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宇宙のツイン星 (太陽と月が出会う時 世界は変わる) #7 運命が動き出す


沖縄に住むんだ!

そう決心はしましたが,親に言っても反対されるのは目に見えていました.

でも,諦めることは出来ませんでした.

毎日,沖縄の音楽を聞き,ウチナーグチ(沖縄の方言)をCDの歌詞を見ながらお勉強です

「全く.わからない笑 ホント英語のほうがまだ耳に入って来るよ」

でも三線の音色は,大好きでした.

「三線弾けるようになりたいな」しかしなんでこんなに沖縄の物が好きなんだろう?

日に日に沖縄への思いは強くなっていきました.

もうしょうがない! なんとかなる!

仕事を辞めて,親には少し長く沖縄に行くと言い残し家を出ました.

とりあえずはTの家に居候させてもらうことになりました.

しかし,全く知らない土地での仕事探しは難航しました

音楽関係の仕事がしたくて,全く楽器も引けないのにライブハウスでお情けで働かせてもらいましたが

やはり続くはずもなく,いつまでも居候もしにくくなっていきました.

「たまには気晴らししなよ」とYの誘われて,Yの旦那さんの同級生の飲み会に連れて行ってもらいました.

集まっていた皆は,明るくてとっても居心地が良かったのです.

久しぶりに楽しい時間をすごしました.

沢山の写真も撮ってくれていたのでした

後にこの写真が鍵になります.

運命は沖縄に私を導いて行くのでした.

その後,私は高熱を出して寝込みます.

何日も熱が続き,流石にいつまでもお世話になっていてはいけないと思いました.

そして,バイトに行く前に原付きで転び,沖縄にしがみつくのをやめました.

諦めて実家に戻りました.


しばらく実家で,この先どうしようと考えていました.

沖縄に住むのを諦めることはまだ諦めてなかったのです.

ある日,部屋のドアが乱暴に開けられ,怒った母が叫びました.

「いつまで,遊んでるんだ!働きに行け〜〜〜〜!!!!」

私は家を飛び出し直ぐにハローワークに向かいました.

ハローワークの玄関を開けようとした時

知らない男性が私に声をかけてきました

「仕事探しているんでしょ?今から僕が連れていってあげるよ.工事現場で事務員募集していてね,

急いでるんだよ」

私も早いほうが良いかなと思い,男性に着いていくことにしました(今考えると怖いですな笑)

そこは,実家からほど近い,温泉地でした.

プレハブの工事現場の事務所でした.

「お茶入れて,電話でるだけでいいから」と言うことで,あっさりと仕事が決まったのでした.

割と大きな,温泉ホテルの改修工事だったので,建設会社も大きなところでした

全国から社員が集まっていました.

同じ年頃の社員もいて声をかけて来ました

「俺,和歌山出身なんだ」

「和歌山ってどこにあったっけ?」

「熊野古道とかあるやろ?」

「知らない笑」

「この仕事の前は何していたの?」

「私,沖縄が好きで沖縄にいたんです」

「へ〜〜〜,沖縄出身の人いるよ」

「え!そうなの?会ってみたい」

「今日は居ないけど明日は来るよ」

まだ,沖縄に繋がっているように思ってワクワクしてきました.

次の日の朝

「うわ〜〜〜懐かしいな,皆俺の同級生だよ!」と後ろから声がしました.

振り返ると,大きな男性が私が机に飾っていた沖縄の写真を見ていたのでした.

「嘘でしょ〜〜〜?」

「だってみんなO町の奴らだよ.皆同じO小学校から一緒だったよ」

運命が大きく動き出したのです.

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