2024/05/01(水) 紫陽花に小さな蕾がついていた

桜が散ってからどれくらい経っただろう。雨の街には、ところどころで紫陽花が緑色の小さな蕾をたくさんつけていた。来月には、青やピンクや紫の花で賑やかになる。気付く人もいれば、気付かない人もいる。視界には入っているだろうから、意識できるか、できないかの差でしかないが、この差は大きい。

仕事に追われていると、周りのことが見えなくなり、気持ちに余裕も持てない。桜の下で宴会をしている人たちの何%が桜の美しさを感じているのか分からないが、花よりお酒の人が多数派なのは賑やかに過ごしている様子を見ていると伝わってくる。ボクは宴会が苦手だからその楽しさが分からない。桜が風に飛ばされ、辺りを淡いピンク色の染めていく瞬間が好きだ。前を歩いているスーツおじ様の頭上に桜の花びらが付いている様子が微笑ましく、ボクも同じように誰かをそんな気持ちにさせたことがあるのかなと考えてしまう。鳥のフンが降ってきたら1日中、下手すりゃ1週間はブルーな気分になるけれど、桜だったらその日はずっと穏やかな気持ちで過ごせる。

紫陽花の花びらが飛ばされる様子を見たことはない。咲いた後、花びらは少しずつ朽ちていく。徐々に茶色く、ボロボロになり、気付いたときには消えている。桜のように最期を華やかに迎えられない紫陽花。求めなかった結果だとするなら、紫陽花は生まれてから死ぬまで、なぜ同じ場所に居ることを望んだのか。Googleに聞いてみたけど、納得できる答えはまだ見つかっていない。もしボクが紫陽花だったら、花が枯れてきたら風と一緒に遠くまで冒険に送り出してあげたい。1年後にはまた花を咲かせてくれるのだから、短い生涯を自由な時間に費やしてもらいたい。

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