冬馬かずさ√について色々語る

WHITE ALBUM2のメインヒロインの1人、冬馬かずさとそのストーリーについてのネタバレ満載オタクくんの自己満足メモです
結構思いつきや感情のままに書き連ねているので読み苦しい部分が多々あるかもしれませんが何卒ご容赦。
※個人的な解釈などが多く含まれます

冬馬かずさについて


まずこれほどまでに面倒くさくて人間味に溢れ魅力的な最低で最高の人間を見たことがありませんでした。今までプレイしてきた作品の中でもダントツで好きなヒロインになりましたし、第一印象って良くない方が後々得なのでは?と思ってしまうこともありました。
目を向けるといつも逸らされてしまうということは…??のシーンは「青春ええなぁ…」と思った記憶があります。

以下、各√毎に順を追ってまとめたいと思います。

coda


まず初めにccからcodaへ突入する場面
かずさと春希の再会のシーンも個人的に鳥肌ポイントでWHITE ALBUM2史上5本の指に入るくらいここ好きゾーンです。
拙者、ゲーム内の神演出大好き侍なので、ここは本当に好きです。
coda2週目をやり、さらにその良さに磨きがかかりました。
かずさと再会してOPに入る演出には初見プレイ時本当に鳥肌ブワァァァからの「マジか……(天を仰ぎ見ながら)」って感じでした。あの演出はズルすぎます。飛ぶぞ。
そしてOPでの”WHITE ALBUM2 LAST EPISODE”の文字を見て、「あぁ、いよいよ最後なんだな…」となんとも言えない切なさと悲しさが襲ってきた記憶があります。

OP内の春希の「話があるんだ…」のセリフも2週目だとどこのシーンだとわかり胸が苦しいです。

coda2週目にて追加された、5年前(ic)に別れを告げ、ccでは全くと言っていいほど登場しなかったかずさが春希と再開するシーンのかずさ視点ですが、あんな状態になってまで一心不乱に春希を追いかけ、再会できた瞬間は表立って喜ぶことをせずに淡々と接するなんというか素直じゃなく不器用なんだけど複雑な心理描写含め、冬馬かずさという人間の深さがめちゃくちゃに詰まっているなと思いました(超絶早口)

かずさ浮気ルート


WHITE ALBUM2の中で一番精神的に来ました。
どんどん壊れていく春希を見るのは本当に辛かったですが、冬馬かずさという人間の魅力が溢れた話だったんじゃないかなって思います。
あんなにも春希は壊れていってしまったのに、かずさは強いなとも思いました。かずさの強さはあんなに春希が壊れていってしまったからこそかもしれないですね…。

最低なことだとわかっていても自分の気持ちに嘘をつけずに過ちを犯してしまうかずさに、人間よりも人間味を感じました。やっていることは決して良いことではなくむしろ悪いことだと思いますが、それでも冬馬かずさという一人の人間の魅力が物凄く出ていると感じました。この辺の好みは分かれそう。

ちなみに余談ですが、かずさ浮気√をやり直しているタイミングがちょうどWHITE ALBUM2のアニメを見終わったタイミングでして、アニメ内のとあるシーンの「あたしを口説こうなんて5年早い」的なセリフで「ヴッ」ってなってました。
自分は圧倒的かずさ派ですが、雪菜派の人にとっては中盤のかずさが隣に越してきたあたりからめちゃくちゃ辛かったんじゃないかなって思います。

旅行


閑話休題、二人で逃げるように旅行に向かうシーンでは、こんなにもトンネルを抜けた先の雪国が悲しいものなのか、と複雑な気持ちになりました。普通「うわぁ…(喜びや驚き)」だと思うんだけど「あぁ…(悲しみ)」って感じのイメージです。
雪は3人にとって特別なものであって呪いなんだなぁ…。

