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大学時代の最初の挫折の話

中学生の頃も、高校生の頃も、英語の成績は比較的良くて、大学受験は、センター試験の英語の成績が最も大きく加味されるところを選んで、合格をつかんだ。

大学は関東の国公立で、それまでの18年間を田舎で過ごしてきたわたしにとっては、身近に帰国子女や、海外留学経験のある子がいるような状況が、とても信じられなかった。

彼らは、自分の意見を言うことにも慣れていそうだったし、中学や高校のときに聞いたことがないほどに、流暢な英語を話した。
わたしがいた学校では、教師ですら、こんな英語を話す人はいなかったと思う。

そこで気づいてしまった。
わたしは、英語の成績が良かったといっても、それは机上の空論で、教科書を読んだり、文法の問題を解いたりすることはできても、話すことは全然できなかった。
ましてや、自分の意見を言うなんて、日本語ですらうまくできないのに、それを英語で、なんて、そんな環境もなかったから、夢のような話だった。


今思えば当たり前過ぎる話ではあるのだけれど、大学で、彼ら彼女らと対峙することで、これまで自分が思っていた、英語が得意っていう勘違いは、完全に打ちのめされて、とんでもなく落ち込んだ。

そこは、わたしがこれまでにみたことのない世界だった。

簡単に言えば、わたしはわたしをいったんそこで諦めたのだと思う。

それまでは、小さな世界での1位とか2位とか、それしか知らなかったから、それで満足していた。

だけど、知らなかった大きな世界では、全然上位に入れなくて、できないほうに属する悔しい気持ちを、人生で初めて味わうことになった。

ずっと田舎から出ずに過ごしていたら、それは気づけないことだった。

大袈裟にいえば、わたしの人生は、そこから始まったんだと思う。

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