母との喧嘩

久々に母と大きく揉めた

韓国人男性の写真を見せてきた母が、「この人(に)白人の血が入ってると思う?」と尋ねてきたことに、私が「白人もなにもない、肌の色は疑似科学でそんなんで人種を分けようとしないで」と言ったところから口論が始まった

母は、「あんたの考えを押し付けないで」「そういうところから宗教が始まるんだよ」「どうして親が子どもにそんなこと教えられなきゃいけないの」「頭でっかちになるよ」と返された

別に私は研究者でも院生でもないのに学問をバカにされたような物言いに腹が立ち、そこにあった携帯用消毒液を母に向かって投げてしまった

するとさらに、「あんた達こそ、学のない人間を馬鹿にして差別してるんじゃないの」「結局差別を作っているのはあんた達だ」「勉強した人にしか分からない言葉で、勉強できない人を差別したり馬鹿にしてる」「人種なんてどうでもいい」とも言われた

正直なにも言えなかった

そもそも私自身、母の最初の発言である「この人(韓国人男性)白人の血が入ってると思う?」を、うまく解釈できないままに、自身の考えを押し付けたことには申し訳ないとは思った

また、自分が勉強していることを、あまり平易な言葉で言い換えたりもせずに母に伝えてしまったことも悪い気はした

「そういうこと(=無意識のバイアス)を知らないと、気づかないうちに差別をすることになる」と私が言うと、「差別なんかしない」「そうではなくて、無意識に差別をしてしまう可能性がある」「差別なんて絶対にしないから(大丈夫)」

自身の考えを日々アップデートしていかない、と宣言されたような気がして、すこし残念だった

もちろん母はこれから大学に行くとは考えられないし、独自に勉強するとも思えないから、こうした議論が机上の空論で、学んでない人には到底わからない(=差別を作ってる)という論理も理解できる

がしかし、日々自分の行いに対して懐疑のメスを入れ続けて、それを出来るだけ多くの人に伝えることが、大学以上での学問だと考えていた私にとって、差別の温床と揶揄されたことはかなりの衝撃だった

恐らく親が子に教えられる、家庭内ヒエラルキーが逆転してしまったことに怒りを感じたのだろう

しかしながら、元はといえば、私自身の解釈が不十分な発言に対して、不必要なまでに訂正を求めたことが発端なのだ

ではそれが間違っているのかと問われれば、間違いとは言いたくないが、母の論理では余計なお世話だったようだ

この家では今後一切、人種、ジェンダーなど「差別」にかかわる話をしないと心に決めた

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