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ワーママ天職活動日記②📖自分の強みがわからない時は「かくかくしかじか」を読むといい

年末から天職活動をしている。転職活動と思っていたが、今回天職を見つけるという意志も込めて「天職活動」と記載することにした。

天職でも転職活動でも、やらなければいけないのは「Can(できること)」「Will(できないこと)」の明確化。特にCanはスキル面(Excel、英語など)での棚卸は難しくないが、ソフト面(課題発見力、巻き込み力など)が難しい。

一通り本を買って自己分析はした。しかしポジションクローズで退職日が決まっていることもあり、自分の強みが明確にわからないまま、書類を出して1次面接を受けて今にいたる。

自分の強みがわからなかったら「かくかくしかじか」を読むといい

そんな中、ふと読んだのが東村アキコ先生の漫画「かくかくしかじか」。
彼女は「東京タラレバ娘」や「ママはテンパリスト」が代表作の漫画家さんだ。ちなみに本作は2025年に映画化予定。見に行かなきゃ!

画家になるという夢を持ちながら、ボーっとした日々を過ごすぐうたらな高校生・明子。人気漫画家を目指していく彼女には、最恐の絵画教師・日高先生との戦いの記録と、先生に言えなかった、残酷な〈嘘〉と〈秘話〉が隠されていた──。
笑いと涙で人生を描き、日本中を励まし続ける伝説の漫画家・東村アキコ。
その東村が泣きながら描いた自身の【実話】

映画「かくかくしかじか」公式サイトより

人気漫画家・東村アキコ先生の実話を漫画にしたのだが、これがすごい。
高校生や大学生ならではの《ズルい考え・浅はかさ・恥ずかしい行動・取返しのつかない後悔》を赤裸々に描いている。

ここまで自分の過去や弱みと向き合っている、自伝やエッセイを私は見たことがない。私に足りなかったのは「自分の過去と弱さ」と向き合う時間だったと思った。

弱みと向き合っているからこそ、東村先生の強みもこの漫画から見えてきた。私がこの漫画を読んで思ったのは、弱みである影に向き合わないと、光である強みも浮き上がってこないということ。

この漫画を読んで、私も改めて自分の強み・弱みに向き合うことができた。自分の強み、弱みを考えた時にいくつかエピソードが思い浮かんだ。その中でも大学受験と入学後のエピソードの強み・弱み・価値観が今につながっていた。

大学受験と入学後のエピソード

私は最寄り駅まで車で20分かかるほどの田舎に生まれ育った。私はこの田舎がとても窮屈で息苦しかった。小学校・中学校の友達の親は何をしているか皆がわかる関係性。実家が開業医だったこともあり、私のアイデンティティは「●●さんの家の子」。それが常につきまとった。親のことを誰も知らない場所に行きたかった。東京に行けばそれが叶うと思っていた。

両親は私を医者にしたがった。私の学力では東京の医学部合格は難しく、推薦枠を駆使して地元の医学部に行くのが現実的だった。でも私は地元から出たかった。両親も親戚も学校も、私は医者になるものと思っていた。周りから何度も説得を受けた。ただ、私にとって「地元で医者になる」は一つも魅力に感じなかった。浅はかだが、地元で6年間解剖などの勉強漬けになる大学生よりも、東京で自由で楽しい大学生活を送りたかった。結局、反対を押し切って私は高校3年生で理系から文系に転向した。

・・・と「意思が強い高校生」みたいな書き方をしたが、どうにもこうにも数学や生物が嫌いで苦手だったという事実もあった。理系クラスだったこともあり、私の理系科目は中の下。いや下の下だったかもしれない。理系科目から逃げたかったのだ。

文系に転向したものの、模試の判定はふるわかなった。第一志望の大学どころかMARCHもE判定。現役合格は絶望的だった。唯一得意だったのは日本史。小さい頃から大河ドラマやコバルト文庫が大好きだった私にとって、日本史は勉強というよりドラマ視聴や読書の延長線上だった。文系の生徒にまじった授業でもほぼ答えられないことはなく「理系であんなに日本史ができるやつは見たことない」と日本史の先生に言われたのがすごく嬉しかった。理系クラスで落ちこぼれだった私からすると、高校時代の唯一のいい思い出かもしれない。とはいえ全体ではE判定。どうしたものかと思った。

たまたま希望大学の赤本を見たときに文学部の入試の特殊さに気づいた。当時、英語は辞書持ち込みOK、国語は小論文、私が得意な日本史というトリッキーな入試だったのだ。私は法学部を希望していたが、その大学は文学部を受けることに決めた。なんてことはない、同大学の法学部の入試はさっぱり解けなかったのだ。

英語に関しても、文法問題というより大枠を掴めてそれを文章化するような問題が多かった気がする。小さい頃からコバルト文庫のおかげで文章を読むことは苦ではなかった。ここの入試がぴたっとはまった。私は現役で志望大学に合格した。

