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未来を託したい会社と出会う「受益者総会」(その1)

今年も「受益者総会®」の季節が近づいてきた。受益者総会とは、「結い 2101」のお客様(受益者)に、「結い 2101」の決算、運用状況をよりよくお伝えするため、また重大な約款変更等の承認事項の説明のため、さらには、受益者、投資先企業、運用者が結ばれる場として、原則として年に一度、投資信託の決算後に定期開催している鎌倉投信独自の催しだ。

節目となる今年の第15回「結い 2101」受益者総会は、9月14日(土)国立京都国際会館にて対面で開催する。京都での開催は、コロナ禍前の2019年以来5年ぶりなので、今からとてもワクワクしている。

総会の運営チームが知恵を絞り、議論の末にたどりついた今回のテーマは、「日本が誇る『いい会社』たち ~これからの日本の輝き方~」。

鎌倉投信が「いい会社」の個性を見極める評価視点「人・共生・匠」の中から、「人」の強みを生かす理念経営で成長するオンリーワンの会社、世界から注目される「匠」の技を持つグローバルニッチな会社を一人でも多くの人に紹介したい。ぜひ、ご家族づれで参加して欲しい。

「結い 2101」の投資先には、社員が生き生きと働き成長する会社、世界が注目する匠の技術で新たな市場や産業創造に取り組み、皆さんが「こんな凄い会社があるんだ」とビックリする会社が並んでいます。そして、そうした会社への投資は、社会を豊かにするだけではなく投資家にリターンももたらします。今回の総会では、日本の会社が持つそうした「凄さ」、日本の可能性を実感して欲しいと思っています。


「いい会社」の経営者に会ってみよう

鎌倉投信では、運用報告の一環として、投資先のいい会社とお客様をつなぐ「場」を設けています。たとえば、投資先の経営者や社員にお客様の前で講演してもらったり、お客様と一緒に投資先を訪問する機会も多くあります。そのなかで、最も大きな取り組みが先に触れた受益者総会です。年に一度、お客様、投資する会社が1000人規模で集まる「場」です。

金融商品は、着るものや食べるものと違って、すべてが数字で表現されるので手触り感を持つことができません。そこで、鎌倉投信は、お客様の大切なお金が、どういう考えで、どういう会社に投資され、その会社がどのような取組みをすることで社会がよくなり、会社の価値が高まるのか、そしてリターンとして循環しているか、そのつながりを実感してほしいと思っています。受益者総会とは、「結い 2101」の決算報告会に留まらず、そのための場でもあるのです。

昨年の受益者総会で「ユーグレナ社の売上が10倍になれば、社会が10倍よくなることを確信している」と語った同社永田前副社長の言葉に象徴されるとおり、よりよい社会、よりよい未来づくりに向けた各社の取り組みは本気、本物です。そして、そうした各社の真剣な取り組みをはじめて知り、感銘を受けたという参加者の声を数多く聞きます。

投資とは、お金をふやすための手段ですが、それと同時に、多くのことを学び、知り、出逢いを生む機会でもあります。真剣に社会をよくしようと全力で向き合う経営者や社員との出逢いは貴重な経験にもつながるのです。

すべてはたった一人の想いから始まる

僕は、受益者総会などで投資先の経営者に話をしてもらう際、株価とか業績とか数字の話をすることは一切お願いしていません。お客様に何を伝えてほしいかといえば、「そもそも自分たちの会社は、誰のために、何のために存在するのか」といった想いの原点、それぞれの会社が持つビジョン、ミッション通じて、これからどんな社会を作っていきたいのか、という世界観を伝えてほしいと思っています。自分の想いを、自分の言葉で伝えてほしいのです。

会社にとって、株式価値、財務価値も大事ですが、それ以上に大事なものがあります。それは、社会における存在価値ではないでしょうか。登壇する経営者には、その社会における存在価値をしっかりとお客様に伝えてほしいのです。それがお客様の心に届けば、そこから信頼に根ざした投資が生まれます。

