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緊急帝王切開 出産レポート

2022年8月13日 AM 1:20
私の子供は無事に空気を吸うことができました。

まさか自分が帝王切開になるとは思っていなかったので、覚悟も何もないままに物事が進んでいきました。
短時間で覚悟をするためにいろんな方の出産レポートを読んでとても助かったので、私も記録を残そうと思います。


8月11日

出産予定日の前日。朝からお腹が痛いと感じていたけど、前駆陣痛かな?と思って過ごしていました。昼から買い物に出かけたときに、歩くのがしんどいくらいになってきて、体調の異変に気付きました。

家に帰って体温を測ると38℃の熱が出ていました。
血の気が引きました。コロナにかかってしまったのではないかと不安でいっぱいで、赤ちゃんに対して申し訳なさで泣きそうでした(泣きました)。

まず産婦人科に電話をして今後の対応を確認しました。
近所の病院で検査を受けてきてほしいということで、かかりつけ医に連絡しようとしたけど、近所の病院はお盆休み。
半泣きで祝日も診察をしてくれる休日診療所に連絡をしました。

旦那さんに運転をしてもらい病院に向かうと診療待ちの列がありました。
30分程待った後、コロナの抗原検査をしてもらい、さらに待つこと数十分。私の前に診察していた人はどうやら陽性のよう。不安しかないです。

結局、検査結果は陰性でした。恐らく腎臓に菌が入って熱が出たかもとのこと。とりあえずコロナではなくて一安心。
妊婦だからか薬をもらうことなく帰宅。すぐに産婦人科に連絡しました。
元々出産予定日の午前中に診察予約があったので、その時に熱が下がっていたら予定通りに来院してもいいとのことでした。


8月12日

11日20時頃から激しいお腹と腰の痛みがあって、陣痛カウントを始めました。
5分間隔になったら連絡するように言われていたけど、10分間隔くらいが夜通し続き、一睡もできずに朝を迎えました。

朝6時頃、何となく5分間隔になったので産婦人科に連絡し、とりあえず病院に向かうことに。熱は平熱まで下がっていたので、入院セットを一式持って病院に行きました。

病院につくと、子宮口の開き具合をチェックされ、まだ1㎝程度しか開いていなかったので、子宮口が開くまで陣痛に耐えることに。陣痛だと思っていたものが実は前駆陣痛で、まだまだ時間がかかると言われ半泣き状態。

しばらくして体温を測ってみると、また38℃の熱が出ていました。

私が予約していたのは、助産師さんが対応してくれるプランで、フリースタイルで出産ができる個室でした。好きな音楽をかけたり、アロマをたいたり、動画撮影ができたり…自由度の高いプランです。

で、これは助産師さんが対応するからできるプランだったのですが、私は熱が出てしまったのでお医者さん対応が必要になり、病棟へ移されることになりました。予約していたプランが使えなくなったということです。

仕方ないのですが泣く泣く病棟に移り、出産待機室で子宮口が開くのを待つことになりました。

熱と痛みとで時間感覚が無くなっていて何時かわからないですが、午後になっても子宮口が3㎝しか開かず。熱も出たり引いたりを繰り返していて、かなりしんどい。

コロナのせいで旦那さんもそばにいることができず、病室で独り点滴に繋がれながら耐えていました。途中で陣痛促進剤を入れてみましたが、痛いばかりで子宮口が開かない。

夜22時頃、お医者さんから、赤ちゃんの心音が少し弱くなっていて、母体の熱も下がらないので、このまま陣痛を待つのはよろしくないので帝王切開に切り替えたいと説明がありました。

自然分娩についてはYoutubeを見たり記事を読んだりして気持ちの準備をしてきてましたが、帝王切開については全く調べていなかったのでプチパニックです。
大事な決断をしないといけないのに、ゆっくり考える時間はないし、というかお医者さんが帝王切開を勧めているんだから選択肢なんて無いようなものだけど。不安でいっぱいなのに近くに誰もいなくて。

帝王切開の準備をしないといけないので、すぐに了承して、何やら説明を受けてサインをして…と物事が進んでいきました。
頭では理解しているんですが、気持ちが全くついていかず、とにかく旦那さんと実家に帝王切開になった旨を伝えました。

手術開始までの1時間くらい、スマホで帝王切開について調べまくりました。
入院日数、手術方法、痛みについて…とくに痛みについては、私は注射もダメなくらい痛みに弱いので、帝王切開の出産レポートを読み、

注射がダメな私でも大丈夫だったから、帝王切開頑張れるよ!