ちなみにE判定だったもう1つの大学も合格できたので、勉強する努力はしたのだと思う。でも全然実力ではない。自分ができることと達成したいことがはまる場所を見つけることが出来たからだ。

ちなみに、そうして意気揚々と希望大学に入ったものの、大学1年生の時に人間関係に悩んで1-2か月ほど実家で引きこもったことがあった。大学生になり、「受講する授業」「サークル」「バイト先」「付き合う友達」をすべて自分で決めるシステムと「はっきり物事を言う我が強い友達達(田舎から出てきたトロい私にはそう感じた)」に馴染めなかったのだ。
高校生までは授業もクラスも決まっていた。何もしなくても授業が用意されていた。大学に入って全部自分で決めるというのが苦痛だった。難しかった。そして田舎から出てきた私にとって、東京や名古屋育ちの子だちのはっきりした物言いに傷ついた。彼女たちにその意図はなく、今ではお互いに何でも言い合える存在だが、当時はギャップについていけなかった。

「せっかく東京の希望大学に入ったのに…。」私は両親や地元も友達に、東京の大学生活を楽しんでいる自分を見せたかった。最初はそのように振舞ったが限界がきた。1-2か月ほど実家に帰ってゆっくり休んだ。両親や祖母は温かく迎えてくれた。

その状況をどうやって脱したかは思い出せない。なんとなくだが、大学2年生になる頃に「新入生勧誘」という一大イベントがあって、それに向かってみんなで取り組んでいくうちに馴染めたような気がする。そんな苦しい大学1年生の時期があった。

私の強み

1. 現実的な目標設定

自分の能力や状況を見極めた上で達成可能な最高の結果を狙っているのは、私らしいと思う。社会人になってから留学をした際も、私の英語力では大学院に入る実力はない。でも語学留学というのは実績として辛い。何か良い方法はないものか…と考える中で、日本でIELTS5.5(TOEICでいう600-740点)の取得を条件に現地大学の語学クラスに通えば、その後大学院に移行できるというシステムを見つけて留学できた。よく言えば戦略的、悪く言えば理想追求型ではないということだ。

2.興味分野への没頭力

戦略的に楽して合格したように見えて、ちゃんと受験勉強した。そのモチベーションは「東京の大学楽しそう!」だ。当時オレンジデイズというドラマを見て心を躍らせて勉強を頑張った。私のモチベ―ションはいつも「楽しそうで心が動くかどうか」だ。成績の中で日本史だけ良かったのも楽しかったからだ。仕事でも一番の成功体験となるプロジェクトは「これは社会的意義がある」と感じ、大変さより楽しさが上回ったものだった。

3. 長期的な人間関係構築力

時間はかかるが、人間関係構築力はあると思う。大学、転職先、留学先でも最終的に信頼を勝ち得た自信がある。特に2社目に勤めた会社は新卒文化で転職した私はイレギュラーな存在。横のつながりもなく孤独を多々感じた。でも4年かけてたくさんの信頼を勝ち得た。新卒から務めていた子よりも頼りにされた。

私の弱み

1. 変化への適応の弱さ

大学1年の時がそうだったように、新しい環境に弱い。これは転職2社目もそうだった。1社目と2社目でカルチャーギャップが大きく苦労した。3社目は2社目と比べてスムーズだったが、次の転職先でも少なからずこの壁にぶつかると思う。

2. 戦略計画の弱さ

「ここなら私の目標が達成できそう」という穴を見つけてきたが、それを狙ってやってきたかというと疑問が残る。偶然や運ではなく、戦略的に見つけられるようになりたい。そして穴を見つけた後で、その道筋をたてて具体的な行動にまで落としていきたい。

3. カッコ悪いが怖い

「東京の大学生活を楽しんでいる自分を見せたかった」にあるように、私はカッコ悪い自分をさらけ出すのが苦手だ。一方、「私この仕事できます」と言う時は100%自信がある時だ。60%しかできそうにない時は言わない。「カッコ悪い」と思われたくないからだ。自分を守っているのだ。

私の価値観

あらためて大学受験のことを思い出して、興味がないことは頑張れないと思った。楽しそう、わくわくする、好き。この気持ちに出会う時の感覚は覚えている。社会人で留学できるという選択肢を見つけたとき、2社目のプロジェクトを聞いたとき、副業のバイトしないかと誘われたとき。内臓がぶわっと持ち上がるような感情の変化が起きたのだ。この気持ちに出会えたら、それはもう突き進めのサインだと思う。それを今後も見つけていきたい。

おわりに

カッコ悪いが怖い私が、高校生の時の何も考えていない進路選択理由と、大学1年生の挫折を記載できたのは、ある意味大きな進歩だと思う。それを書くことができたのは「かくかくしかじが」の赤裸々な体験記が後押ししてくれたのだと思う。

自分の原体験を振り返れてよかった。また明日から天職活動を頑張りたい。

<おしまい>

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