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わたしの母の日

今年の母の日は子育て始まって以来の最高の母の日だった。

母の日の2日前の金曜日、わたしの住む街にもウルトラ級のオーロラが出現した。

オーロラと言えなくもないぼんやりとした蜃気楼みたいな薄いオーロラは見たことはある。だけど、こんなの初めてだ!

子供と夫がマットレスを各部屋からひきずりだしてデッキの上に置き、みんなで毛布にくるまってギャアギャア騒ぎながら空を見上げた。

運転しているとたまに雲の隙間から海に向かって光の筋がいくつも放たれるように差し込む景色に遭遇することがある。

このオーロラはそんな海の景色に似ていた。

夜空に青緑と赤い光の筋が何本も放たれて、神々しくて、美しくて。
使ったことのない脳の部分が言葉にならないこの新感覚を処理しようとがんばる。

宇宙のちょっとしたさじ加減が地球に影響しているのだろうけど、人間を超越した自然を目の前にすると、なぜかすべてをワンレイヤー上から眺めているような不思議な感覚に陥る。

生きていてこんなことってあるんだなあ。


この時代にもYoutubeやSNSのずっと上をいく感動ってあるんだなあ。

これを、今、ここで、子供と夫と一緒に見れた。
わたしがいつかヨボヨボになっても「あの時一緒に見たオーロラはすごかったね」って、一緒に笑顔になれる、そんな思い出がひとつ増えた。

土曜日の夜も「オーロラがまた見えるかも!」と言って夫と息子は外で寝ることになり、空いたベットの横に娘がスルッと入ってきた。

親と一緒に寝たがっていた娘もここ3年ほどそういうことは無くなった。
自立心が高いのとあまりスキンシップが好きではないので、元々ハグしたりくっついたりすることが少ない子だった。
だから、娘がスルッと何気なくベットに入ってきた時は、布団の下では内心ウフフと嬉しい母ちゃんだった。

朝起きてベッドから這い出してリビングに行くと、仲が悪いわけではないがよくもない息子と娘が二人で朝ごはんを作っていた。

ティーネージャーになるとそれぞれ忙しいし、男の子と女の子ということもあって共通点もなければ会話も少なく「同じ屋根の下暮らしている」と形容するほかない兄妹なのだが、その二人がなんと一緒にご飯を作っているではないか!

これまた内心くぅ〜〜っとニマニマしている母心なのだけど、二人を意識させるのもなんなので視界の隅に彼らを置きながらニマニマしていた。

そのあと家族と犬と一緒に知る人ぞ知る湖に行き、ぼーっとしたり、どうでもいい話をしながら湖を眺める。
思いのほか風が強くて何にもできなかったのでさっさと退散したが、駐車場までのそこそこ長い新緑のトレイルをバレーボールをしたりおならしたりギャアギャア騒ぎながら歩き、その間を犬が行ったり来たりする。

帰宅後は、息子はバイトがあるので送っていき、残った娘と一緒にミートソースパスタを作った。

娘が玉ねぎとニンニクを刻みキャラメルオニオンを作る。
玉ねぎがあめ色になったらひき肉を入れ、味の調整の仕方を教える。
トマトソースを注ぎ込みぐつぐつと煮えたら弱火にして、パスタが茹で上がるのを待った。
その間に放っておいたら花壇を侵食しかねないハーブ達を刈り込んで、少量をパラパラとパスタに乗せた。

それを夫と娘と3人で食べ、食後はそれぞれの携帯ワールドに消えていった。

ああ、なんだかとっても幸せな母の日の週末だった。

ありがとう。




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