こんな一文を見つけて、出産レポートに勇気づけられました。

私が熱を出さなければ、もっとスクワットをしていれば、帝王切開にならなかったのに。赤ちゃんは苦しまずにすんだのに。出産のイメトレをしてきて、カンガルーケアとかやりたかったのに出来なくなっちゃって、入院したかった部屋にも入れず…たった独りで手術を待つ時間はめちゃくちゃ泣きたかったけど、泣くとお腹が痛いので我慢していました。


8月13日

午前0時を過ぎた頃、手術室に移動しました。
部屋にはドラマで見たような台と大きな丸いライトがあって、頭の中で「私、失敗しないので」がよぎりました。手術台に乗せられると、お医者さんたちが名前を言っていきます。これもドラマと同じです。

私のために柔らかい雰囲気作りをしてくれて、ディズニーの音楽をかけてくれました。和やかに雑談をしていて、私にも話しかけてくれて。
涙を拭われるまで泣いていることにも気付かないくらい怖くて仕方なかったです。

最初に、胸から下だけ麻酔をするために背中から麻酔を入れました。
まずは痛み止めの注射を打ちます。これはインフルエンザの予防接種くらいの痛みです。
次に麻酔を打ちます。痛くないのですが、動くと危ないと言われたので怖かったです。

麻酔医の先生が、顔と身体とで冷たさの感じ方チェックして麻酔の効き加減を見ていました。段々と足がポカポカしてきて、胸まで暖かくなったところで手術がスタートです。

痛みはないけど触られている感覚はあるから気持ち悪いかもと説明を受けていましたが、それよりも麻酔の副作用で震えが止まらなくなりました。
両手が飛んでいきそうなくらい震えて、寒くもないのに歯がガタガタになりました。恐怖のあまりに震えたか武者震いかと思ったくらいです。

そうこうして10分くらいたったところで、胸のあたりを強く押されました。そして「おめでとうございます」と。

1:20 無事に産声が聞こえたときはホッと一安心しました。
ちょうどライオンキングが流れていて「このタイミングでライオンキング~(笑)」とみんなで笑っていました。産まれた瞬間から笑いを取るとはさすが我が子。
カバーで隠されているので姿は見えなかったのですが、声が聞こえた方向に意識を向けることで恐怖が和らいでいる気がしました。

キレイにしてから赤ちゃんを私の顔の隣に置いてくれて、こんなに大きいのがお腹に入ってたのかとびっくり。顔を見てから気持ちに余裕が出て、手術室を見回せたり先生同士の関係性を観察したり(職業病)できました。歯はがったがたして話せませんでしたが。

1時間くらいで手術は終わり、病室に戻りました。
旦那さんは30分だけ面会が許されたので、家族3人で写真を撮ったり話したり…話す余力はなかったので、赤ちゃんとの時間を過ごしました。
ついでに胎盤も見せてもらいましたが、自分の臓器を生で見る機会はなかなか無いので貴重な体験でした。


ここまでが出産レポートとなります。
緊急帝王切開は、予定外の展開になるので、何よりも気持ちがついていかないことがつらかったです。

一番つらかったのは術後でした。
麻酔がなくなると激痛で身動きが取れず、緊急だったので部屋が個室ではなく大部屋。
しかも初日に赤ちゃんがミルクを吐き戻してしまったのでこちらも入院。赤ちゃんに会うこともできず、身動きも取れず、コロナのせいで面会不可なので誰にも会えず。大部屋なので電話もできずで独り激痛に耐える時間が続くので、メンタルが参ってしまいました。

歩けるようになるのは術後3日経ってからでした。痛すぎてフラフラでしたが、入院している赤ちゃんに会いに行くために必死で歩きました。帝王切開の傷は2週間経った現在も鎮痛剤を飲まないと痛いです。

これから出産する妊婦さんに伝えたいことは、自然分娩予定でも急に帝王切開になる可能性があることを肝に銘じてほしいということ。
帝王切開になると入院日数が長くなるので、準備品は多めに。あと身動き取れなくなるので手元に置きたいものは手提げに入れること。私は歯ブラシをキャリーケースに入れて後悔しました。
シャワーも浴びるのがつらいので、水を使わずに洗えるシャンプー等を準備しておくといいです。

コロナでなかったら誰かに会って話ができたのでこんなにメンタルが病むことはなかったと思うのですが、仕方ないですね。
独りでも現実逃避できるよう準備しておくといいかもです。私はスパイファミリーを全話見ました。あ、でも笑ったり泣いたりすると腹筋使ってしまい激痛なので要注意です。

長くなりましたが、誰かの役に立てたら何よりです。
文章殴り書きしたのでちまちま編集して読みやすくしていきます。

妊婦労ってね。

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