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ラフティングにおけるフロー理論

本来のフロー理論は、自分自身でフローの状態に入るためにはどうしたらよいか?というような部分の議論もあるようで、僕が考えているフローの概念とは少し違うよう。これは本を読んで勉強しなきゃいけないなと思っているところ。


さて、ラフティングにおけるフローについて

まずフローの状態は当たり前だけど、個人によって違う。ということ。スリル好きの大人もいれば、怖いのが苦手な子供もいる。でもフローは誰にでも発現させることはできると思っている。

たとえば、ラフティング中のジャンプ(飛び込み)で考えれば、スリル好きの大人は10mから飛んでも平気かもしれないが、子供は怖すぎてフローの状態を超えて、怖い状態に入ってしまう。

1mのジャンプは(これでも怖いかも)大人はつまらない状態にはいってしまうかもしれないけど、子供はフローの状態にはいるかもしれない。

つまり、ひとによって全く違うフローを、こちら側が意図してコントロールするというプラン設計がツアーの品質にリンクしてくる。ということになる。


フローの概念

地域別のラフティングによるフローの発現

たとえば、よくあるのが「春のみなかみ」と「冬のみなかみ」という表現。春のみなかみは激流だから楽しいけど、夏のみなかみは水量が落ちてしまうからうんぬん。というやつ。

最近思うのは、フロー理論によれば、こういう春は楽しい、夏はつまらない、という考え方自体がおそらく間違っているのではないかということ。

個々人にフロー状態の違いがあるとすれば、人によって春が楽しかったり、夏のほうが楽しかったりする、ということは理論的にはありうる。

フローの状態が春のほうがマッチする。とか、夏のほうがマッチするとか、そういう考え方が実は正しいのではないかと思う。(し、マーケティングも本来それが正しいプロモーションなのかも。消費者はまったくなんのことを言っているかわからないと思うので、微妙だけど。)

ガイドに求められるスキルについて

顧客それぞれがもっているフローの状態を正しくコントロールできること。がラフティングガイドに求められる能力なんだろうと思う。これはおそらくほぼ確信している。

・顧客ごとにフローの状態が違うからそれを把握すること
・そのフローの状態に合う難易度設定にすること
・(顧客が子供なら)子供のフロー状態の把握、そして親の最大の希望(子供が楽しんでいる姿を見たい、写真をとってほしい、成長してほしい)を正しく理解すること。

このあたりが根源的な部分。

で。それを実現するためには、川をただ下るだけではなく、どう下るかを常に考えて、その環境を作り出す操船技術が必要になる。そこにラフティングガイドのスキルが必要になる。

顧客がフローの状態にはいるというのは、顧客自身は気がついておらず、概ね顧客の主たるニーズは、友達とリフレッシュしたい、仲良くなりたい、楽しく時間を過ごしたい、暑いから涼しみたい、などになる。

このニーズを叶え、かつフローの状態をコントロールできると、帰るときに「ああ、楽しかった」になる。

もちろん、付随的に、トイレが絶対的にきれい、メイクが直せる、ドライヤーがある、ウェットが臭くない、など衛生的に「嫌!」ってならないことはマスト。さらに、友達と親睦を深めたいわけだから、そのお膳立てとしての「場」を設けてあげることもマスト。

上記に書いたことが、ぜーんぶわかっていて、実現できていると、「よいラフティング会社」ということができるのだと思う。

ラフティングに限らず、良いツアーって何。っていうことは、科学的に明らかにでき、また理論的に組み立てられると思う。


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