将棋めしとおやつの旅・神奈川~愛知(13)ホテルアークリッシュ豊橋 THE GARDEN
ドリアンに似ても似つかない麗しき名前の洋菓子店を後にし、向かった先はホテルアークリッシュ豊橋。2020年の王位戦第1局、木村一基王位(当時)に藤井聡太七段(当時)が挑戦した場所である。
木村先生の召し上がった昼食とおやつをいただきたく訪店することにした。
駐車場の入口を見逃し付近を周回すること2度。駅前だけに駐車できる台数は少ないが、13時過ぎの平日であったためか停めることができた。
駐車場から少し通路を通りエレベーターで3階へ。扉が開くと目の前がTHE GARDENである。
店内はガラス張りで光がよく射し込む。王位戦の際、関係者の控室となった場所だ。窓の外にはテラスがあり、その先には対局場となったチャペルことONGAKUDO(音楽堂)があった。チャペル…チャペル…と探し回ったためこの建物が目の前にあるのに見逃して彷徨ってしまった。
テラスにスタッフの方がいらしたので撮影はかなり控えめに。そのため店や周辺の画像はこれだけなのが残念だが、本譜は将棋めしなので先を急ごう。
THE GARDENのランチメニューはこちら。
王位戦の際に対局者が召し上がったメニューのうち、今ここで頂けるのは新城産源氏和牛カレーだけ。木村先生の召し上がったセットメニューと全く同じではなく、付くのはミニサラダのみである。
なお、王位戦当時は期間限定メニューがあって、対局者と同じメニューをいただけたそうだ。
当時のメニューを見ると、三河鮮魚の海鮮丼がとても美味しそうである。今は無くて残念だ。しかし、私の趣味は皆の記憶も薄れた頃にその場所を訪れる『時間差追っかけ』なのだから、ありつけなくても仕方ない。
さて、サラダと飲み物はこちら。
ゴロンとした牛肉、こちらが新城産だそう。ちなみに新城市という地があり「しんしろ」と読む。私は「しんじょう」かと思っていた。木村九段の出身地である四街道市の「よつかいどう」と同じくらい読み間違えられそうな地名だ。Abemaの中継の対局者紹介の際「しかいどう」と読んでいる方もいた。
カレーに話を戻す。
野菜はじっくりと煮込まれルーに溶け込んでいてベジポタ感がある。スパイスの辛みはきつくなく、溶け込んだ野菜の甘みを残してくれて食べやすい。肉はもちろんスプーンでホロリと崩れる柔らかさである。フライドオニオンがいいアクセントだ。食感の違いがハーモニーとなり味わい深く、美味しい。
これなら毎日飲んでも飽きないような気がする。流石、カレーは飲み物である。
対局中の食事については、頭を使いすぎていて意識が舌に回らず味もわからないくらいだという話も聞く。
食べ方が難しく手を使って良いのか悩むものや、カッティングが美し過ぎてもはや謎となった食材などに、脳が煩わされるのも宜しくないであろう。
こちらは、ガツンと来るほどの辛みが無く、片手で黙々と口に運べるカレー。対局中の難解な場面でいただくにはうってつけのメニューではないだろうか。
さて、いよいよここで、名古屋のモーニング、ぴよりん、ケーキ、カレーというリレーも、アンカーにバトンを渡す時が来た。しかし、とにかくお腹がいっぱいである。カレーは飲めたが水も飲めないくらいだ。
アンカーは「どうまい牛乳プリン」のプリンアラモード選手だが、それをTHE GARDENで提供していたかどうか確認すらできなかったほどの腹具合である。
だが、ここで諦めはしない。私も木村先生ファンの端くれである。百折不撓の心でこのリレーを棄権せずに終えるのだ。
このような行き過ぎた使命感でTHE GARDENを後にし、対局者お二人ともが召し上がった「どうまい牛乳プリン」の販売店舗探しを開始した。
(つづく)
※追記 カレーはここから買えそうだが、レストランで出しているものと同じかどうかわからない。
ここでは「ホテルアークリッシュ豊橋の源氏和牛カレーの味をレトルトカレーにいたしました」とあるが、別のページでは「アークリッシュの源氏和牛カレーの味を継承したレトルトカレー」とあり、やっぱりわからない。
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