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1.開業の経緯


私自身、今は独立をしておりますけれども、もちろん最初は副業でした。
更に、某O塚商会で働いておりましたので、とても忙しい環境というのは周知のこと。社訓に「言い訳をするなら創意工夫しよう」とか、「努力執念根性」みたいなことが書いてある会社でした。。。
大卒で就職し、その後ずっと会社員として、14年間働いておりました。当然社労士の人脈無い状態ですし、社労士としても未経験。
こんな状態、さらに副業自体が未経験です。会社で働くという事自体しかやっておりませんでした。さらに、別にたいして金も無しです。よく社労士会の2代目的な先生とかいらっしゃったりするんですけれども、そういう訳でもない。

このように、特に使える要素、材料が何も無いという状況でした。自分で何とかしなきゃいけない、そういった状況です。ちなみに最初、始めた時点は資格の数も30とか40。それでも結構難しい目のやつばっかりだったと思いますが、別にそこも、とんでもない武器かっていうとそこまでまだ無かったと思います。

でも、実績としてはある程度結果を出すことができました。
1年目、完全に兼業の状態で2018年の頭から始め、大体年間の売上が300万ぐらいでした。最初から引き合いがあって、そこで始めたという所なので、幸い始めから数社と契約させて頂いて、副業としては多分1年目でもそれなりだったと思います。
2年目、上場の会社さん等との付き合いが始まりました。この時点で相当忙しくなり、会社の勤務が5日から4日、3日と減っていきました。本業の上に副業が更に乗るみたいな所はかなりハードな1年。本業の収入をを追い抜き1500万円の売上となりました。
3年目の2020年。最後はもう会社に行くのが週に2日、1日ぐらい。会社にちょっと顔を出すような状況を経て、執筆など無制限に時間が必要な仕事も生まれたので完全に独立しました。
もう本当あっという間の副業2年少々でしたが、その後の2021、2022はさらにセミナー、書籍など色々とやらせて頂きました。最近は東洋経済、プレジデント、といったメディア露出も多くなり、ありがたい限りです。

私が考えるに、最初の取っ掛かりが結構大事だと思ってます。最初の滑り出し、じわっと始める方多いのですが、はじめの角度が浅いとその後のテコ入れはなかなか難しいです。
最初のタイミングで、どういう風に角度を付けるか、これが後々まで大きく響いてきます。

では私自身が何をしたのか。社労士の開業登録自体をするタイミングで、実はお客様がいました。お客様から「そういえば林さんって前に社労士取ったって言ってなかったっけ?」という話があり、エンジニアの軸とは当然別で、個人で契約してもらう形も了承をいただけ、最初の顧問先が出来ました。
このタイミングで感じたのは、やはり人に知ってもらうのは重要だということです。これはもう非常に大事。本業のお客さんに表立って営業かけるのは控えるべきと思いますが、身の上話として「社労士の資格取りました」は差し支えないでしょう。

ただ最初は、社労士も、そもそも副業が初めての経験でした。会社員の面が昼間・平日。それ以外の夜や週末空いた時間、これは社労士。このように切り替えて、別々の面として考えていました。(多くの方がそういった感覚になると思います)
でも考えてみれば、社労士は4万人もいるのです。別の仕事だったとしても、先行してる人がいない仕事というのはまず無いでしょう。そうすると社労士の場合で言えば、仮に4万人いるとしたら、4万1番目、1番最後にエントリーしたという状態になります。そこで社労士ですと言っても、反響が無いのは当然なわけです。身の回りに社労士他に4万人にいるわけですし、何であなたを使わなきゃいけないんだという事になります。
多くの人が陥りがちな所ですが、「社労士の何とかです」「何とか士の林です」と言ってしまいますと、この時点で社労士の枠に入れられてしまいます。こうなると、その枠が持つ印象にパチッとはめられてしまいます。もうステレオタイプに入れられてしまって、社労士の何さんになってしまうのです。

これはあまりよろしくないと思ったのですが、だからと言って当時何も材料がありませんでした。正確には、気付いていませんでした。
ではどうしたかというと、人の意見を参考にしました。ある時に「ITに詳しい社労士は他にいないのでは?」とアドバイス受けました。
そこで「ああ、なるほど!」と思ったかというと、実は思いませんでした。むしろ全くピンとこない。これはブランディング的な所に紐づいてくる話なのですが、息をするように、当たり前に出来ちゃう事。というのがその人の究極の強みであると思うのです。

当たり前に上手に出来ることは、その人にとっては全く強みと思わないのです。でもこれが、強みなのです。
私にとってITと社労士は、ケーキ屋さんと靴屋ぐらい、同じタイミングで買い物しない組み合わせだと思っていました。全然親和性は無いだろうと。かといって、それ以外に言うネタも無いので、しぶしぶ使ってみたというのが実際です。
とりあえず言ってみるか、ということで言ってみました。言ってみた所、これがビックリ。問い合わせ、ご紹介が一気に増えまして、旗色変わって来ました。

その流れを維持し、大きな会社さんからお問い合わせが来たり、書籍執筆などにも繋がりました。私の場合、伸びるきっかけは私が考えた訳では無かったいうことです。

これは、慣れてくると自分の強みでも発見&アピールが出来る様になります。ただ最初に自分で気付くのは非常に難しいです。自分で当たり前だと思っちゃってる事が、本当の強みなので、なかなか最初はご自分で気付くのは難しいでしょう。

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