ホモ・サピエンス族に産まれた

朝、いつものように軽いジョギングをして、両側に竹の生える道を歩いていました
チュンチュンと鳥が可愛い声で森の中で踊っています
いつもだったらそのまま帰るのですが、わたしはたまらず小山の脇を登りお墓を抜け、山に入ろうとしました
鳥が鳴いていた竹藪は、入っていくのが難しそうなので、手前のまばらに木の生える
町の眺望できる開けたところで
しばし佇みました

すぐ下で踏切の音が鳴ります
私は大きい音が苦手なので耳栓をつけました

木々はしずかな世界で人間より遥かに長い時間軸の間
地球で生きてきた種族です
今日も太陽の光を浴び、酸素を生み出し続けます
彼らはうつくしい
うつくしさとは生命のかがやきそのものだから
全身で生きてる彼らは
常に美しいのです

わたしは不意に、部族に生まれたかったという風に思いました
静かな世界で部族の物語を仰いで
家族や仲間と暮らせたら
どんなにしあわせだったろうと

でもそれは叶いません
なので、自分は日本人と言う部族だと
あるいはアジア人
いやホモ・サピエンスに生まれた
部族の一員なんだと

そう考えるとなんだが楽しくなってきて家に帰りました

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