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Just sports, enjoy

私は現在、タイのバンコクに来ています。今日は、タイに来てから感じたことや出会った新しい価値観、言葉などについて触れながらnoteを書いていきたいと思います。

タイに来るきっかけとなったのは、天理大学で練習をしているラオス代表の先輩の一言です。私が何気なく、「旅行とかでタイとか行ってみたいんですよね。」と先輩に話をすると、その先輩が「ラオスのコーチが持ってる道場がタイにあるし、旅行のついでに行ってみたら?その後ラオスも行っておいでよ!俺からその人に話しておくから」と言ってくださり、私は流れに身を任せ、その2週間後にはタイへと出発をしました。飛行機の中で私は、なんでも人に話してみるもんやな、と感じながら、言葉も通じないような国へひとり行くことに対して全く抵抗がなかった自分に少し驚きも感じました。

タイに到着して1番に感じたのは暑さでした。日本の真夏と同じような気温でさらに湿度も高く感じ、3月の日本から来た私にとってはとても生活がしづらい暑さでした。
街の雰囲気はというと、想像以上に高層ビルが多く、発展してきているのかなと感じました。特に夜になれば、さまざまな場所でマーケットが開催されていて、とても賑やかな印象でした。しかし、国の発展とは逆に貧しい人が多くいることも印象に残りました。ホームレスの人や痩せた野良猫、野良犬などをみると、まだまだ貧富の差が著しいのはすぐにわかりました。
さらに、衝撃を受けたのはご飯です。何を食べてもスパイスが効いていて、タイに到着してから二日で完全にお腹を壊していました。特に驚いたのがマンゴースティッキーライスという、マンゴーとライスが一緒に出てくる料理で、そこにココナッツソースをかけて、デザートとして食べるものです。この食べ方がタイで有名な食べ方だと教えてもらい、挑戦しましたが、白ごはんをデザートとして食べられるはずがなく、一口でギブアップしました。

そして、私がタイのバンコクでお世話になっているのがKon Dojoです。ここは火・木・土に練習をしていて、子どもたちが参加するのは土曜の練習だけという道場です。その理由としては、タイでも日本と同じように学校でのクラブがあり、学校で柔道の練習をしている人が多いからだそうです。しかし、その分初心者の大人が多く、本当に趣味として柔道をしている雰囲気が伝わってくる道場です。ここではMoさんが色々な世話をしてくれています。練習時間や場所を教えてくれたり、練習後にご飯へ連れて行ってくれたりと自分自身の家庭があるにも関わらず、私のために時間を使ってくれることに対して、とても感謝をしています。Moさんは20歳を過ぎてから柔道を始めたそうで、日本に何度か来たことがあり、天理にも来たことがあるそうです。20歳を過ぎてから、何か新しいことにチャレンジするのは、決して簡単なことではないと思います。でも、楽しそうに柔道をしている姿や柔道の話をしている時の熱い眼差しを見ていると、柔道は本当に素晴らしいスポーツだなと感じます。

そしてもうひとり、スウェーデン出身のToeyも私を色々なところへと連れて行ってくれます。彼はタイで生まれ、5歳までタイで生活をしていたけど、そこからスウェーデンへと移り、20歳くらいでまたタイに戻ってきたと話していました。彼は柔道で輝かしい実績を持っている人で、タイに来てからも柔道を続けています。しかし、以前のように試合で勝つための練習ではなく、趣味として柔道をしていると話してくれました。私はそんな彼が練習中に放った"Just sports, enjoy"という言葉に彼の柔道に対する現在の価値観が含まれていると感じました。そして、その言葉は日本の柔道と海外の柔道で私の感じていた言葉にできない違いを明確にしたもので、この彼の言葉には「スポーツやねんから、楽しくやろうよ!」という思いが込められていると感じました。これがスポーツの本質であり、これが日本の柔道にはない感覚だと強く感じました。

さらに、彼は柔道以外でも素晴らしい価値観を持っていると感じる瞬間が多くあります。色々な場所へと観光に連れて行ってくれ、ご飯も一緒に食べてくれる彼は私に、「俺はタイで毎日幸せに暮らしてる。だからタイに来た人には楽しんで欲しい。俺の幸福を分けてあげたい」と話してくれました。冗談混じりに話をしてくれる彼は、本当に綺麗な心を持った人だと思います。「日本に帰ったら、俺のことを良いツアーガイドとして紹介してくれよ!」といつもの調子で話していましたが、人が喜ぶことに自分も喜びを感じることが出来る。そんな人間に私もなりたいと思いました。

いつか今まで私に関わってくれた全ての人に、恩返しができる日まで、一生懸命に生きて行きたいと思います。こうして新しい価値観に出会い、自分に新しい視点が生まれる瞬間が私にとって良い人に出会えたなと感じる瞬間です。

人生まだまだ知らないことだらけ。
いつでも自分らしく、自然体で。
そんな自分を好きになってくれる人を大切にしたい。

スパイシー過ぎる時間をありがとう、タイ🇹🇭
次はラオス🇱🇦に向かいます。

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