【3話】幼馴染みの想いで話(唯と梨紗ちゃん)
取り敢えず、唯ちゃんと梨紗ちゃんが誕生したということで、少し時を遡ってみましょう。
梨紗ちゃーん唯だよー
小学3年生位まで、唯ちゃんは梨紗ちゃんの部屋へ入るとき、何も言わずにスーと入り、梨紗ちゃんの前にチョコンと座りニコッとしていたようです。
「唯 そうやってニコッとしてくれるのは嬉しいんだけど そろそろなんか言って入って来たらどうなのよ」
「なんかって・・・ご挨拶とか」
「そんなの必要ないわよ 何か来たときにあるでしょ」
「分ったよ梨紗ちゃん」
「お願いね」
さて次の日。相変わらずスーと入って来た唯ちゃん、大きな声で。
「りーさーちゃん あーそぼ りーさーちゃん あーそぼ りーさ」
「うるさいわね 何度も言わなくても分るわよ」
「だって梨紗ちゃん」
「そんなんじゃなくて それに遊ぼは嫌ね 勉強してないみたいで」
「分ったよ梨紗ちゃん」
「お願いよ」
また次の日。相変わらずスーと入って来た唯ちゃん、大きな声で。
「りーさーちゃん りーさーちゃん りーさー」
「うるさいわね 分るって言ったでしょ」
「でも遊ぼは取ったよ」
「だからそんなんじゃなくて 唯が来たんだなって感じることよ」
「段々難しくなってるんだけど・・・分ったよ また考えるよ梨紗ちゃん」
「頼んだわよ」
そして次の日。部屋のドアをいきなりドバッと開けて、大きな声で。
「梨紗ちゃーん唯だよー」
「ゆっ 唯 いらっしゃい いきなりで驚いたわよ」
「唯が元気に 梨紗ちゃんに会いに来たよー ってことだよ」
「悪くはないわね 驚くけど唯が来たなあって感じで 取り敢えずこれでいきましょ」
「分ったよ梨紗ちゃん」
それ以来、これが定番となったそうです。
そして色んな場面で、「梨紗ちゃーん唯だよー」、が使われるようになっのです。
しかしまあ、唯ちゃんもノックをすればいいのですが、梨紗ちゃんの部屋に入る時にノックすることは一度も無かったそうです。
梨紗ちゃんも、ノックして欲しいとは思わなかったらしくて、唯ちゃんが来たということが、梨紗ちゃんにとっては最重要だったそうです。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?