韓国でJ-POPがキてる件


激久しぶりのnote。
今回触れるのは何でもない韓国での邦楽ヒットについて。藤井風「死ぬのがいいわ」のアジア圏でのヒットは大きく注目を浴びているが、それだけには留まらず、様々な日本の音楽がアジア圏で流行していることを存じだろうか。
今回はその1部をApple Music、Spotifyのデイリーチャートを元に紹介していく。(即興のためデイリーを使わせていただいている)


東南アジア、中華圏でのヒット達

まずはタイトルにある韓国ではなく、東南アジアや中華圏を見ていく。

まずはApple Musicをみていく。

・カンボジア
61.死ぬのがいいわ/藤井風
79.まつり/藤井風
92.SHOOTING STAR/XG

・シンガポール
14.Die For You/Joji
81.SHOOTING STAR/XG

・タイ
38.まつり/藤井風
45.SHOOTING STAR/XG

・マレーシア
49.死ぬのがいいわ/藤井風

・台湾
13.First Love/宇多田ヒカル
31.第ゼロ感/10-FEET
93.Lemon/米津玄師
94.KICK BACK/米津玄師

・香港
25.First Love/宇多田ヒカル
74.夜に駆ける/YOASOBI
94.群青/YOASOBI

・マカオ
19.First Love/宇多田ヒカル
59.夜に駆ける/YOASOBI
66.群青/YOASOBI
81.First Love (2022 Mix)/宇多田ヒカル
86.祝福/YOASOBI
94.たぶん/YOASOBI

・モンゴル
48.死ぬのがいいわ
(出典:2023年2月19日付デイリートップ100)

*ベトナム、中国、インドなどには特にチャートインはなかった。

他にも中華圏を中心に「How You Like That/BLACKPINK」の日本語ver.がチャートインしていたり、日本人メンバーの在籍するIVE、LE SSERAFIMなどもチャートインしていた。またXGは全員が日本人である為、記載した。

次にSpotify。

・シンガポール
27.死ぬのがいいわ/藤井風
31.Glimpse of Us/Joji
37.SHOOTING STAR/XG

・タイ
37.まつり/藤井風

・ベトナム
49.まつり/藤井風

・マレーシア
22.Glimpse of Us/Joji
24.死ぬのがいいわ/藤井風
35.Die For You/Joji

・台湾
28.死ぬのがいいわ/藤井風

・香港
48.死ぬのがいいわ/藤井風
(出典:2023年2月19日のデイリートップ50)

こちらはチャートそのものが50までしかないものしっかりと藤井風を中心にチャートイン。

東南アジア、中華圏の特徴

全体的に藤井風がやはり鉄板。中華圏であればYOASOBIやNetflix映画『First Love』の影響から「First Love」などもう少しチャートインの幅が広がる。そして取り沙汰されていないが「まつり」が地味に「死ぬのがいいわ」並にヒットしている。

韓国でのチャートイン

さて、いよいよ韓国をみよう。

14.NIGHT DANCER/imase
22.KICK BACK/米津玄師
24.第ゼロ感/10-FEET
33.愛を伝えたいだとか/あいみょん
54.Lemon/米津玄師
61.ベテルギウス/優里
64.左右盲/ヨルシカ
81.死ぬのがいいわ/藤井風
(出典:2023年2月19日デイリートップ100)
12.KICK BACK/米津玄師
15.NIGHT DANCER/imase
22.第ゼロ感/10-FEET
39.死ぬのがいいわ/藤井風
45.愛を伝えたいだとか/あいみょん
46.Lemon/米津玄師
47.ベテルギウス/優里
(出典:2023年2月19日デイリートップ50)


こう見るとやはり、韓国はダントツである。一時期は中華圏が一番多かったが、今年に入った頃から上記のように様々な曲がチャートイン。中華圏でみられたYOASOBIは見当たらないものの「First Love」やアニメの大ヒットからのチャートインと思われる「KICK BACK」「第ゼロ感」なども見られる。また独自の中にはなにわ男子・道枝駿佑の訪韓も話題となった『今夜、世界からこの恋が消えても』主題歌である「左右盲」もチャートイン。この辺りは世界的に受けるタイアップやアニソンの重要性を物語っている様に思う。

海を越えても"丸サ進行"

続いてはこれを書くきっかけとなった、「NIGHT DANCER」などに触れていく。「NIGHT DANCER」「愛を伝えたいだとか」などはTikTokなどで早巻き音源がブームになった所を起点としてチャートインしていると思われるが、この2曲に共通することこそが、タイトルにある通り"丸サ進行"である。詳しいことは省くが、国内でも「夜に駆ける」「群青」「Overdose」「うっせぇわ」「踊」「春を告げる」「色彩」「melt bitter」「第六感」など数多くのヒット曲に取り入れられているオシャレコードである。私的には結構インフレ気味に感じるところもあるが、それでもまだまだ流行りそうな予感はする。
では韓国でもそれがウケているのか、と考えると「Feel Special」「HIP」においてもこのような性質がみられるのだ。
日本、韓国でのトレンドなどから考えるに、丸サ進行であるから流行した部分はあるだろう。その一方でこの曲群がノリやすく、Remixの可能性も大いに秘めている点からもTikTokなどのショート動画において利点が強いのだろうと考える。
(ベテルギウスの流行経緯はよく分からなかった)

J-POPの内輪さをぶち破れ

藤井風のヒットだけが取り沙汰されている一方でアジア圏に絞れば米津玄師、YOASOBIなど様々なアーティストが活躍していたり、ヒット曲も生まれている。ここまで来ると"日本語は海外で流行らない"とは言えないだろう。また活動拠点が日本だけではないXGやJojiを除けば、日本語を主体としている音楽ばかりである為、英語で歌う意味というのも問われてくるかもしれない。サブスクやTikTokを中心としたヒットには希望ばかりを感じさせてきたが、J-POPが世界へ羽ばたくきっかけともなり得るのであれば、更なる期待を込めていたいと思う。ただこれらは確かな音楽性のもとにあることを忘れてはならない。

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