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武蔵美 ✕ 日本総研「本領発揮のためのデザイン」参加レポート

ごあいさつ

はじめまして、2023年10月にインダストリー・ワンに転職しました藤村と申します。
「産業DX」というワードに惹かれ、UI/UXデザイナーとして門戸を叩いてから、はや1ヶ月以上が経ちました。今までの現場とは業務内容が異なる部分も多く、デザイナーとして新鮮な日々を過ごしています。

こんな自分が、11月10日に開催された武蔵野美術大学(以降「ムサビ」)のフォーラム「Convivial Design Forum: 2023 Fall Session -本領発揮のためのデザイン-」を聴講することになりました。
折角なので、その内容を書き留めておくべく、簡単ながらレポートを投稿させていただきます。

インダストリー・ワンでは自己学習も重要な指標と捉えており、こういったセミナーや勉強会などの参加は積極的に行っております。インプット面でも充実している環境で働きたいと思っている方はUI/UXデザイナーをはじめ、さまざまなポジションの人材を募集していますので、興味がございましたらぜひお問い合わせください!
https://www.industry-one.com/careers/

当日赴きましたムサビ市ヶ谷キャンパスは、もとソニーミュージックの「SME市ヶ谷ビル」を改修し、2019年に出来たばかりとのこと。1階には無印良品が入っており、飲食もできるスペースが。学食のようにも使える無印って、すでになんだかオシャレですね。

2階にはギャラリースペースが。今回のフォーラムに関するパネル展示などが、フロア随所に飾られていました。

一緒に参加した同僚 in 2Fギャラリースペース

会場の5階講義室には、すでに多くの椅子が設営されており、とても大学の講義室とは思えない、床の木目も相まった非常に温かい雰囲気でした。

そんな会場で開催されたフォーラムは、昨年から続いた日本総研との共同活動「コンヴィヴィ(Convivi)」の、半期に一度の成果報告会という位置づけでした。今年5月に初回を開催しており、今回は2回目とのこと。

そもそも「コンヴィヴィ」とは

日本総研が掲げる「自立協生社会(Convivial Society)」のビジョンのもと、依存から自律、分立から協生という方向性に向けて、みんなが本領を発揮できるための社会イノベーションを促すためにつけられた活動名です。この市ヶ谷キャンパス6階にある活動拠点の名称でもあります。

その共同活動のきっかけは、日本総研側には「シンクタンクの立場で言ったきりになってしまっているのではないか」という反省や限界があり、ムサビ側には「美大生は形あるものしか作らないといった誤解を解いていきたい」という思いがあったとのこと。
そこで「お互いの特長を活かしながら、今まさに直面している社会的な課題も、それぞれが抱えている課題も解決していこう」という気運が高まり、活動が始まったそうです。

ギャラリースペースに飾られていたパネル群

現在この活動では、官民連携して都市と地域を盛り上げるべく、4つのプロジェクトがあるとのこと。フォーラムを通じて、そのうち3つの活動内容が各30分程度の時間で説明され、どれも非常に興味深く拝聴させていただきました。内容について簡単に触れますと、下記のようなことでした。

「次世代起点デザインの方法と実践」

次世代起点デザインとは、未来に生きる人を中心に見据え、そこで起こりうる問題はなんだろう、解決するために今必要なことはなんだろうといったフローを踏むデザイン手法。
具体的には「未来ペルソナ」という25年後の町に住む人々を想像する作業や、包括的富といった人々の豊かさを様々な資本のストック(人口・自然・人的資本)として測定評価し、各資本の増減を見て持続可能性を探ることなどが挙げられます。こうした手法を通じて、若者起点で多様な角度から現在も将来も魅力的に感じられるまちづくりを目指していく、という内容でした。

「Transition Design:プライバシーの未来と□□」

トランジションデザインとは、解決の難しい、いわゆる「厄介な問題」を解くためのフレームワークです。日本人ではJPモルガン・チェース銀行の岩渕 正樹さんが発信されています。発表されたプロジェクトでは、この「トランジションデザイン」を利用して、日本におけるプライバシーの問題を解決していこうといった取り組みが行われていました。
アウトプットとして、読み物やアクリルスタンドなどがスペキュラティブデザイン的な形で制作されており、プライバシー界隈の重鎮方によって、それらの講評などが行われていました。


「自律協生の地域づくりとローカルコレクティブ」

今まであったものが維持できなくなってきている世の中で、和気あいあいと少しずつみんなで負担をしながら良くしていく。そんなきっかけを、フィールドワークを通じながら探求し育てていくもの。
やることは、とにかく地域住民の話をとことん聞くこと(飲み会ではなく!)。そこから「人をつなぐ→背中を押す→コトが生まれる」ことにより、最後のコトに生まれる面倒な部分を引き受けて実現までこぎつける。ステートメントは「課題より可能性に目を向ける」


これだけではもちろん全てを説明しきれていないと思います。
現地2階のギャラリースペースでは今月23日まで展示会が開催され、もっと詳しく知ることができるようになっています。

会を終えて感じたこと

さて、当フォーラムを終えた自分にとって得られた学びと言いますか、
それまでぼんやりと考えていた内容がより浮き彫りになった部分がありました。

どんなことかと言いますと、地方創生寄りの話に通じるのですが、最近話題にあがっている安芸高田市のような、「縮小を前提とした自治体の未来をデザイン」することはできないのだろうかと。
自分自身がネガティブ寄りの思考をすることも少なからずあるためですが、
未来は良くなるものばかりでなく、とはいえ悪くなるものを受け入れるというのは気持ちがいいものではない、と思います。
その上で、そういったものを自分が実際にデザインしなければいけないとなったら、どういった心構えでいれば良いのだろうかと、終了後にちょっとしたモヤモヤが残っていたことに気づきました。

何か、このモヤモヤに対する解や、その助けとなるようなものがありましたら、ぜひコメントなどでご教示いただけると、今後の自分の生き方が少し楽になります!
(でも、その後に行われた懇親会で振る舞われた芋焼酎を飲んでいたら、そんなモヤモヤも解けて、すっかり気分よく帰れたのはココだけの秘密です。)

自己学習の一環ではありましたが、なんだか非日常的な時間を過ごすことができました。こういったオフラインイベントも悪くはないなと再認識。
またレポートしたくなるようなセミナーなどに参加できましたら、長文・乱文かもしれませんが投稿させていただけたらと思います。


「インダストリー・ワンって、どんな会社?」と気になった方へ

インダストリー・ワンは2021年6月に設立された会社です。産業全体におけるDXの加速化、DXによる企業・産業の変革に貢献することをめざしています。

インダストリー・ワンでは、UI/UXデザイナーをはじめ、さまざまなポジションの人材を募集しています。
カジュアル面談も行なっていますので、「まずは話を聞いてみたい」という方も、ぜひお申込みください!


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