卒検に落ちた話

タイトルにもある通り、僕は自動車学校の卒業検定に落ちた。再受験を終えてようやく気持ちが落ち着いてきたので、書いてみようと思う。

あれは日曜日のことだった。卒検いうても普通に運転するだけやろ…とタカをくくっていたので、運転中も「終わったら何食べようかな」とか「note始めたら何書こうかな」といったことを考えていた。初めてnoteに書くことになるのがこの卒検に落ちた話になる事を、知る由もなかった。

指定のコースを半分過ぎたあたりの狭い道をゆっくり走行していた時だった。

「当たっちゃうよ!」

瞬間、頭が真っ白になった。まあ真っ白といってもそこからコース終了まで運転する正気はあったのだが、心臓がバクバク音を立てていた。

一応説明すると、卒検では教官に補助ブレーキを踏まれた瞬間に100点の減点が発生して不合格となる。たとえ他に全く落ち度がなくても、である。

どうやら僕は道の左側に寄りすぎていて、ミラーを電信柱にぶつける寸前だったらしい。それでブレーキを踏まれたと。
そんな事?そんな事で?俺、落ちた?

そこから検定を終えて、次の検定の予約を入れるまでのことはよく覚えていない。電信柱ごときに落とされた悔しさと、9割の人が受かる検定に落ちたやるせなさと、再受験のために大学の授業を切ることになった悲しさとでいっぱいだった。ネットで「卒検 落ちた」「卒検 再受験」と繰り返し検索した。


そしてその二日後。再受験に合格した。
減点なし、文句なしの100点満点での合格だった。再受験については特におもしろい事もなかったので割愛する。普通に受かったから。

この2日間、何も手につかないほど精神的に参っていたが、合格の一言が心を極限まで軽くした。僕は、1回目で受かっていたらここまで嬉しくなかったかもしれない、と思うことにした。


これから卒業検定を受ける人に僕が言える事はただ1つ。「卒検なんか落ちねえよw」と宣う輩がいるが、



卒検は、落ちる。

落ちるし、落ちたら悲しい。

でも、いつか受かる。

受かるし、受かったら嬉しい。


それだけである。

これから自動車学校に挑む者たちに、幸あらんことを。それでは。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?