スクリーンショット_2016-05-09_22.16.54

【コラム】そういえば昔「キセル」って流行ったな

 先日、某三丁目駅にて、目の前のおやじがスイカもパスモも切符もなしに改札を通り抜けた。

 ちょうどラッシュ時、改札には列ができ僕はそのおやじの後ろにいて、おやじが何もせず通り抜けていったせいで、僕があの改札のパタンってなるやつにクラッシュ。行き止まり!

 もう一度ピッてやってなんなく通り抜けましたが、「畜生。おやじにもなってキセルなんてすんなや」と思った次第です。

 そんな出来事があって思い出したのですが、昔「キセル」って僕の地元でも流行りましてね。

 今だから言えますが、散々やりましたキセル。(駅員さん、本当にごめんなさい)

 僕は埼玉県の田舎の方で育ったので、まあ、東京のようなあんなラッシュはもちろんありませんし、キセルをやろうもんならすぐにバレます。

 中学生くらいの時ですかね、怖いもの知らずなのか、バカだったのでしょう。

 当時流行ったキセルは「ダッシュで改札を飛び跳ねて駆け抜ける」でした。これが必勝法。

 んで、田舎なので、駅員も追って来なかったりで、まあ全体的にゆるかったような気がします。

 そんな環境で育ったので、初めて東京に来た時なんかは「これじゃキセルし放題じゃん」なんて思ったりもしたもんです。

 当時は友達で駅員に捕まったやつもいたり(まあほとんどは逃げ切っていたような気がするけど)して、そんなやつらが多すぎたのか学校でもちょっと問題になっていたりしたんですね。

 まあ、思春期というやつなのでしょうかね。そういう”悪い”ことがやりたかった時期なんだと思います。

 ただ、この話にはオチがあるんですけどね、

 「ダッシュで改札を飛び跳ねて駆け抜ける」この必勝法は、駅から”出る”時にしか使えないのですね。

 ”入る”時だと逃げ場がないので、目撃されたら最後。自ら檻の中に入るようなもんです。

 だからね、(本当に何がしたかったのかと、昔を思い返すと笑えるんですけど)

 まず切符を買って、普通に入場するんですね。

 そんで目的の駅で、「ダッシュで駆け抜ける」んです。なので、最終的に切符は手元に残るんですよね。

 これつまり、普通に乗車券買ってるんですよね。

 もちろん「ダッシュ、駆け抜け」なんて行為が迷惑ですけど、まあ一応は片道分の切符は購入済み。

 これが当時は楽しかったんですかね~。今考えると非常に疑問です。

 まあ、でも本当に最初から切符買わないって輩もいましてね、そういう奴は入る前に電車の時間とか調べるんですよね。「ダッシュで入場」して「ダッシュで乗車」して逃げ切るって必勝法。(でも普通に次の駅とかに連絡とかすれば簡単に捕まるよな。やっぱ田舎だったからゆるかったんだと思います)

 非常に計画的な「キセル」です。

 僕はそんなに悪いことをする度胸はありませんでしたので、切符を購入後の「出口ダッシュ」しか出来ませんでした。

 思春期のことを思い出して、こんな思い出しか出てこないなんて悲しすぎるぜよ。

■古びた町の本屋さん
http://furumachi.link
 

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?