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<閑話休題>#どこでも住めるとしたら

 「#どこでも住めるとしたら」、私は雲の上に住みたい。雲の上というのなら、マンションの高層階に住めばいいとなるかも知れないが、それでは意味がない。下からつながらない状態で、雲の上に浮かんで住みたいのです。

 空中にある都市と言えば、ジョナサン・スイフトの『ガリバー旅行記』に出てくるラピューターが有名だが、ここは地上のバルニバービ島と密接につながっている。つまり、生活物資の補給は、地上のバルニバービ島から定期的に行っている他、バルニバービ島上空から移動しないように鎖でつながっている。

 また、ラピューターの住人(王侯貴族)は、勝手にバルニバービ島に降りることができず、支配者による許可制になっている。理由は、特に婦人たちがラピューターの生活に飽きてしまっている上に、地上の生活の楽しさを知ったら、二度とラピューターに戻ってこないからだそうだ。つまり、ラピューターの生活は面白くないのだ。

 一方、私の考える雲の上住宅(面倒なので、便宜的に「クラウドハウス」と名付ける)は、地上との位置関係を気にすることはなく、自由に空を移動できる。また、補給が必要になった場合や病気の場合は、大型の気球(どこかの国のミサイルに撃墜されないように!)によって行き来きできるようになっている。生活通信機器用電源は、「曇りや雨」は存在せず常に晴天となる雲の上だから、太陽光発電を使用する。携帯電話用の小さな基地局を設置しておけば、日常の通信が確保できる。

 生活は自給自足を目指して、空気中の大量にある酸素・窒素などを使用して、水及び食料を作る化学装置を使用する。なお、住宅等を建設するための基盤については、アルミ等の軽量金属を利用し、雲の下に気流を常時発生させる装置によって浮遊状態を維持する。

 クラウドハウスは空中にあるため、航空機等と衝突する危険がある。そのため、周囲には注意のための電気信号及び大型看板の目印をつけておく。なお、空中とはいえ国境をまたぐ(上空通過する)となにかと面倒だから(撃墜されても文句を言えないので)、移動範囲は日本及びその領海内に限定する自動制御装置をつける。つまり、日本上空を季節によって、寒いときは沖縄方面、熱い時は北海道方面に向けて、それぞれ移動していく。つまりは、「男はつらいよ」式クラウドハウスだ。

 このクラウドハウスでの最高の愉しみは星空を見ることだが、地上の一切の煩わしさを逃れて、自分勝手に自由に生活できることも愉しみのひとつだ。同時に、地上世界の住人たちが、政治だ、経済だと種々大騒ぎしているのを上空からまさに岡目八目で見ているのが、一番面白い。つまりは、究極の部外者(アウトサイダー)になれる場所なのです。

 そのため、住民税も選挙権もないけど、将来的に「雲の上の選挙区」なんていのが出来た場合は、自動的に国会議員になってしまうので、その場合は議会がある期間は、気球でまじめに通勤します。

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