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【感想・要約】ライフピボット/黒田悠介

Ⅰ. 感想

1.私の歩みたい道と「Will×Can×Need」

私の歩みたい道は何度も書いている通り、

歩みたい人生が描けず、先行き不透明感や諦めを抱いている人に、
自己理解を通じて公私において歩みたい人生を発見してもらい、実現に向けた計画を最適な働き方を含めて共にデザインすることで、
ありたい姿を悟った上で希望を持って実現に向けて進んでいける状態にする

ことである。

このことを「Will×Can×Need」で分析してみる。

■Will:モチベーションの高さや意志の強さ、価値観との合致
⇒ 自己理解プログラムを受講して得た答えであるため、満たしている

■Can:スキルや知識を保有しているか
⇒ 書籍やイベント参加を通じて蓄積を始めたが、実践的なものはない

■Need:他人からの需要があるか
⇒ 世の中が変化し、従来のような直線的な生き方ができなくなってきたことを踏まえても、生き方に悩んでいる人は多く、需要はあると思う
<参考>
【感想・要約】LIFE SHIFT/リンダ・グラットン、アンドリュー・スコット

【結果】:WillとNeedはあるけれど、Canが足りない
⇒ できる人を誘って、一緒に活動すればOK

今のところ、社内で先ほどのやりたいことを実現したいと思っているため、次のことを実践して「仲間作り」をしていきたいと思う。

・会社内で同じ様な分野の活動をしている人たち、人事の方々に自分のやりたいことを表明する

・同じ様な分野のイベントやコミュニティを運営している人とつながり、運営への参画を申し出る

2.なめらかなピボットを目指そう

本書ではライフピボットを、「攻め or 守り」と「キレ or なめらか」に区分している。

私がいま目指しているピボットつまりキャリアの転換は、ネガティブな状況下での「守りのピボット」ではなく、自分のよりありたい姿を目指したいという「攻めのピボット」である。

このピボットは、変える必要のない状況下でのピボットであるため、変化を嫌う生き物である人間にとって、葛藤を味わうことが多い。

ましてや自分の場合は、ストレングスファンインダーで「適応力」が最下位であるため、それなりにストレスを感じることがある。

それに家族を持つ身としては、スキルも十分でもないのに起業・独立・転職といった「キレのあるピボット」に挑戦するのはリスクが高い。

しかし、そんな私にとってぴったりのピボットがある。
徐々に数ヶ月から数年間かけてピボットする「なめらかなピボット」だ。

このピボットでは、「複業」によって現在の仕事をしつつ、挑戦したい新しいキャリアに関する仕事にも取り組める。そのため、急な環境変化が苦手な私の適応力の低さをカバーでき、収入面でも本業を手放さず土台とできるためリスクも低い。

以上のことから、私のピボットスタイルは、
攻め×なめらか」だということを意識して取り組んでいきたい。 

3.これからのTo Doリスト

キャリアに関する書籍は様々あるが、本書で私が注目したのは、ライフピボット(=キャリア転換)を達成するために、どのような行動を起こしていく必要があるのかに丁寧に言及しているところである。

それらを参考に、今後私が実践していきたい取り組みをここで宣言したい。

①ビジネス系マッチングアプリに登録し、新しい人と出会う
:プロフィール文もしっかりと時間をとって丁寧に書く
:おそらく自分には"bosyu"が向いている

②デイリールーティーンにTwitterでの発信を取り入れる
 ※現在は思い立ったときに発信しているため、習慣化する
:手帳のルーティーン欄に追加済
    Twitter → https://twitter.com/yamato1523
:Twitterに限らず、社内の組織やコミュニティでも発信(同じ内容でもOK)

