人工呼吸管理について。その2    モードを理解する ための呼吸サイクル

前回の内容は、
呼吸管理をする『目的』
1)酸素化の改善
2)換気の改善
3)呼吸仕事量の改善
4)気道の確保

この4つのうち、何を目的にしているのかをチェックしよう!
って内容と、

実際に呼吸器を使う時のモードの考え方。
モードは『動作』と『換気』の組み合わせだよって話でした。

動作は
A/C:アシストコントロールモード
SIMV:同期式間欠的強制換気
CPAP:持続気道内陽圧
があるって内容です。

A/CアシストコントロールモードとSIMVを比べると、
急性期領域では、A/Cの方がいいと思います。

前回の動画内でも伝えてますが、
『呼吸仕事量の改善』ってのが大きなトピックスになってますが、
その呼吸仕事量の改善のためには『同調性』が大事になってきます。

ここで言葉の確認ですが
1)同期:患者が吸いたいタイミングで適切に機械が空気を送る事
2)同調:患者が吐きたいタイミングで適切に呼気に移行できている事

です。
今、臨床現場で使われている呼吸器で
『同期』しないものはありません。全て『同期』します。
ただ、
『同調』しているかどうかわわかりません。
自分たちの管理次第ですから。

つまり、患者の吐きたいタイミングで吐かせているかどうか?
って事を観察しないといけません。

それが、『呼吸サイクル』って話です。
吸気⇒呼気に切り替える方法の話です。
3つあります。
1)Volume Cycle:
設定した一回換気量を入れ終わったら吸気⇒呼気に切り替える方法です。
つまり、この切り替え方法を用いているのが、
VCV:従量式換気です。

2)Time Cycle:
設定した吸気圧を設定した吸気時間維持したら吸気⇒呼気に切り替える。
つまり、この切り替え方法を用いているのが、
PCV:従圧式換気です。

3)Flow Cycle:
患者の吸気流速の最大値を100%として、何%まで吸う速さが落ちてきたところで吸気⇒呼気に切り替える方法です。
この方法を取り入れているのが、
PS:プレッシャーサポートです。

モードの名前に戻ると、
A/C VCV / PCV
SIMV VCV / PCV + PS
CPAP + PS
が基本になっています。

モード一覧表

上記の表は、日本で使われている各社の主な呼吸器のモードを一覧にしてみました。

それでは、上記の話をまとめた動画になります。
『モード』を理解するための呼吸サイクルをご覧ください


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?