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【ジャズギター】造語「初期衝動」の話 - 渋谷陽一『ROCKIN'ON JAPAN』

Guitaristのタナカ裕一です。noteはじめました。

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「初期衝動」って渋谷陽一さんによる造語だったのですね。

知りませんでした。渋谷陽一さんと言うのはロッキンオンと言うロック雑誌を作った人です。音楽っていいな!と思ったのが中学生のころ1990年代の中ごろで、それから高校に通って、大学に入学したのが2001年でした。思い返せば中高生のころ=ロッキンオン全盛のころだったのではなかろうかと。そして、音楽に目覚めた中高生が情報を得るにあたって飛びつきそうなものがまさにロッキンオンですからわたしはすっかりこの言葉と一緒に育ってしまいました。なんだこの気持ち。甘酸っぱいぞ。

ロッキンオンじゃなくて。ROCKIN'ON = ロッキング・オンなのか。それも知らなかった(笑)ロッキン「グ・」オンだったんだな。「グ・」が抜けてました。ロキノン。

造語「初期衝動」

わたしはすっかりこの言葉「初期衝動」と一緒に育ってしまいましたので、音楽に限らず何かコンテンツを自分でも作ろうとするときには「初期衝動」成分を含ませることを忘れてないか!?だとか、結構大きめの基準にしていたように思います。ううむ。繰り返すけど「甘酸っぱい」なあ。

そのうえ「造語」だったと言うことを令和4年の秋になって知るとは。甘酸っぱいを通り越して激臭がただような。マジで。いやしかし。

「音楽」の持つパワーによってとてつもない「感情の初速」を与えられたせいで、その後もいまでも音楽にぞっこんで、やり続けたいなと思ってしまっているのだから、この音楽ライフのほんと初期である中学生のころにあった強大な「衝動」をいまの自分に与えられたら感情がぶっ壊れてしまうかもしれません。怖え。ともかく、その初期の「衝動」を「初期衝動」と呼ぶとしたらその言葉の意味は分かる気がします。

ジャズにおける「即興演奏」のイメージ

ジャズってなあに?と言う話はいったん脇において、でも何だか「即興演奏」とかするんでしょう?とそんな話は聞いたことがあるかと思います。ジャズにおける即興演奏のイメージは「お題付きフリートーク」と言えるかな?どうだろ。

お題(曲)○○について(主に)数名のミュージシャンによって「あーだこーだ」とフリートーク(楽器演奏など)をすると言う感覚。

この前提で以下話を進めるとすれば、即興演奏とは「お題付きフリートーク」なのですからその場の思い付きでいろいろ喋る訳です。が、お題に沿って話している訳ですから完全な脱線はダメです。あくまで○○と言う曲の仕組みの範囲で可能な限り各自なりの自由なお喋り。フリートークをすると。

お題:リンゴの話をしているのに、宇宙開発の話にスライドしてしまうのはダメ。ちゃんとリンゴの話(曲)が終わったあと、次は宇宙開発の話(曲)をします。と言ってから次の話題(演目)へと進みましょう。「即興演奏」一般的なイメージと比べると、思ったより段取りキッチリだなと感じられるかもしれませんね。「お題付きフリートーク」

ジャズ

ジャズが一番流行っていたのは1940~1960年代頃でしょうか。よく「ジャズ」と言葉は出て来るけど、その指す意味は主にこの時代の「モダンジャズ」のことです。じゃあモダンジャズってなあに?と言うのはWikipedia。

モダン・ジャズ (Modern Jazz) とは、1940年代後半に確立されたビバップから、1960年代後半の「エレクトリック・ジャズ」(マイルス・デイヴィスらによる電気ジャズ)直前までの即興演奏を含んだジャズの総称。モダン・ジャズには、ビバップ[1]、ハード・バップ、モード・ジャズ、クール・ジャズ、ソウル・ジャズ、ファンキー・ジャズなどが含まれる。

Wikipedia:モダンジャズ

ジャズのギター「エレキギター」

よく誤解されているのですが、ジャズ音楽でギターが登場したらそれは「エレキギター」のことです。「アコースティックギター」ではないですよ!ギターって音が小さいので電気で音を増幅しないととてもじゃないけど聴こえないわけです。ドラムがドンドコ、グランドピアノ。サックスにトランペット、これらの音量とアコギで「フリートーク」なんかできない。

駅前でギターをかき鳴らして熱唱している人を想像して頂けると、ギターの音よりも歌声の方が大きいですよね?そのうえでアコースティックライブ!と言うイメージを想像していただくと、ひとまず少なくともマイクを立てて歌ってますよね。そもそも歌声の方が大きいはずなのにそこにマイクを立てているのですから、ギターは当然電気で音を増幅しないといけません。

