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フィリピンで総額1億円でビーチリゾートを作る 土地売買編

フィリピンのモノの相場の重要性

サラっと書くつもりが長くなってしまっていますが、自分なりにまとめていきたいのと、皆様にもフィリピンや海外でビジネスする上で大切となる要素を散りばめながら書いていきたいと思います。

前回の続きからですが、ビーチリゾートの土地を1年がかりでやっと見つけました。そこから土地オーナーとの売買契約となるのですがここからさらに大変なことになっていきます。

土地の価格は合計約5000万円7500平米でビーチ付き、フィリピンの法律上海から30メートルのラインは国のモノになり個人所有はできません、原則ではビーチは国のものになりますが、ガードマンをつけ壁で囲んでプライぺートビーチとして使っているリゾートがほとんどです。パラソルやサンデッキ、軽く動かせるものであればビーチにモノを置いても大丈夫ですが、建物を建てることは法律で禁止されています。

海が目の前、アポ島という世界のダイビングスポットベスト10に入る島が目の前、真正面に見えます。(ボートで15から20分ぐらいで着きます)

土地のオーナーが最初提示した金額は6000万円以上でしたが、だいたいのそのエリアや他の街のビーチ付きの相場はわかっていましたし、何せ今まで1年以上も反吐が出るほど土地を見まくったのでそこの土地がだいたいどのくらいの価値があり値段なのか素人の僕にも見当がつくまでになっていました。フィリピンで特に田舎でモノの相場がわかっていないとどんなことでもボラれます。同じフィリピン人の都会から来た人はもちろん、地元の人でもボラれます、それだけモノの相場はフィリピンにおいてはより重要性を持っています。なのでフィリピン人はしつこいくらいに何回もモノの値段を聞いてきます、最初この人たちはアホなんじゃないか??お金大好きなのか??と思っていましたが、自分達を守る一種の防衛本能でもあったわけです。ここでも情報は命です。

シキホールの子供達

大金が絡んでくると人が変わり、物事の難易度が100倍上がる

フィリピンで6000万円は相当の大金です。平均月収が日本の10分の1以下ですので単純に10倍したら6億の価値、フィリピンの田舎なら一家が一生暮らしていけると思います。

値段交渉を始めましたが向こうは命がけ、関わっている人間、紹介手数料をできるだけ多くもらおうとするブローカー、そして何故かブローカーを紹介した男がおこぼれを、そしてどさくさに紛れて後から知りましたが悪徳弁護士が弁護士費用を重ねて請求、そして土地のオーナーの親戚、家族などもおこぼれをもらおうと混ざってきてとんでもない負のエネルギーとの闘いになりました。

日本サイドとして現地での交渉人、コーディネーターとしてどちらもまとめないといけない私はその期間あまり記憶がないくらいなかなか大変な日々でした。みんながみんな私欲に走り適当なことをぶつけてくる、終いにはやれ誰誰が病気だやれ誰かが騙している、あいつはこうだの警察沙汰裁判沙汰になったりなかなかの修羅場でした。

ただ冷静に考えると土地を買うか買わないかそしてその判断は買い手側にあり、買い手側が気に入らなければ交渉決裂

いろいろがーーーっと言われて脅されたりすかされたり、甘えられたり、ありとあらゆる手段を使ってきますが主導権はこちらにあります。

相場もわかっていますし、文化も言葉もスタイルもわかっているのでドーンと構えていれば良いわけです。

「この料金でないと買わない、嫌なら他を探す、はい以上です」

サンミゲルと僕

様々な試練が来ても無知と好奇心で不思議と上手くいく

こうしてやっとのことで土地を約5000万円で手に入れました。

フィリピンはアメリカと同じ形、アメリカをかなり真似しているので契約社会、いちよう法律うんぬんかなりうるさく、法律大好き国家ですが、まあいろいろあります。

売買契約書の作成や見直し、それぞれの土地オーナーに確認を取りそれぞれに署名をいくつもしてもらうのに半年以上かかりました。

この時は運悪く5人兄弟全てに署名をもらわないといけないので一人の兄がごねてその子供達を通して説得してもらったり、後後嫌がらさをされたりここだけでも本当にいろんなことがありました。

それでも無事離れ離れになっている兄弟全ての署名が集まりやっとのことでビーチリゾートの土地を購入できました。

お陰様で土地のこと、不動産のことに引き続きド素人だった、ダイバーだった僕が次にフィリピンの法律のことをかなり勉強できました。

今では法律関係の用語(ほぼ英語)も詳しくなったので通訳もしていますし、裁判関連や訴訟問題など法律全般的に詳しくなりました。

現場で学ぶのが一番ですね、かなり危ない目にもあり今思うと恐ろしくて予め知っていてそれをやれと言われても躊躇しますが何とか無知と好奇心でやり遂げることができました。

またまた刻んでしまいますが本日はここまで。

次回は悪徳弁護士との壮絶な闘いや、フィリピンでの会社設立や閉鎖について書くつもりです。

お読みいただきありがとうございました。








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