③社内で実現したいキャリアに近いことをしている方々を探し、イベント運営や企画に携わる

④メッシュ型コミュニティを探してまずは登録する

⑤PeatixやTwitterでイベントを探して参加してみる

Ⅱ. 要約

1.ライフピボット

・過去の経験による蓄積を足場にして、着実に新しいキャリアへと一歩を踏み出す考え方
・経験の蓄積と偶然によってキャリアの転換を実現させること

(1)蓄積+偶然=ライフピボット

・蓄積…過去や現在の経験による蓄積
・偶然…5つの行動特性によって引き寄せられる計画的なポジティブな偶然

①経験による三つの蓄積

~ライフピボットの手順 その1~
 目の前の仕事に真剣に取り組み、経験から蓄積を貯める

No.1 スキルセット

■テクニカルスキル
・業務遂行能力。課題に対してどういった解決ができるか。
例)プログラミングスキル、ライティングスキル

■ヒューマンスキル
・対人スキル。仕事で接する他者とよい関係性を作ったり、スムーズにコミュニケーションしたりする能力。

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・対人関係において、他人と比べてそこまでの労力をかけずにできることが自分にとっての強みとなるヒューマンスキル

■コンセプチュアルスキル
・14項目に分類される概念化能力*
*複数の事象から共通する項目を洗い出して抽象化し、物事の本質となる要素を汲み上げる能力

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参考サイト:https://lostash.jp/sales/operation-improvement/1087003

No2. 人的ネットワーク

・広く多様な人的ネットワーク

No.3 自己理解

・自分の嗜好性(好き嫌い)や価値観を知ること

②計画された偶然

・日頃からポジティブな偶然に繋がる行動をとっていくことが大切
・必要な行動特性は5つ
:好奇心(Curiosity):新しいことに興味を持ち続ける
:持続性(Persistence):失敗してもあきらめずに努力する
:楽観性(Optimism):何事もポジティブに考える
:柔軟性(Flexibility):こだわりすぎずに柔軟な姿勢をとる
:冒険心(Risk Taking):結果がわからなくても挑戦する

(2)隣接可能性とハニカムマップ

~ライフピボットの手順 その2~
 手持ちの蓄積から自分のキャリアの可能性を考えてみる

隣接可能性…既存の要素の組み合わせによって初めて見出される可能性

ハニカムマップ…隣接可能性をキャリアという観点からビジュアル化したもの
:真ん中のマスが、現在のキャリア&持っている三つの蓄積
:隣接するマスに、現在の蓄積の組み合わせから考えられるキャリアの隣接可能性と、そこで得られるであろう新たな蓄積を書き出す
:現在のキャリアのマスと隣接するキャリアのマスにあるカードを組み合わせて、もう1マス先の隣接可能性を書き出す

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※本書より抜粋

(3)Will×Can×Need

~ライフピボットの手順 その3
 隣接可能性を分析して何に取り組むか決める

■Will:モチベーションの高さや意志の強さ、価値観との合致

■Can:スキルや知識を保有しているか

■Need:他人からの需要があるか

⇒ 3つを満たしているものほど優先順位が高い

とはいえ、すべて満たしているものは多くないかもしれないため、2つを満たしているものから取り組みやすいものを選べばよい

◎2つを満たしている例
・WillとCan
:趣味として初めてみればよい。上達して誰かに教えたり披露したりしてニーズが出てくれば儲けもの

・WillとNeed
:スキルや知識が不足しているため、できる仲間を探して一緒に活動する。コツコツ情報発信を続けると偶然の出会いがあるかも!?

・CanとNeed
:やりたくはないため、貢献するつもりでやってみる。そのうち、自分なりのWillが見つかるかもしれない!

(4)守りor攻め × キレ or なめらか

~ライフピボットの手順 その4
 動機付けをして自分なりのピボットのペースを決める

◎守り or 攻め

■守りのピボット
・ネガティブな状況下で「三つの蓄積」と自分自身を守るために行う
※ネガティブな状況の例…単調な仕事、長時間労働、過度のストレス

→ 新しいスキル獲得、新しい人と出会う、内省するといった「三つの蓄積」のための時間や機会が奪われる
→ 職場の強いストレスで心身の不調に陥る可能性もある

⇒ できるだけ早くピボットすること!
  「キレのあるピボット」がオススメ!

■攻めのピボット
・「三つの蓄積」は順調に増えている中で、よりよい隣接可能性へとピボット

→ 変える必要のない状況下でのピボットであるため、現在のキャリアとピボット後のキャリアの間で葛藤することも!

