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【シャニマス】SOLO COLLECTIONの魅力とおすすめ楽曲4選

まえがき

CANVAS楽曲のソロVer. を収録したSOLO COLLECTIONが発売中。ソロコレを初購入した筆者が良いところと、個人的に好きな楽曲をまとめました。


SOLO COLLECTIONとは

シャニマスの全体曲、ユニット曲は、楽曲のフレーズ事に歌い分けがなされています。誰がどのパートを担当するかは事前にすべて決まっておらず、レコーディングでは各キャストがすべてのパートを一通り収録するそうです。

そうして収録された歌声を各アイドルごとにまとめて音源化したものが、SOLO COLLECTION。ライブ会場で限定販売され、その後通販で事後物販されることが通例となっています。

CANVASシリーズのソロコレが熱い!!!

現在、6thライブ公演のSOLO COLLECTIONが5/6(月)まで事後物販中です。

こちらは、CANVAS01~08までのユニット曲のソロVer.が収録されています。

CANVASソロコレの特徴はなんといっても、各アイドルごとに3曲も収録されている点。これまでのシリーズの2曲→3曲になったことで楽曲の幅が広がり、様々な歌唱を楽しむことができます。

私はこれまで「楽曲は全員歌唱Ver. で完成されている」という立場からソロコレアンチを貫いていましたが、各アイドル3曲ずつのボーカル資料としての価値に魅入られ、現地購入しました。

ソロコレのいいところ

全体Ver. で聴けないパートが楽しめる

歌い分けはそれ自体が魅力ですが、誰かがあるパートを歌うことは、他メンバーが歌わないことと表裏一体です。

ライブで欠員がいる際、普段と違うパートを歌うアイドルのパフォーマンスから、新たな魅力を知ることも珍しくありません。例えば、6th横浜公演Day2の「幻惑SILHOUETTE」では月岡恋鐘パートを幽谷霧子が歌唱しています。月岡恋鐘の力強さとはまた違う、宵闇の洋館で踊りだす自動人形のような神秘性が楽曲に付与されていました。

ソロコレであれば、全体歌唱部分も含め、通常音源ではうかがい知れないアイドルの魅力をたくさん発見できます

セリフ、ラップ、掛け声の解釈がわかる

通常歌唱部分と同じくらい注目に値する部分が、明確なピッチが定まっていないセリフ、ラップや掛け声のパートです。

楽曲における喋りは、歌声とも、普段のコミュでのアイドルの発話とも異なる表現です。楽曲の世界観、ライブでのパフォーマンスを想定したアイドル達の回答がそこにはあります。

全体Ver. の魅力を再確認できる

ソロVer. をひとしきり聴いて満足した後、全体Ver. を改めて聴くと、やっぱりこっちがしっくり来る〜! と感じます。

アイドルがユニゾンした歌声には単独の歌唱では決して得られない響きがあります。歌い分け部分にも、アイドルが持つ背景、歌声の魅力を最大限考慮した選択の妙味があると気づきます。

ソロVer. という比較対象が存在することにより、ユニットとしての歌声が持つ魅力を一層深く理解できるのです。

CANVASソロコレの個人的おすすめ楽曲4選

本来ならば全楽曲についてお話したいところですが、全84曲に言及しているとソロコレ受注期間が終わってしまうため、4曲に厳選して紹介します。

読者のおすすめ楽曲も知りたいよ 教えてね

もちほわな声! 幽谷霧子(CV. 結名美月)「有彩色ユリイカ」

幽谷霧子(CV. 結名美月)の歌唱の魅力が、透き通るような性質にあることは言うまでもないでしょう。「クール系美少女ボーカルユニット」のアンティーカにおける、つめた〜い成分を支える重要な存在です。

有彩色ユリイカ「見たこともないような」ボーカル抽出音源のスペクトログラム。抽出精度等の関係で厳密な比較ではない点に留意のこと。非整数次倍音が多い≒グラフの濃い成分が少ない。非整数次倍音の多い音色は「空気感」「ウィスパー」「息の成分」などと形容される

音響的特徴を見ても、幽谷霧子の声は非正数次倍音が多く、なおかつ高い周波数まで出ていることがわかります。これが空気感の正体かもしれません。

繊細な声の出し方が求められるため、結名さんは歌唱に苦労した、苦手意識があったということを度々言及していました。しかしながら、最近の音源やライブはかなり安定しているように感じます。ありがとうございます。

