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個人型確定拠出年金(iDeCo)って実際どうなの?

iDeCoはほとんどの方が活用するべき制度だと思います。

積み立てが節税に繋がり、運用益も税金がかからず、受け取るときも1,500万(条件あり)までなら税金がかからない。

本当にメリットが多い制度だと思います。

一方で、60歳(最低10年間は投資期間が必要)までは基本的に引き出すことはできないので、使いみちが老後資金に限られてしまうというデメリットもあります。
そのため、iDeCoは余裕資金で投資をしましょう。

また、いろいろな管理費や手数料がかかるので、途中で積立を辞めたとしてもその間も管理費や手数料は払わなければいけません。

では、気になるコストの部分(管理費や手数料)を実際にどれだけ払う必要があるのか計算してみましょう。


iDeCoでかかる手数料

iDeCoでかかる手数料は大きく分けて2つあります。

① iDeCoのサービスを提供する金融機関(運営管理機関)が独自に設定しているもの

② どの金融機関を選んでも確実にかかるもの

①は金融機関によって変わります。(私が選んだのは楽天証券ですが、楽天証券は無料です。)

②は、2,829円(加入時手数料:初回だけ)と年間1260円(月額105円:国民年金連合会への支払い分)※1と年間792円(月額66円:事務委託先金融機関への支払い分)がかかります。

また、給付時にも一回当たり440円の手数料がかかります。(一度に給付を受ければ440円ですみます)

※1 毎月積み立てにすると月額105円×12回で1260円かかりますが、まとめて積み立てるとその分安くなります。例)年4回積み立ての場合は、105円×4回分=420円

②についてまとめると、1年目の手数料は、2,829円+1,260円+792円=4,881円(毎月積み立ての場合。)

2年目以降の手数料は、1,260円+792円=2,052円(毎月積み立ての場合。)

・50歳から60歳までの10年間毎月積み立てたときの手数料

4,881円(一年目手数料)+2,052円(2年目以降手数料)×9年+440円(給付時手数料)=23,789円


・35歳から60歳までの25年間毎月積み立てたときの手数料

4,881円(一年目手数料)+2,052円(2年目以降手数料)×24年+440円(給付時手数料)=54,569円


こうしてみると、けっこう手数料かかるんだなと思うかもしれませんが、この手数料は一年目の節税額でほぼ取り返すことができます。(年収と掛け金と積立期間によっては一年目だけでは難しいケースもあります。)

例えば、年収(課税所得)が330万超〜695万円以下の会社員(企業年金なし)の方が、限度額の月23,000円積み立てた場合の年間節税金額は82,800円です。

35歳から60歳までの25年間毎月積み立てたときの手数料の56,621円を一年間で上回ることができています。

上記の節税メリットだけでもiDeCoを活用する理由になりますね!


運用結果によって損する可能性はあるのか?

でも、運用がうまく行かず損する場合もあるのでは?と思った方。そのとおりです。運用の結果マイナスになる可能性はあります。

運用期間が20年以上ある方は、「全米株式インデックスファンド」などのファンドの管理費用が安く、運用実績の高い商品を選ぶのが節税面を考えても効果的かなと思います。

一方、老後資金は増やすことよりも、減らさないことを重視される方は積み立てを全額定期預金にすることで、リスクなく(運用リターンもほぼ無いですが)節税メリットを享受することができます。


どんな商品を選べばいいのか?

ここからはあくまで私の考えですが、運用期間が残り10年までは全額「全米株式インデックスファンド」で積み立て、10年を切ったら徐々に安全資産に切り替えていくのが良いかなと考えます。(iDeCoは、積み立て時の商品割合を変えることができるのもいいところです。)

理想的には、ウォーレン・バフェットが推奨している、「S&P500に9割、米国債に1割」で運用したかったのですが、残念ながら同じ性質の商品が楽天証券になかったため、近い商品を選びました。

S&P500→全米株式インデックスファンド(楽天証券) 9割

米国債→たわらノーロード先進国債券(楽天証券) 1割

商品を選ぶ注意点としては、「ファンドの管理費用」が高いものは避けたほうがよいということです。

理由ですが、利益が出るかどうかは運用結果次第ですが、ファンドの管理費用は確実にかかるコストなので、低ければ低いほどいいです。

インデックス系は管理費用が安く、バランス型などファンドの手がかかりそうなものは高くなります。


iDeCoは節税効果だけでもメリットがある制度です。

会社員だとなかなか節税が難しいですので、このような美味しい制度をしっかりと使っていくことが、経済的自由人へ第一歩だと思います。


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