た。
パンダをチクチク縫ってる手元から、