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【和訳】Older / Lizzy McAlpine


※同一歌詞の掲載は省略しています。

▼Official MV


Over and over
A carousel ride
Pay for your ticket
watch the red moon climb
Sick to my stomach
Can't find the ground
Stuck in a loop
Watch the curtain come down

何度も何度も
メリーゴーランドに乗る
あなたのチケットも買って
赤い月が昇るのを眺めていると
苦しくなってくる
その繰り返しの中で
幕が降りていくのを見ていた

Thought it'd be over by now
Thought you would leave
Thought I would come to my senses
Wish I was stronger somehow
Wish it was easy
Somewhere I lost all my senses
I wish I knew what the end is

もう大丈夫だと思ってた
あなたがいなくなって
正気に戻れると思ってたのに
もう少し強くいられたなら
気にしないでいられたなら
どこかに置き去りにした心
最初から結末がわかればいいのに

Over and over
Watch it all pass
Mom's getting older
I'm wanting it back
Where no one is dying
And no one is hurt
And I have been good to you instead of making it worse

何度も何度も
繰り返される日々の中で
ママは歳をとっていく
取り戻したい
誰も死なない
傷付くこともない世界で
あなたに優しかった私を

Thought it'd be over by now
Thought you would leave
Thought I would come to my senses
Wish I was stronger somehow
Wish it was easy
Somewhere I lost all my senses
I wish I knew what the end is

もう大丈夫だと思ってた
あなたがいなくなって
正気に戻れると思ってたのに
もう少し強くいられたなら
受け入れることができたなら
どこかに置き去りにした心
最初から結末がわかればいいのに

◾️あとがき
一見タイトル通りのわかりやすいテーマと思いましたが、抽象的な表現が多く解釈が難しい曲でした。
まるでピントのぼけた視界の中で光の残像が過ぎ去っていくような、淡々と繰り返すピアノ、モノローグのように歌うメロディーが儚い世界を想像させます。個人的には単純に歳を重ねること、変化していくことへの不安というよりは、失うことへの恐怖を強く感じました。そちらに主軸を置いたため、意訳は強めです。

喪失についての曲を書くアーティストはたくさんいますが、Lizzyは特に素晴らしい表現力を持っていると感じます。
彼女にとって父親を亡くしたことが創作に大きな影響を与えたようですが、「アーティストは生活がすべて」と宇多田ヒカルが言うように、個人の体験を聴く人の中にある多種多様な琴線に触れる形に昇華できるのは音楽家に与えられた才能であると同時に、苦悩・孤独でもあるのでしょう。
才能の代償、というにはおこがましいですが、「自分らしく」が妙に流行っている昨今、「才能」とは自分に恩恵をもたらすだけでなく、他人の期待や失望も背負った上で、プレッシャーと戦い続けることを指すんだよなと改めて思います。人生とはその宿命的な自分の能力(個性)と向き合うことなのかもしれません。

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