「有彩色ユリイカ」は、これまでのアンティーカの歩みの集大成とも言える、壮大な物語を内包した楽曲になっています。幽谷霧子Ver. の繊細で力強い歌からは、私達にとって賛美歌、創世記の領域に足を踏み入れたかのゆな神々しさを感じました。

いちおしフレーズ:「命あるかぎり」

安定して不安定な歌唱!? 大崎甜花(CV. 前川涼子)「グラデーション」

私は幽谷霧子担当ですが、ユニットのパフォーマンスとしてはアルストロメリアが一番好きです。技術的な要衝を抑えながら、ポップでキュートに聴かせる技術が卓越しており、毎度驚かされるばかりです。

大崎甜花(CV. 前川涼子)の歌は、普段のトークや性格を踏まえた、どこか不安を覚えるような、頑張っているような印象を受けます。高音の出し方などが顕著ですね。

しかしながら、ライブを観たことある方ならご存知と思いますが、前川涼子さんの大崎甜花としての歌唱は非常に安定しています。本来の歌い方と違う、声を「作った」状態で精度良く歌い続けられるのは、日頃の鍛錬の賜物でしょう。

ソロコレにおいても各所のクオリティから、高精度なレコーディングから仕上げられた音源であることが伝わってきます。

いちおしフレーズ:「ミレニアムペレニアムヒストリー どれひとつ欠けちゃいけないの(ラスサビ)」

強固な土台に加わるからうまの味! 芹沢あさひ(CV. 田中有紀)「Imitation Ghost」

芹沢あさひ(CV. 田中有紀)の歌には、完成度の高い王道中華そばのような魅力があると考えています。

フレーズの頭から声量とピッチが高精度に出ており、はっきりした発声も相まって「歌ってのはこうなんだよ」と情念にストレートで訴えてくる力があります。

一方で最近の音源を聴いていると、ドキッとするような深みのある表現も増えてきたように感じます。確かな技術にスパイスが加わって魅力が増していく様は、日清伝統のインスタンド技術で仕上げられた炎メシに、オイルを加えてからうまの味(うぇい)になるかのようです。

CANVASシリーズの中でも様々な情念を感じる「Imitation Ghost」からは、新時代の芹沢あさひをビリビリ感じることができます。

いちおしフレーズ:「存在をCry 光り輝いて」

高精度なヒーカップ! 市川雛菜(CV. 岡咲美保)「Reflection」

市川雛菜(CV. 岡咲美保)は「しあわせ」を体現するかのような、キュートでウィスパーな歌声が特徴的です。

私はそれに加え、岡咲さんは非常に精緻な歌唱ができる方だと感じています。多分シャニマスのキャストの歌で一番好きです。

特に各フレーズ終わりの表現が毎度毎度丁寧で、意図が伝わってくる点にいつも驚かされます。

Reflection(市川雛菜 Ver.)「景色を染めていくけど 一人じゃないから 怖くないよ」ボーカル抽出音源のスペクトログラム。青丸部分がヒーカップ。高精度な表現であることが、整った波形からも伺える

語尾の表現の一つに「ヒーカップ」があります。発声の終わりで音高を持ち上げる技法で、かの松田聖子さんの時代から、アイドル歌唱にかわいさを加えるエッセンスとなっています。

市川雛菜の歌唱でもヒーカップは頻繁に用いられています。かわいいを形作るしたたかなテクニックに注目すると、音楽の聴こえ方も少し変わってくるかもしれません。

ソロバージョンでは、フレーズごとの表現に込められた思いを、じっくりと感じることができます。

いちおしフレーズ:「ずっと 離れないように手と手 繋いだままで」

おわりに

シャニマスの大きな魅力のひとつである、音楽。楽曲の質もさることながら、キャストの皆様の研鑽がもたらす良質な歌が、その魅力を下支えしていると感じます。

ソロコレは歌の魅力を深堀りできる商品なので、気になったらぜひ手にとってみてください。

再販は基本的にないので注意!

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

余談

岡咲美保さんの2nd Album「DREAMING」が4/24に発売されました。私の好きな歌声がします!

ちなみに、収録曲のひとつ「アンビリーバボーアンセム」の制作陣は

作詞:真崎エリカ 作曲・編曲:本多友紀(Arte Refact)

であり、アンティーカ「Black Reverie」と同じ作家の組み合わせになっています。そういう意味でも注目です。

夏に単独ライブもあるらしい。

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