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旅 - 人生に困ったら旅に出よう-

- 人生に困ったら旅に出よう-

よく聞くフレーズだが、
そこにはある種の強烈な真実が含まれているように思えてならない。

以前、
旅の効能のひとつに「自分を取り戻す」ということがあるというのは
前にこちらの記事でも書いたとおりだが、
旅というのはいつもと全く違うところに身を置くことにより、
「最も遠いけど、最も近いものである自分」と嫌でも向き合うことになるので、ものすごく効率のいい「自分点に戻るために最適かつ最良なツール」であると常々思っている。

ただ、このところ「stay home」が長く続いて、
外に出ないことで自分と向き合う時間が増えたことにより、
逆説的にだが、旅に出なくても、本来の自分、己なるものを
取り戻しやすくなっているように思う。
なぜなら至極単純に”だれにもあわず、自分とひたすらに向き合える”から。


外に出ること。
”他の誰でもない自分、肩書きや自分の今までの経歴とかが通用しない世界に行くこと”で本来の自分を探る方法の一つが海外留学とか旅なるもの
だとすると、

内に篭ること。
つまり、”他の誰とも会わずにいることで自分性が侵食されづらくなり、旅に出ることの真逆のアプローチではあるが、結果としてここでも100%の自分を思い出しやすくなった”のが
stay homeの福音・副作用の一つだったのではないかと改めて感じている。

そして、
「もちろんこれはある程度移動ができるようになったらという前提はつくが」本来の自分を思い出しかけたならば、また、改めてふらりと「旅に出てみる」といいように思う。


多くの場合、旅とは目的を伴うものだ。
グルメの旅、
パワスポを巡る旅、
世界遺産に行く旅、
高級ホテルでおこもりステイ三昧!の旅、
ゴッドハンドめがけて、極上スパを堪能する旅、etc。

また、旅とはお金も時間も労力もかかるもの。
そんな「超負荷がかかること」をやる際に、
”興味がないこと”を”その旅の目的”にもってくることなど
まずありえない!だろう。

なので、旅の目的地、
やり方、泊まる宿、
ご飯のこと等々やその比重で
自分が人生に何を求めているかがわかるとも言える。

グルメの人もいるだろうし、
絶景を見たいという人もいるだろうし、
歴史が大好きで古戦場とかを見たいという人もいるだろう。

先ほど申し上げたように、
自分の純度が上がって「好きポイント」がより明確になった今は、
前と違う自分になっているとも言えるから、今の自分(AFTER stay home)と今までの自分(before  stay home)だと、
旅の目的地や行きたいポイント、テーマが変わっている!
なんていう人もいるかと思うがどうだろうか。

例えば、
今の私なら、(去年もそうだったけれど)「空気」とか
「光を味わう」ことが目的と言えるかもしれない。

特定のお店とか特定の場所とかではなくて、
街のそぞろ歩きとか人の活気とかをみるとか、
市場をぶらぶらするといったことが
最高に好きだし、また、
そういうところに行きたくなる。

人がどういうところに、
街・村落を作り、
コミュニティを形成し、
また、それをどうやって維持しているのか。
街のへそを見て、
過去に街を作ってきた大名や、
豪農・豪商をみて、
彼らの思考や考え方・哲学を学んだり、
想像したりして楽しむのだ。

どうしてある土地で〇〇なる名士たちや名君たちが生まれたのか、
また、その要素はいったい何なのか。

また、ある土地では、なんで〇〇が流行ったり、
〇〇なメンタリティが生まれたのか?とか、
その土地その土地にまつわる、
そういう各種検証・調べ物をするのが好きだ。

もしくは、
ホテルやホテル以外の建物を見て回ったり、
内装・インテリア・歴史的建造物を見るのも好きだ。

歴史好きということもあり、
鶴岡八幡宮に行くたびに、
「あぁ、ここで実朝は公暁にやられたのね。無念!」
などと毎回思ってしまうし、
壇ノ浦に行くたびに、
「平家一門の方々」に
手を合わせずにはいられない。

そんな私の話はさておき、
これをご覧になっている皆さんは
”何を目的に”旅をするだろうか?

写真?
グルメ?
アート&美術館?
それとも人間観察?
お買いもの?
語学研修に、技術の習得?などの
学びという人もいるかもしれませんね。

旅の仕方には嫌が応にもそれぞれの個性がでるし、
これからはそれはもっと複雑化・多様化していくだろうと思う。

「風の時代とは情報・知性の時代」だ。

旅とはある意味、
”興味の塊が動くもの”と言ってもいいほどに
おのおののinterestが強調されるもの。
そして、そこには旅人のエレガンス、インテリジェンス、
またはグレイスが自ずから香ってくる。

多くの人が移動していく時代においては、
つまりこれからの時代は「旅のチョイス、テーマ、その仕方」に、
各人のスタイルや流儀がもっと現れる時代になるに違いない。

you are what you eatとか、

you are what you seeなんていうことも言われるが、

you are how you travel around  
といえる時代がもうすぐそこまできているように感じる。


話は戻るが、定期的に旅に出ることはやはりお勧めしたい。(今は・・・うーむ・・・だけどねw)
人生が詰まっていようが詰まってなかろうが、
人生には旅は必要だ。

いつもの違う人たち、文化、食事、風習、等々にふれることで
学ぶことは多くあるし、また、自分らしい旅のスタイルを作り上げていくのはまたなんとも言えず楽しいものだ。

トラベルリテラシーのようなものはやはり実地ではないと積み上がらない。
そして、そのトラベルリテラシーのようなものはまた”広く世界を見る”ための、また”新しい可能性をみいだすため”の下地になるようなものだと思っている。

その下地・素養を作り上げていくことは、
いろいろなものと既にあるものを組み合わせる力や
アイデアの引き出しを広げることにも繋がる。

それは当然、人間力とか仕事力とか発想力のupにもつながることなので、
人の器、人としての力を高めていくことに他ならないだろう。

つまり、
超大雑把に言うと風の時代を生きるための「人力(ひとりょく?」をハードに筋トレするには”旅”をすることが「最短で最高の方法」だと言えるのではないかと実は密かに思っている。


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