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不仲だった母と花見ができるようになった

たまにnoteでは話しているのですが
わっちの母親は「怒りをうまくコントロールできない特徴」を持っていて
そのため「しつけ」の度が過ぎて沢山の物を捨てられたり、踏みつけられたり物で叩かれたり、人格否定などが多い環境で育ってきました。
当時は、そういう特徴なのだということはよくわかっていなくて
ひたすら親を憎んだり、言葉を鵜呑みにして自分には価値がないと思い込んだりしていました。

ですが、ある時母が心の病気になったとき
精神科で「怒りをコントロールできない人もいて、薬を飲めば穏やかに暮らすことは可能だ」という事を知りました。
それからはちゃんと精神科に通って薬を飲み続けてくれています。
薬を飲み始めてからの母は非常に穏やかで、あぁ怒りをおさめたらこういう人だったんだなとやっとわかってきました。

今は別々に暮らしているのでたまにわっちが実家に遊びに行きます。
さくらが咲いたので、散歩に行きました。
昔はあの神社で遊んだよね~とか
あの駄菓子屋まだやってるの?とか言いながら歩く桜並木。
由宇霧「最近懐かしいものに凄い惹かれてて、それでディズニーの昔の映画みたり公園に行ってブランコをこいだり、小学生の頃に使ってた文房具を買ってみたりしてるんだー」
母「たしかに、懐かしいものって楽しいよね」
由宇霧「子育てってさ、きっと懐かしいものに沢山触れるから自分の人生も同時に振り返ったりとかできるんじゃない?」
母「そうなのかもしれないけど、そんなこと考える余裕なんてなかったな。目の前の子育てに夢中だったから」

今懐かしいものにハマっているわっちには
これがどれだけ凄い事なのかわかった。

駄菓子でも文具でも、今は目にした瞬間物凄く楽しくなってしまうんだ。
それを感じないほどに、それ以上に夢中でわっちに向き合ってくれていたんだ。

一緒に暮らしてるときは凄く辛かった。
いっぱい憎んだし、言っちゃいけないような事も沢山言った。
あの人とは分かり合えないって思ってた。

だけど、母だって人間だ。
怒りすぎてしまうのは自分の特徴だって、そういう人もいるんだって
「知らなかった」だけ。
知らなかったから、間違えてしまっただけ。
もちろん「知らなかった」「特徴だった」で済まされないことは世の中に沢山ある。
でも、わっちはこの人の人生を理解してみようと思う。

それは家族だからじゃない。
家族だって、理解できないことや許せないことはあって良いし
どうにも折り合いがつかない時は離れたって良いと思う。

渦中にいた時は自己防衛のために家族を受け入れない姿勢だった。
そんなわっちの態度も良くない部分は沢山あった。
でも、お互いにその時はそうするしかなかった。
それだけの話。
今は自分で自分の価値を認めてあげられるようになった。
自分の幸せは自分で決めることができるようになった。

だから、
全部受け止めて
家族としてまた一緒に協力し合って生きていくと決めた。

もしかしたら、なにかがきっかけで
また裏切られたりするかもしれない。
でもそれはその時考えればいい。
今は目の前にいるこの母親を信じてみる。
裏切られる事を恐れすぎてしまったら誰とも繋がれない。
失敗したって、それが経験値になる。

「失敗しないために」
「沢山の経験を共有」してきたけど、
失敗することが悪いわけじゃないんだと思うようになってきた。

失敗した時に
「自分だけがおかしいんだ」
「こんな事をしてしまうのはきっと自分だけだ」
と思ってしまう事が怖いのかもしれないと今は思う。

だから、
あなただけじゃないよ
みんないろんな失敗をしているよ
だけど、何度でもやり直せる
という事を伝えるために
これからも「沢山の失敗を共有」していこうと思った。
そんな春。

~筆者紹介~
バーチャル花魁としてYouTubeを中心に「しくじり性教育」という企画をやっている。
3月31日に初の著書が発売。

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