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AIの隆盛について思うこと

最近の技術的なトレンドと言えば、AI技術の発展が目覚ましいことに他ない。

口火を切ったのは、2022年8月にStable Diffusionという画像生成AIのオープンソース化だと自分は感じている。あれを皮切りにさまざまなAIが一般大衆の手の届く所に登場し、大勢の人が使用してフィードバックすることで、加速度的にAI技術が邁進している。

中でも取り分け革新的だったのがChat-GPTの登場で、これまでにない精度の自然な受け答えを実現したチャットボットを、多くの人が使用できるようになった。

現在AI技術を巡っては多くの意見が見られる。
パーソナルコンピュータ・インターネットに次ぐ技術革新が到来したとして心躍らせる人もいれば、ついにシンギュラリティ、仕事がAIによって喪失する未来が到来したかと絶望する人もいる。
特に画像生成AIは、イラストレーターや漫画業界の人に、非常に大きなショックと関心を与えた。

一方で、このAI技術の大躍進の事を全く認知していない人も多くいる。
2023年3月9日に公開されたLINEの調査資料によると、「ChatGPT」を知っている人は、全体の3割だった。

それでも、ChatGPTが登場したのが2022年11月ということを考えれば、わずか4ヶ月で日本人の3人に1人が存在を認知しているというのは、驚異的だ。

AIの技術研究は現在進行形で進んでいて、まさに今この瞬間もどこかで新しいAIに関するニュースが発表されている。連日、日進月歩の飛躍が続いており、トレンドを全て把握するのは不可能に近い。あまりに技術の発展が早いため、イーロン・マスクを筆頭とした米テックの重鎮たちによる「GPT-4を超えるAIの技術開発を半年間ストップしろ」という署名運動が為されるほどだ。

ポジティブ・ネガティブの両側面において影響力が大きすぎるこのAI技術だが、当面の間はこの混沌とした状況が続くのではないだろうか。

この半年間で、人類は浅めのシンギュラリティには到達したと思っている。世界のどの人物も、AIがもたらす世界について明確なビジョンは持てていないのではないだろうか?
それほどまでに技術の革新は早いペースで起きている。

AI技術のオープンソース化は全世界に革命の種を蒔き、特定の国や企業に圧倒的アドバンテージが集中する構造をひっくり返し、個人や一企業が世界的なイノベーションを起こせる潜在的な力を持つようになった。

革命の種を蒔いたStability AIやOpenAIは、大罪人か英雄か?
それは未だ不明だが、世界は不可逆的な発展の洪水に飲み込まれつつあると感じる。


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