超短編小説「口の悪い猫達~最終話~」

その日の夜は湖畔で5匹の歓迎会が行われたが、食べ物は8割型ピートが獲ってきた魚だったのでセルフサービス歓迎会みたいになっていた。

まさかこの湖でこんな美味い魚が獲れるなんて驚きだ!

ステファンが大喜びしている。
夜になると岸壁の穴で暮らす猫達がわんさか帰ってきた。
島のどこにこんなに居たのか分からないが30匹以上は居る。
こんなに猫が集まってるところを見ると猫好きの人間は幸せすぎて気絶してしまうんだろうな。

その日の夜は今まで生きてきた中で1番と言ってもいい程楽しかった。
他の4匹も同じ事を感じていたはずだ。

パパ、そろそろ帰ろうよ

俺は息子のブルーを湖で遊ばせてるうちに5年前にここに来た事を思い出していた。
どこかもの寂しく遠くを見ていたらしく息子が心配してきたのだ。

今となってはみんな子供がいてすっかり親猫だ。
スパイダーはなんだかんだメリーと結ばれ今日も尻に敷かれている。

鍾乳洞から外に出ると遠くの方に巨大な入道雲が見え、すっかり夏晴れの空だ。
そういやこの島に来たときもこんな天気だったな。

おしまい

あとがき
最後まで読んで頂いた方、ありがとうございます。
もっと短い話で完結するはずが気づけば10話まで書いてました(笑)
また更新していきますのでよろしくお願いします。

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