旅先の会話の中で

「あたしは、あの時からとっくに苦しかった」

の一言は本当にこっちも苦しかったです。何気ない一言かもしれないですが、5年前に言えなかったことの1つだったんだよなぁって思うと自然と涙が出そうです。というか出ます。
そこからのHシーン。こんなにも切ないHシーンがありますか?????と何度思ったことか…。
悪ぃ、やっぱ辛ぇわ。
この旅行のシーンは雪が止む=魔法が解けるというような表現のされ方がとても美しい反面止まないでくれ……と何度思ったことか…。
かずさがあの決心をするのに一体どれだけ辛かったのか正直考えたくもないです…。強い女の子です本当に。

追加公演


追加公演の曲も「ショパン - ポロネーズ第15番 変ロ短調(別れのポロネーズ) Aパート」から始まりかずさの中で別れを決意したことが表れており、本当に苦しかったです。直前にプログラムを変更してこの演目に至ったということも含め、完全な決別を意味しているんだなと思い2週目をやった際にまた違った見方ができました。1週目をやった際にはそれどころではなくただ呆然と涙していただけだったので、2週目で色々と気づくところや考えさせられる場面でした。
かずさにとって一番の幸せが春希の幸せであり、そのために別れを決心したというのが本当に辛いです。最初から春希を見続けてきたかずさだからこそ、春希が本当に幸せになるためにはどうしたら良いか、が分かってしまったんですかね…

旅行帰りの電車内での会話の

「あたしの、世界で一番大切な宝物は…あたしが持つと壊れてしまうんだ」

こんな辛くて切ない言葉、最愛の人に対して面と向かって言えますかね…。辛すぎるだろ…

さらに別れ際の

「あたしのために、何もかも捨ててくれてありがとう。
ひとときだけでも雪菜を忘れてくれてありがとう。
…壊れてくれて、ありがとう」

この言葉はWHITE ALBUM2の中でも1.2を争うくらい好きな言葉です。
壊れてくれてありがとうなんて卑怯だよ…と思いました。

coda序盤にて

「自分を売り込むことが大の苦手で、口数が少ない上にたまに喋ると口下手で、人に気持ちを伝えるスキルが壊滅的で…」

と春希がかずさについて曜子さんとの違いを口にしている場面がありますが、人に気持ちを伝えるスキルが壊滅的なかずさが、ここまでちゃんと人に気持ちを伝えられるまで成長していることに嬉しくもあり、その気持ちが決別を意味する気持ちなのでとても悲しい気持ちになりました。

余談

エクストラエピソードの不倶戴天の君へがあって本当に良かった。こればっかりは本当に雪菜が強すぎる。こんな雪菜だからこそ、かずさは絶対に敵わないと思ったんだろうなと…。
浮気√は後味が良いかと言われればうーんって感じの話だと思いますが、自分は本当に好きな話でした。本当に好きだけど一番辛かった話です。

かずさTRUEルート


まず初めに、自分は3人が本当に幸せになった場合の話は雪菜TRUEだと思ってます。雪菜TRUEが正史だと言われても納得します。
ただ、自分がこのWHITE ALBUM2の中で一番好きな話は何かと言われればアフターを含めたかずさTRUE一択でした。

密着取材

密着取材最後の日、第二音楽室での春希が知らない5年前の真実を語るシーンにて

「あたしが、先だった…先だったんだ」

ここのかずさの言葉からのAfter allはヤバかったです。ここで感情がドワァァァァってなりました。
5年前に言えなかったことを言って、春希のためにコンサートで最高の演奏をして別れを告げようと決心したんだな…とこの時は思ってました。この時まではね…
次も含めてまさかコンサートに行かない方がTRUEになるなんて思わなかったよね…
春希がコンサート行かずに雪菜に逃げるシーンですが、見ていてとても痛々しかったです。春希もそうですが色々と察してしまった雪菜の描写は本当にキツかった。
コンサート後にかずさが春希に5年分の感情を爆発させるシーンでは、「言えたじゃねぇか…」という気持ちになりました。ここの春希視点は本当に辛いものがあると感じました。こんな究極の選択できねぇよ…
5年前からずっと思い続けていた人を取るか、3年間すれ違い、2年間本気で愛し合い支えてくれた人のどちらかを選ばなければいけない。なんて無理です。
曜子さんの件もあり、春希がかずさと歩んでいくことを決めた場面は、本当になんとも言えない感情になりました。この後どうなってしまうんだ…??とめちゃくちゃハラハラした記憶があります。

