見出し画像

将棋ゆかりの地めぐり・奥日光

 (2022年12月〜2023年1月の話です)

 ほぼ毎年20年に渡ってスキー旅行に訪れている奥日光。ここにもタイトル戦の行われた宿がありました。知らずにずっと近くの別の宿に泊まっていましたが、とうとう訪れる機会に恵まれました。日光グランドホテルです。

 なお、『日光グランドホテル』は旧名称で、現在はその後ろに『ほのかな宿 樹林』と続きます。経営母体が変わったのかもしれませんが詳しいことはわかりません。
 第49期、50期、56期の名人戦が開催されています。56期が平成10年ですから25年前です。

 出発前日に色々と調べていたら、当時の盤駒や封じ手は譲渡されてホテルに現存しないことに気づいてしまい、ちょっとテンションが下がってしまいました。

 25年前ですし、将棋めし情報も乏しく、対局者と同じおやつを楽しむということも叶いません。

 唯一楽しめたのは、対局者がお風呂の行き帰りに飲まれたと言われる湧き水『竜神の水』
 雪景色の中、冷たい一杯を風呂上がりにいただきました。何十年にも渡ってこんこんと湧き続ける自然の水の美味しさは、おそらく当時と変わっていないでしょう。

龍の口から湧き水が出ています

 この湧き水をポットに入れて部屋まで持ち帰れるようになっています。ご利益ありそうな気がしました。

 谷川先生と佐藤康光先生が龍神の水を飲まれたとの情報の出典は、以下のリンクの枠外の引用です。このサイトのデータベースが素晴らしく、私の将棋ゆかりの地めぐりの食事とおやつのプラン作成に利用させていただいています。このようにまとめてくださる方の存在に感謝しかありません。

 さて、お風呂は乳白色の硫黄泉。滑らかでとても良いお湯です。いろは坂のカーブで揺さぶられて酔った疲れも吹っ飛びます。
 いろは坂と言えば、佐藤康光先生の衝撃エピソードがあります。

 それを思い出しながら上ったいろは坂は、いつも通りキツかったです。運転者以外の家族全員が気持ち悪くなり、目を閉じて無言で耐える冬の風物詩と言えます。

 お風呂からロビーに向かう廊下には、対局者の揮毫色紙が飾られていました。

 当時のタイトル戦の写真や新聞記事、棋譜用紙がガラスケースに飾られていました。
 湯呑みはモノクロ写真に写っているものと同じに見えましたが、将棋盤、駒、駒台は前述のように当時のものではありません。
 また、平成の写真がなぜモノクロなのか、釈然としません。

 どなたかのブログに載っていた写真では、この盤の前に対局者の揮毫扇子が飾られていましたが、私が泊まったこの時にはありませんでした。

 さて、大山康晴先生がこのホテルの庭を歩きインタビューを受けるご様子がYouTubeにありました。私も同じ庭を歩いてみたいと思い、行く前に10回くらい視聴しイメトレしました。

 同じ庭がこちらです。

 同じ…?

 いったい何センチ積もっているのでしょう。誰一人庭に出ている人はいません。予習の甲斐無し。完全に季節を間違えました。馬鹿ですね。

 翌日も吹雪いていて、窓から見るだけでした。宿の中は暖房で暖かいけれど、外は冷え冷えです。

 最後に、飾ってあった写真や湯呑みなどを載せておきます。

 お料理も載せておきます。

 記念の盤や駒を手放したのは何故なのか分かりません。余計なことですが、色々と想像してしまいました。
 大山先生が亡くなられて、将棋との縁は途切れてしまったのでしょう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?