就活の考え方と何をすべきか

最近、25卒として就活を終え、26卒以降の方に就活についての質問を聞かれることが多く、適切に対応したいため一度考えをまとめたく、本noteをメモがわりに書き連ねる。

まず、大前提として、就活は情報戦である。もっと言えば、自分にとって適切な情報を素早く手に入れることが最も大事である。例えば、文系学士卒業見込の方が私のような理系修士修了見込の人に情報を聞き出しても、不適切な情報を得てしまう可能性が高い。(自分はその人に合った情報を提供するよう心がけているが、) そのために、大事なことは、自分の大学の学部学科専攻の先輩の話から情報をいただくのが第1ステップと考える。

ここでは、就活を通して①就活全体②理系修士の就活(③IT企業、SIer企業の就活←あとで追記?)の話に分けて、事実と私の感想が明確になるよう隔離しつつまとめていく。必要な情報を各々掴み取って欲しい。


就活全体について

業界・企業選定

まず、就職活動をはじめに行うこととして、業界選びが必須である。その方法について、結論から言えば、業界分析をして、現実をよく知った後に、軽く自己分析を行うのがベターであると思う。

当たり前だが、業務内容・報酬・働き方は業界によって大きく異なる。例えば、業界別40歳平均年収ランキング、業種別労働時間が以下の通りである。

業界別40歳モデル年収ランキング(2018年)
(引用:東洋経済オンライン)
職種別残業実態マップ(2018年)
(引用:パーソル総合研究所)

このように、業界間で報酬差や働き方の差もあることを理解する必要がある。さらに言えば、業界によって、入社しやすさにも差がある。

業界別求人倍率推移
(引用:リクルートワークス研究所)

他にも様々な差があると思う。その中で、1. 何をしたいか 2. どの程度報酬が欲しいか 3. どのような働き方がしたいか…などを簡単に優先付けして、業界を数個に絞ると良いと思う。私の場合、夏時点ではSIer,メーカー,商社,コンサル…と完全には絞りきれていなかった。ここから業界を1つに絞りきり、本当の意味で第一志望を見つける為に、以下書くようにインターンの参加が重要になると考える。

インターンに参加すべき理由1

25卒から就活のルールが改定され、インターンを通しての選考が可能になったとされている。

これによると、学部3年生or修士1年生の夏冬で5日間以上の就業体験となるインターン(汎用的能力・専門活用型インターンシップ)が採用活動開始以降に限り、選考に活用していいと変更された。そのため、特に夏前から就職活動を例年より多くの方が行ったというのが事実である。

私の体験として、内定を頂いた企業の懇親会などで他の内定者とコミュニケーションを取ることがあるが、体感9割以上はインターン経由で内定を得ていることがわかった。インターンで出会った人がそのまま内定者懇親会で見かけるなどもざらではない。私が内定を得た全ての企業はそうであった。そのため、いわゆる大手企業の内定のためにはインターンへの参加は必要条件になりつつあると感じた。一方で、インターン参加したが、本選考に落ちた方やそもそも本選考に応募しない方も当然たくさんいた。

インターンに参加すべき理由2

インターンに参加することの副産物として、「働く事」への自分の価値観がわかるというのがあると考える。どのように業界・企業を選ぶかという軸をインターンを通してわかることもある。例えば、インターン終了後に私は以下のような感想を投稿している。

私の価値観によれば、変にホワイトな環境ではなく、せっかく仕事するなら最高な出来の完成品を作り、最高の報酬を得たいということがわかった。

インターンに参加しなくても、業務内容など客観的な情報は得られる。これは、前節の企業選びで話した通りだ。一方で、インターンに参加しないと社風や社員の考え方・自分の価値観とのマッチ度など主観的な情報は得られない。この面でも、インターンに参加する理由があると感じる。

企業分析について

企業分析は、①企業選びに役立つ②選考突破しやすくなるという利点がある。実際、本選考で「この会社の取引先を挙げられるだけ挙げてください」という質問もあった。その為、企業分析は時間をより多く割くべきと考える。

その企業分析の方法は、企業HPや(上場企業なら)有価証券報告書を見ることと四季報で比較することだ。

企業HPには、その企業が就活生に最も推したい事が連ねてある。これを志望理由のヒントなどにすることもできる。例えば、三菱商事のHPを見ると、LNG事業・自動車事業・鮭鱒事業などが主力であり、特に金属資源事業が三菱商事の純利益の3割を占めるほどであると簡単にわかる。一方で、伊藤忠商事のHPよりファミリーマートを中心とした消費者をニーズとした事業に強みがあり、…など分析できる。

四季報には、平均年収・平均勤続年数・従業員数・個別の選考スケジュール・出題筆記試験の種類・文系理系学士修士別採用数・採用実績校・ES通過率などの情報を得ることができる。特に、経営がヤバい企業の場合、疑義注記と書いてある。しかし、海外企業の子会社の日本法人は上場していない企業も多く、その情報は少し掴みづらい。

これらの情報をまとめて、企業の特色等を認識して、自分の価値観に合う軸をもって企業を選別すると良い。以下は例として、自分がまとめた表である。

SIer企業比較(25卒用)

ちなみに、私と同じ大学の人は、大学内限定で四季報が無料で見られる。

理系修士の就活について

学校推薦と自由応募

理系の大学では、企業が大学へ枠を用意し、大学から推薦を受ける形で企業へ応募するタイプの就活方法、学校推薦がある。学校推薦には

  • 複数企業への推薦書を同時発行できない

  • 学校推薦を提出した時点で、その企業に就職する義務が発生し、内定辞退ができない

というルールがある。一方、学校推薦の状況として、私の大学の場合、毎年100社以上の推薦状が来ており、選考開始は3/1からである。ネットの情報見ると学校推薦の倍率は低い!などと書かれている。

ここから、私の原体験と感想だ。私自身、学校推薦に興味はなく、自由応募でインターン・本選考を進めていたが、第一志望群の企業が学校推薦で来ており、お試しで説明会に聞きに行った。その説明会には私の大学の就活生100人弱が集まっており、合計3日間説明会の日程が組まれてたことから、全体で少なくとも250人程度は興味あることになる。全員が学校推薦狙わないにしても、自由応募の倍率とさして変わらないのではないか?という印象があった。要するに、人気企業だと学校推薦でも倍率が高く、学校推薦があるから大丈夫という考えは違うと考える。

また、志望企業への推薦がない場合もあるため、選択肢が限られる。総合して、最初のうちは自由応募で就職活動し、たまたま学校推薦があるならそのルートを目指すのが戦略と考える。最初から学校推薦狙うのは、高校1年生が指定校推薦で大学入る予定だから勉強しないと言ってるのと遜色ないと思う。

まとめ

自分に都合の良い情報ではなく、自分に合った情報を手にいれること。この情報の上で自分の価値観に合った意思決定を行うことが、就職活動のみならず全ての活動において必要だと思いました。

最後に、データとして従業員規模別求人倍率を紹介します。

従業員規模別求人倍率の推移
(引用:リクルートワークス研究所)

これによると、従業員数が5000人以上の企業になると25卒で誤解を恐れず言うなら3人に1人のみしか内定を得られないということです。一方、300人未満の企業になれば、平均6.5社から内定を得られると雑に理解できます。つまり、大企業に入るのはこのデータからも難しいと読み取れます。しかし、どこかしらの企業には引っかかるとも読み取れます。

このデータを見て、悲観せず自分の志望する企業にむけて情報収集し行動を起こせる人が、より良い結果を生み出せる人だと私はそう思います。

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