決別

かずさを選ぶ以上、雪菜たちとの決別は必ず訪れると覚悟していました。
覚悟していましたが本当に辛すぎて胃がやられました。

有明にて春希が雪菜に決別を告げるシーンは見ていて本当に辛かったです。
分かっていたことだけど本当にきつかった…。
雪菜は本当に鋭いというか雪菜の中の芯の強さを見た気がします。
ちなみに2週目をプレイした際は、春希に対する見方が結構変わりました。
1週目は心に余裕がなかったので「マジかよ…(真顔)」って感じでしたけど、2週目では「春希も春希の中に確固たる意志があるんだな…絶対に正しいことじゃないけれどこの選択ができるのはすげぇよ…」って思いました。一言で言えばクズかもしれませんが、見方を変えると超絶誠実とも言えてしまうのが難しいところだなと感じました。
学生時代(ic)からの春希のあり方を見てきたからこそ、北原春希がどういう人間かわかるので一概にクズだとは言えないところがありますね。
※ちなみに自分が学生時代にプレイしていた場合、ただキレ散らかしていただけかもしれません。大人になってからでヨカッタヨ。

かずさのために春希が壊れた浮気ルートとは違い、かずさを護るために壊れないことを決心するシーンは、泣きそうになりました。
対照的に雪菜がじわじわと壊れていく場面がこれでもかと描かれていくのは耐えられなかったです。

武也との決別のシーンは正直一番このゲームの中で辛かったかもしれません。武也が真の親友だと気付かされ、その親友を失ってしまうあのシーンは本当に本当に辛かった。最後まで武也は春希の力になろうと思ってくれていたんですよね…。本当に特別な一人だと思います。だからこそ本当に辛かったです。もう春希のことを一番好きなのは武也でお前がメインヒロインだよ。

雪菜や武也、小木曽家との決別のシーンがWHITE ALBUM2をプレイした中で一番胃が痛くなりました。マジで吐きそうになりながら進めてた。

コンサート

コンサート前日のかずさと雪菜の喫茶店での会話シーンでは、雪菜がどれだけ壊れてきているかが表現されていて本当に胸が痛かったです。
追加公演のコンサート当日、コンサートを見ずに雪菜を探しに行くシーンですが、初見プレイ時は「おいおいおいおいおいおいおい折角全てを捨てて手に入れたものをまた手放してしまうのか…???待ってくれよ…。」って思いましたが、かずさを護るためにそばにいれない場合もある。ということがわかったときは「あ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~」という安堵というかなんというか情緒がぐちゃぐちゃになりました。そりゃ曜子さんも一体どんな魔法かけたのって言いたくなるよなぁ

結局コンサートを1回も見に行かなかったからこそ春希とかずさが結ばれるのは正直全く予想できませんでした。

全体的にこの話の春希は本当に強いなと思いました。あれだけ全てを捨てる選択をして全てと決別をしたのに絶対に揺るがない信念みたいなものがあり、そこは本当に強いと思いました。逆にそれくらいの信念がない限り全てを捨てる覚悟なんて無理ですよねぇ…。ここで壊れずにかずさを導いていけた春希だからこそ、かずさもついていけたんだなと思いました。

浮気√では春希が壊れてしまい、かずさが春希と決別を決意しましたが、TRUEでは春希は壊れずになんとしてもかずさを護るという強い信念があったからこそ二人が結ばれることが出来たんだなと思います。

コンサート前夜に春希の部屋のにてかずさが

「本当は、本当はさ…もっと違う、一番幸せな道、あったんだよ」
「教会の祭壇で雪菜が泣いてて、春希が照れてて、そしてあたしが、祝のオルガンを弾く」
「そんな未来が、三人にとって一番幸せだったんだ。」

