アニメ感想|『ダンジョン飯』
『ダンジョン飯』1期が最終回を迎え、2クール24話が遂に終わりました。
半年間とても楽しかったです。毎週楽しみに観ていました。
最初は原作とは少し違う緩やかな輪郭の可愛らしい見た目に違和感があったのですが、観ているうちに段々となじんできました。アニメ版もとても面白い。
また、マルシルの声も、原作のイメージだと個人的にはもっと大人びた落ち着いた声の印象があったので「マルシルの声はもうちょい落ち着いた感じではないか」と最初こそは思っていたのですが、それも観ているうちに馴染んできました。
■あらすじ
ダンジョンの深部でレッドドラゴンと戦い、パーティが壊滅寸前になってしまった冒険者のライオスたち。ライオスや他の仲間は魔法で無事に地上へ戻りますが、妹だけはレッドドラゴンに喰われてしまっていました。
妹がドラゴンの胃の中で消化される前に、何とか蘇生しなければ…
ライオスは再びダンジョン潜る事を誓います。
しかし、パーティメンバーに残ってくれたのはエルフの"マルシル"とハーフフットの"チルチャック"のみ。
そして、食料もお金もダンジョンの深部へ置いてきてしまった。
そこで、ライオスは決意します。
「食料は迷宮内で自給自足する」
ダンジョンの内部で倒した魔物たちを食料にしながら、ダンジョンを進んでいくというのです。
そして出会ったドワーフの"センシ"、彼は魔物を調理して美味しい料理に仕上げる"魔物食"の達人でした。
ダンジョン内の魔物を倒しながら調理して食事にする。タイトルにもなっている"ダンジョン飯"です。
彼らは無事に妹の元に辿り着き、蘇生させることが出来るのでしょうか。
■アニメ版のここが良い
・料理が美味しそう
原作でも充分美味しそうだった魔物食ですが、アニメ版で色が付いた事で、より一層美味しそうになりました。
このアニメ版のフードデザインをしたのはもみじ真魚さんという方だそうです。
・原作とは違った絵柄
原作とは異なる柔らかい輪郭の絵柄で、アニメ版の絵柄もとても良かったです。
もちろん原作の九井諒子さんの絵柄もとても良いですが、アニメ版はまた違った良さがありました。
・マルシルの顔芸やリアクションがアニメで観れる
こんな事言ったらマルシルに怒られてしまうかもしれませんが、マルシルの面白い顔芸やリアクションがアニメで観れたのが面白かったです。彼女も意図してやっているわけではないのですが、アニメ版で観ると余計面白く見えてしまう。
素材が無いので貼れないのですが、第22話のグリフィン戦で使い魔(特にスカイフィッシュ)を使役した時のマルシルの動きが面白かった。
■各キャラクターの好きなところ
本作において、各キャラクターの好きなところを書いていきます。
全員分書いてしまうと長くなってしまうので、とりあえずライオス一行だけに絞って書きます。
・ライオス
魔物が大好きで、魔物に関する知識が豊富にあるところが頼れる。
そして魔物食にも抵抗がないどころか「以前から食べたいと思っていた」くらいに魔物が大好き。
魔物と遭遇して戦闘になった際には、彼の魔物に関する知識が何度もパーティメンバーの窮地を救ってきました。
彼がダンジョンをどんどん先に進めるのは、運の良さやそういった魔物に関する豊富な知識が一役も二役も買っていると思います。
また、妹思いで、妹を助けるために全力なところも良い。
・マルシル
鈍臭いけど、聡明でしっかりしてる、でもやっぱり鈍臭いところが良いです。随所で見られる顔芸が面白い。(若干お笑い要員になっている面もあったり。)
魔法に関しては恐らく数ある探索者の中でもかなり秀でている部類に入ると思うのですが、普段の鈍臭さでそれが陰に隠れてしまうのが面白い惜しいところ。彼女の魔法無しではダンジョンを進む事が出来なかったといっても過言ではないです。
彼女はライオスの妹のファリンとは魔法学校での同級生で、ファリンの事をとても大事に思っているんですよね。
最終話でライオスとファリンの過去の話を聞いた時に涙していたり、ファリンを蘇生した時にとても喜んでいたところを見ても、彼女がファリンをとても大切に思っているんだろうなという事が伝わってきます。
・チルチャック
自分の仕事に忠実で、たまに毒舌なところもあるけど、そこも正直で良い。戦闘に関しては専門外ですが、鍵開けや罠に関しては彼の領域。
あまり彼の得意分野が活かされる場面はないのですが、意見を言ったり、第5層の変化のパターンを見つけたりなど、欠かせないキャラクターです。パーティに必要なのは戦闘能力だけじゃない。
結構、率直に物事を言うので、そういう所が私は結構好きだったりします。
・センシ
食に対する敬意があるところが良い。
そして、料理に詳しく、野菜の栽培もできる。
魔物食の調理に長けており、ライオスの「食料は迷宮内で自給自足する」という方針には彼の調理のスキルと知識が欠かせませんでした。
彼の調理のおかげで、どんな魔物でも美味しそうな料理に仕上がるのがとても凄いと思います。
魔物食に関わらず、料理が得意なのでしょう。
彼の過去に関する話(グリフィンの回)も彼に関する重要な話でした。
・イヅツミ
途中から仲間に加わったキャラクターで、最初は身勝手で愛想が悪かった部分もありましたが、少しずつ他のメンバーに馴染んできたのが良かったです。
最終話でトロッコに乗っていた際、ライオスとファリンの過去の話を聞いたマルシルが涙していたのを、イヅツミがぎこちないながらも慰めているのが良かったですね。ちょっとした成長を感じました。
チルチャックはある程度空気を読みつつ鋭い事を言うタイプですが、彼女はどちらかというと自分の感情に率直に意見を言うタイプですね。
戦闘に関してはかなり身軽で軽やかに動き回るので、ライオス一行にとってはかなり戦闘面ではプラスになっているのではないかなと思います。
■最後に
ダンジョン飯、原作に最初に出会ったのは、深夜の漫画喫茶でした。
仕事の帰りに終電を逃した時に、帰れる駅まで行って、そこで降りて寄った漫画喫茶です。
深夜の静かな居室の中、紙の単行本のダンジョン飯を1ページずつめくりながら読んでいました。その時は5巻まで発刊されている時期で、その時に何巻まで読んだかは覚えていないのですが、面白くて家に帰ってから1~5巻まで購入して読み直しました。
いま思い返すと少し懐かしいです。
それから、数か月ごとに少しずつ最新巻が出て、出るたびに買って読んでいました。読む場所は家の中だったり、電車の中だったり。喫茶店でも読んでいたかもしれません。
数年かけて少しずつ発刊されていたので、ダンジョン飯にはそういった年月を重ねるような思い出があります。
そして、今回のアニメ化。
とうとうダンジョン飯がアニメで観れるのか、となり、とても嬉しかったです。
毎週リアタイで観ました。
話は原作と同じ流れだったので、原作を振り返る良い機会になりました。
原作の話がアニメの動く絵で観れたのがとても良かった。
原作も本当に好きなのですが、アニメ版もとても良い。
アニメは1期24話で原作の8巻の途中までなので、2期はおそらく最終14巻の最終話までやると思います。
2期で最終話まで終わってしまうと考えると、少し寂しい部分もありますが、アニメで再び観れるという嬉しさの方が大きいですね。
とにかく、アニメ2期、楽しみに待っています。