ジャズ音楽でギターが登場したらそれは「エレキギター」のことです。そしてもちろん「エレキギター」にもいろんな種類がある。

ジャズギター

先述の「モダンジャズ」期(ざっくり1940~1960年代頃)では皆さんが「エレキギター」と言って想像する以下のような↓↓↓

エレキギター初心者のための選び方や始め方

はまだ発売されていなかったり、少なくともジャズの全盛期に主流の楽器ではありませんでした。


ではどんなギターが使われていたかと言うと↓↓↓

魅惑のジャズギターをご紹介!【夏音2019】

こんな感じの「アーチトップギター」

○アーチトップギター
中空ボディで、トップとバックの板が緩い弧を描いている形状をしており、大半のものは両サイドにヴァイオリンのようなf字孔が空いている。この構造で、コンパクトなボディにも関わらず、音の反響効率が良いため大音量がなる仕組みになっている。後述するフルアコースティックギター、セミアコースティックギターの多くが、アーチトップギターに属する。世界トップレベルのメーカー(ルシアー)としてロバート・ベネデットが挙げられ[要出典]、生産量で言えばギブソン社(およびエピフォン・ブランド)が有名。

Wikipedia:エレキギター(小分類/アーチトップギター)

に音を拾う装置「マグネティックピックアップ」を搭載した「フルアコーステックギター」と言うタイプの「エレキギター」が主に使われていました。


おしゃれで弾きやすい!新感覚のアコースティックギター「STORIA」

こんな感じの「フラットトップギター」は楽器の中央に穴が空いていますが、先ほどの「アーチトップギター」ではヴァイオリンのような「f字孔」ですので、楽器の中央に「マグネティックピックアップ」を搭載することが出来たので、おそらくエレキギターの最初期にはそのような理由で

「アーチトップギター」+「マグネティックピックアップ」
⇒「フルアコーステックギター」

魅惑のジャズギターをご紹介!【夏音2019】

が作られたし、ジャズ全盛期に主流だったエレキギターもこのタイプだったと言うこと。その後はさらなる大音量のためにボディの空洞がむしろ邪魔になった(ハウリングする)ことや、生産コストの安さなどから先述の

エレキギター初心者のための選び方や始め方

このタイプの「ソリッドギター」つまり「空洞なしエレキギター」が全体に占める割合を増やしていったと言う経緯があります。

これも良くある誤解なのですが、「フルアコーステックギター」でないとジャズできないとか、「エフェクター」使うとジャズじゃないとか。それは単純にジャズ全盛期の当時(ざっくり1940~1960年代頃)では、エフェクターなんてまだ一般的な商品としては売られていなかったし、ソリッドギターもまだあまり一般的ではなかっただけで、別に普通に近所の楽器屋さんに売っていて、壊れてもすぐ修理したり、買い直したりできるような環境があれば使われていたでしょうし、現に現在はジャズ音楽の演奏に「ソリッドギター」&「エフェクター」は当然のように用いられています。

ですが一般用語として「ジャズギター」=「フルアコーステックギター」(エレキギター)と思っておいて間違いはないと思います。

書きそびれてましたが「マグネティックピックアップ」が搭載されているものを「エレキギター」と呼びます。

それ以外の種類のピックアップ(音を拾う装置)が搭載されているものは例えばピエゾ・ピックアップと言う種類のものがギターにくっつけば「エレアコ」と呼ばれたりします。見た目ではなくて音を拾う仕組みによる分類。

ギターでジャズをやる

前項長くなりましたね・・・ぜえぜえ

ドラムがドンドコ、グランドピアノ。サックスにトランペット、これらの音量とアコギで「フリートーク」なんかできない。

と言うわけで、「エレキギター」を使って電気信号を「増幅器:アンプ」で大きくして、「スピーカー」から音を鳴らせば、アンサンブルに必要な音量の問題は解決です!やったぜ。

あとは「ジャズ」を演奏すればいいんだ!なんか特徴は「お題付きフリートーク」をするんだったな。よし。


フリートークには全体の流れを把握しながら進む俯瞰力や、あるいは俯瞰して消極的になり過ぎずにその場の瞬発力でエネルギーを発射するようなことが肝心なんだぜ。

その場の瞬発力でエネルギーを発射する

そう、お題に沿いつつも形やニュアンスを変えながら変化していくフリートークの流れの中で、ふとアナタの心に瞬発的に宿るエネルギー。それはきっとその瞬間に発射しなければ数秒後には「まぁいいか」となって即風化してしまいかねない刹那の「初期衝動」

ああそうだった。ぼくらはきっと「初期衝動」を忘れてはならないんだ。音楽に限らず多くの場合、その刹那の心の動きは数秒後には風化してしまうのだから・・・



まあ「初期衝動」は造語なんだそうだけどね。



今回以上です。
お読みいただきありがとうございました。

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