⇒ 「なめらかなピボット」がオススメ

◎キレ or なめらか

■キレのあるピボット
・次の隣接するマスに向けて不連続な転換をする場合のピボット
・転職・起業・独立といったものが対象

■なめらかなピボット
・徐々に徐々に、数ヶ月から数年かけて行うピボット
・ピボット後のキャリアを手軽に実験しながら、現状のキャリアも継続可能

⇒ 「複業」(複数の仕事をしている状況)で実践する

2.ピボットに向けたアクション

~ライフピボットの手順 その5
 「三つの蓄積」と「計画された偶然」を手にするためのアクションをとる

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※本書より抜粋

(1)マッチングサービスを利用する

・ビジネス系マッチングサービスを利用して新たな人と出会う
例)yenta、bosyu、バーチャルランチクラブ

・「会いたい」と思わせる魅力を出すため、プロフィール文は大切
・ポイントは、過去の内容ではなく、自分が今どこに向かおうとしているか

・マッチングでの雑談のコツは、内容以上に質問し合う関係を作ること
・共通の話題で、相手に質問をしていく
・緊張がほぐれてきたら自己紹介

・マッチングの最後に、
①今後のコラボレーションの可能性があれば相手に伝える
②自分の印象を相手に尋ねる
→ 人的ネットワークと自己理解を蓄積

・マッチング利用後に事後連絡することを習慣化する
・感謝を伝える & 相手にとって参考になりそうな人や情報の紹介
→ 人的ネットワークを蓄積

(2)発信し続ける

・SNSなどで一貫したテーマを習慣化して発信し続ける
例)Facebook、Twitter、Instagram

◎方針①「役に立つ」
・価値のある情報を発信する
・インターネットにはない、自分オリジナルの経験に基づく情報や、独自の切り口に基づく情報がオススメ

◎方針②「繰り返す」
・自分の想い、価値観、やりたいことに一貫性を持たせて発信する

◎方針③「旗を立てる」
・想いや意志表明をする

→ 人的ネットワークを蓄積

(3)イベントに登壇する/主催する

・イベントに登壇
→ 登壇によりプレゼンのスキルセットを蓄積
  事前の準備で考えを言語化することにより自己理解を蓄積
  参加者との間で人的ネットワークを蓄積

・イベントを主催
→ 人が集まる場を作るスキルセットを獲得

but どうやってイベントに登壇したり主催したりできるのか。。。

◎ステップ①「主催者と繋がる」
・自分のテーマを決める
・そのテーマにまつわるイベントを探す(Facebook、Peatix)
・そのイベントの主催者の情報を探す
・主催者に登壇依頼をする
※テーマについて豊富に、深く話せることを納得してもらうため、
 事前準備として、(2)の発信し続けることを実践する

◎ステップ②「登壇する」

◎ステップ③「運営に携わる・主催する」
・「企画」「集客」「当日運営」のスキルセットを蓄積できる
・共同作業を通じて、人的ネットワークが蓄積される

(4)コミュニティに参加する/主宰する

・コミュニティの中であれば、新しいスキルセットを副業として試しやすい

・自分の趣味や職業をキーワードにして、コミュニティを探す
・以下の実践により、自分のことを知ってもらい、自分の役割を見つける
(プロフィール文を書く、コンテンツに反応する、イベントやプロジェクトに参加する、運営に携わる)

→ 新しい経験を通してスキルセットや自己理解が蓄積される
    多様な人との交流により、人的ネットワークや自己理解が蓄積される

(5)ギグワーク

ギグワーク=オンラインで受注される単発で短期的な仕事
→ スキマ時間を有効に活用できる

リクエスト型ギグワーク
・発注者からのリクエストが先にあり、それをギグワーカーが引き受けるかどうかを選ぶ形態
例)ウーバーイーツ、Timee

出品型ギグワーク(=スキルシェアリング
・ギグワーカーが自分のスキルを出品し、それに発注者が申し込む形態
例)ココナラ、bosyu
★人的ネットワークがなくても始められる強みあり!
※自分が価値を提供できることを伝えるために、実績や経験があればプロフィールに記載することが大事