株価は、今月乱高下を繰り返したように、日々上がったり下がったりします。しかし、会社の社会における存在価値は、日々変動するものではありません。いい会社が社会に必要とされれば、自然と売上や利益は伸び、長期的に見れば株価もそれに沿って値上がりするでしょう。それが投資家のリターンにつながるのです。

また、社会をよくしようと真剣に向き合う人の姿から、お客様に感じてほしいことがあります。それは、あらゆる事業も、あらゆる社会変革も「すべてはたった一人の想いから始まる」ということです。「想いが形を成す」ということです。

登壇してもらう経営者は いまでこそそれなりに有名な経営者になっていますが、初めからそうだったわけではありません。お金も、知名度も、実績も、経営の能力もない、普通の人に過ぎませんでした。あったのは、何かを成したい強い気持ち、諦めない心、ひたむきな姿勢、ではないでしょうか。そこから少しずつ築き上げて、ようやく人前で話せるようになったにすぎないのです。話を聞いているお客様と、もともと大きな違いはないのです。

お客様がそのことを感じたとき、お客様の心の中にも小さな変化が生まれます。自分にもできる小さな一歩を踏み出す人が現れはじめるのです。たとえば、お金の遣い方を少し考えてみる人、何か大事なときには、投資先の会社がつくる想いのこもった商品を買って大切な人にプレゼントしてみる、寄付をしたりボランティアをはじめる人もいます。自分の人生を考え直し、転職をする人もれば、受益者総会で出逢ったお客様同士で結婚した人もいるほどです。すべては投資がきっかけですので面白いものです。

「いい投資」が「いい出逢い」を生む

投資を通じて自分の人生を考え直し、マザーハウスに転職したIさんがいます。Iさんは、もともと損保会社に勤めていましたが、2016年の受益者総会でマザーハウスの山口社長の話を聞き、心を揺さぶられました。それまでの経歴からはまったく畑違いだったマザーハウスに転職しました。当時30代半ばだったと思います。

鎌倉投信の投資信託を買ったことがきっかけで、人生を変えた人の先行きはやはり気になるものです。そのため、ときどき、アポイントなしでIさんが勤務するお店を訪ねることがあります。すると、当時ファッションにあまり気を使っていなかったIさんは、すっかりあか抜けしてセンスのいい衣装を身にまとい、いつもさわやかな笑顔で迎えてくれます。そして、いつものようにこう言うのです。

「本当によく来てくれました。いま、僕の人生は、とても充実しています。あのとき、受益者総会でマザーハウスの山口社長の話を聞いたからこそ、いまがあります。出逢いに本当に感謝しています」

このように生き生きと仕事をするIさんの姿を見ると、いつもこみ上げてくる涙を我慢するのが精いっぱいです。このIさんも今度の受益者総会に来てくれるので再会をとても楽しみにしています。

このように自分を見つめ直して、新たな人生を歩み直す人は少なくありません。投資で出逢った会社に転職したり、お子様がインターンで学びにいったり、就職活動で面接にいったという話はいろんなところで耳にします。

こういう姿を見ながら思うことがあります。「投資の本質は、出逢いを生むことである」ということです。そして最高の出逢いとは、「いまだ気づいていない自分自身との出逢い」なのではないでしょうか。

自分はこんなことが好きだったんだ、こんな会社に共感するんだ、こんな商品やサービスを本当は買いたかったんだ、などいろんなことを感じるきっかけにもります。それが、時として、その人の人生を成長させることにもつながるでしょう。

投資はお金を増やす手段ですが、それは目的ではありません。人生や社会を豊かにすることが、投資の目的なのだと思うのです。投資が持つ出逢いを生む力は、おそらくあなたが思う以上に大きいのです。受益者総会が、そんな出逢いの「場」になることを願っています。

当日、受益者とそのご家族の皆様に会えることを心から楽しみにしています。


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