と語るシーンが有りましたが、雪菜TRUE→かずさTRUEの順番でプレイした自分は「あぁぁぁぁあぁ~~~~~~~~!!!!!!!」となりました。逆にかずさTRUE→雪菜TRUEの順番でプレイした人は後々「あっ…!!!」ってなったシーンかなと思いました。

人によっては、決して後味が良い終わり方ではないと思う人もいるかもしれませんが、自分はこの結末は何かこう言葉で言い表せないような"美しさ"を感じました。
終わり方で言えば雪菜TRUEがとてもきれいな終わり方だと思いますが、このかずさTRUEには雪菜TRUEとは全く別の"美しさ"があると思ってます。
初見プレイ時、EDが流れた瞬間は「あぁ……(呆然)」となりました。

正直上手いこと周りの関係もなんとかなるのかなって思っていましたというかそうであってほしいと思っていましたが、そんなことはもちろん無く、何かを得るためには何かを失わなければいけないというこのかずさTRUEのテーマ的なものが物凄く心に来ました。

何か一つを得るために他の全てを捨てる選択が果たして自分には出来るのか。といろいろと考えさせられる内容でした。


エピローグ

最後のビデオレターのシーンは最初見たとき良い意味でゾッとしました。
最後の最後で雪菜の不穏なシーンを意図的に描いている?描写があったのでめちゃめちゃ不安でしたが、「えっ…???どういうこと……???」って感じでした。

あの事故の描写いるかな……???

ちなみにPOWDER SNOWの最後の歌詞の「I still love you」は春希とかずさ二人に向けられているんじゃないかなって自分は思いました。

見方を変えれば「私はまだ三人で進んでいく道を諦めてないよ」にも聞こえるかもしれないところにちょっとゾッとしました。


幸せへと戻る道(かずさアフター)

まず、自分はかずさアフターがあって本当に良かったと思っています。
この話によって救われた一人です。
日本に戻らないと決めていたのに日本に戻る話だったのは正直びっくりしました。
日本に戻って何をするんだろと思っていましたが、第二音楽室での結婚式は全く予想できませんでした。あの場所で結婚式なんて最高過ぎます。
第二音楽室はすべての始まりの場所で、一人が三人になって、三人が二人と一人になったこの作品の中でも特別な場所なので、この場所でか……と言葉を失いました。
さらに追い打ちをかけるようにドレス姿のかずさのCG。このCGが出た瞬間「ありがとう…」と天を仰ぎました。飛ぶぞ。
最後に、あの3人が外でスタンバイしているところは泣きそうになりました。
あえて友人1、友人2、友人3と表記しているところも良いですね。
このかずさアフターがあったからこそみんな報われたというか救われたような気がします。

この「幸せへと戻る道」はストーリーのタイトルにもある通り「幸せへと戻る」ために罪が許された二人が全ての始まりの場所へと戻り、幸せへと進んでいく話なのかなと思いました。
プレイ前は何故「戻る」なんだろうと思っていましたが本当の幸せを得るために「幸せへと戻る」という意味なのかなと個人的に思いました。

タイトル一つとっても色々と考えさせられる内容であり、個人的には大満足のアフターストーリーでした。

何よりかずさがかわええんじゃ…!

最後に


本当に、冬馬かずさという魅力的なヒロインに加え、とても美しい物語に感謝しかありません。
初見プレイ時は「最高だけどもう二度とやりたくない…」って思ってましたがその二日後には無意識のうちにやり直してました。二周目だからこそ色々と分かることや発見があり、また来年の冬にもやり直そうかなと思ってます。
もちろん二週目でも辛すぎることには変わりなくもちろん泣きながら読んでました。案の定分かっていてもまた胃が痛くなりました。
また、言葉を一つとっても色々な表現の仕方や演出の仕方が際立っていたため終始飽きずに読み進めることが出来ました。個人的に恋愛作品の中では圧倒的に頂点です。

最後の最後に、このWHITE ALBUM2という作品に出会えて本当に良かった。

三人に幸あれ。


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