→ 色々なスキルを短時間で試して磨くことができる
⇒ バットを振り続けることで、実践的なスキルセットが蓄積される
  人的ネットワークももちろん蓄積できる

(6)ギブワーク

ギブワーク=相手にギブする「タダ働き」

・報酬が発生しないからこそ、蓄積が貯めやすい
⇒ 引き受けてもらいやすくスキルセット、人的ネットワークが蓄積される
  内発的動機に基づく必要があるため、自己理解が蓄積されやすい

・ポイントは、ニーズのある活動をすること
 社内:雑談を通して相手の悩みや課題、手伝って欲しいことを探る
 社外:出会った人との会話を通して、相手のために何ができるかを考える
 プロボノ*:NPO法人への活動を通して、自分のスキルを提供する
 *自分の知識や経験を生かして社会貢献する活動

~用語メモ~

■VCUA
・Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)の頭文字から取った言葉。現代の状況を表現するキーワード。

■キャリアドリフト
・人生の節目のタイミングだけはキャリアについて再考するが、節目以外の場面では計画を手放すというキャリアの考え方

■Connect the Dots
・スティーブ・ジョブズが表現した言葉で、前もってどんな経験が役に立つかは分からないから、何かに繋がると信じていまの仕事に真剣に取り組もうというメッセージ

■ピボット
・スタートアップやベンチャー企業の事業転換

■ジョブホッパー
・職を転々とする人を揶揄する言葉
・ライフピボットとの違いは、過去の経験を蓄積して未来に活かしているかどうかであり、ジョブホッパーの場合は軸足がない

■PERMAモデル
・ポジティブ心理学(より幸福に生きるための心理学)を創設したマーティン・セリグマン博士が提唱したモデル
・私たちがよりよく幸福に生きるために必要な因子を5つに分類した
①ポジティブ感情<Positive emotion>
・楽しい、嬉しい、面白い、感動する、感謝するといったポジティブな感情
②没頭<Engagement>
・時間を忘れて何かに集中して取り組むこと。ゾーン、フロー。
③関係性<Relationships>
・身近な他者との繋がりや相互理解、そこから生まれる協力関係
④意味<Meaning>
・自分の行為が世の中や社会といった大きな何かに繋がっていること
⑤達成<Accomplishment>
・自分で立てた目標を達成したり、課題をやり遂げたりすること

■嫁ブロック
・応援してくれるはずのパートナーが自分のライフピボットなどの挑戦に反対する状況を指す。パートナーの挑戦への不安の表れとも取れる。

■カオスマップ
・ある領域のサービスや事業者をカテゴリーに分けてマッピングしたもの

■ラーニングピラミッド
・学習モデルの1つ。様々な学習スタイルの結果として身につく度合い(定着率)を表すピラミッド型の図。
・一方的で受動的な学習(講義・読書・視聴覚・実演を見る)よりも、双方向の積極的な学習(グループ討論・体験する・教える)といった「アクティブラーニング」のほうが定着率が高い

■ハブ型コミュニティ
・主宰者もしくは運営チームが中心(ハブ)となり、イベントを企画したりコンテンツを発信したりするタイプ

■メッシュ型コミュニティ
・明確な中心(ハブ)はなく、メンバー全員が各自でイベントを企画したりコンテンツを発信したりするタイプ

■ラーニングゾーンとパニックゾーン
・ラーニングゾーン:不確実性や緊張感のある不慣れな環境
・パニックゾーン:いまの自分のスキルでは全く対応できない環境
⇒ コンフォートゾーンから出る際は、スモールステップでラーニングゾーンにまずは飛び出していくことが肝要

■ダンバー数
・イギリスの人類学者ロビン・ダンバーが推定した、人間が安定的な社会関係を維持できるとされる人数の上限で、150人程度とされている

記事をご覧頂いた方、ありがとうございました。

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次回は、新しいワークスタイルを学ぶために「ワーケーションの教科書/長田英知」を読書予定です。

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