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服が可愛くない

服が可愛くない。
分かってる、服が可愛くないんじゃなくて、私がその可愛いを使いこなせてない。

服が入らないことが怖くて、試着室から遠ざかるようになった。ダイエットをして、20キロ落として、試着室が怖くなくなった。どんな服でも入るから。その頃は着こなしなんて気にならなかったし、ファッションよりメイクが好きだったから、普通に服が買えるだけで嬉しかった。
リバウンドをして、MAXからマイナス10キロ付近。お洒落なお店の服でも、着られる体型。大体何でも着られるようになって、お洒落したくなった。通販で素敵な服を購入した。でも、可愛くないの。ピタッとした服は、ピチッとした服になる。ダボダボの服は、だらしない部屋着に見える。スカートは可愛い。細く見える。でも、ズボンは可愛く履けない。1番痩せてた時から消えない、太ももの付け根の肉が気になるから。
同じ体型の子が着ていても、お洒落に見えてる。でもあの子には個性があって、愛嬌があって、引き締まっていて、自信もあって、私にはそれがない。私の肉だけが気になる。太っていないことは分かってる。平均だ。私が自分を蔑むことは許されない。体型がどうだって好きな服を着ていいし、どんな服を着てもお洒落。でも、自分のことは許せない。私は、もっともっとこの服を素敵に着こなせるはずなのに、こう着たい!と思うスタイルがあるのに、それができないまま着るなんて。

そうして、今度は大好きだった通販から離れていった。着てみないと安心できない。私の体型でも満足に着こなせるお洋服もある。私の体の形にあった服。通販じゃ、その服が私に似合っているかどうか分からない。例え試着室で絶望したとしても、家に似合わない服があるよりはいい、似合わない服にお金を払ってしまうよりはいい、最近はそう思うようになった。

通販じゃなきゃ勇気が出なくて買えない!という服もある。買って小さければそれを目標に痩せようと思うし、通販で洋服を買うことも大好き。でも今は、読書や資格に投資したいから、服は確実に自分を綺麗に見せてくれるものを身につけたい。今の私には現地で購入するのが合っている。でも、試着室で現実を見るのが怖い。

結論、痩せて自分の理想の体を手に入れればいい。でも、今の自分の体を否定したくない。例え理想ではなかったとしても、今の私の体も、私の努力によって手に入れられたものでもあるのだから。この体も、辛いダイエットを乗り越えた体なんだ。今の自分の体を否定せず、もっと美しくなりたい!と前向きな気持ちで努力するためには、試着室の闇を乗り越えるしかないのだ。ああ、今の自分には合わないな、これが似合うようになったらまた来よう。その思考を獲得するために、試着室に入る度冒頭に戻って、そうしてここまで行き着く。何度も繰り返してる。

服が可愛くない。
違う。今の私に似合う可愛さではなかっただけだ。
さらに素敵な私になったら、また纏ってみるかもしれない。その時はよろしくね。

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