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二十代の思い出

盲学校を卒業した私は、広島の治療院に住み込みで役10年間務めました。
二十歳から30代の初め頃までです。
住み込みですから、親方の家族と一緒に、衣食住を共にするわけですね。
自室の部屋はありましたが、そこにはほとんどプライバシーはありませんでしたね。
でも、盲学校時代には、12畳の部屋に8人で寝起きしていましたので、それほどの苦労には感じませんでした。
そこで得られたもの、それは我慢と辛抱でした。
 最初の3ヶ月は、使用きかんでしたので、お給料はありませんでした。
 最初の2ヶ月ほどは、体を鍛える事に費やされました。
 まず、腕立て伏せと腹筋の運動、その次には壁に向かって逆立ちでした。
それから、暇さえあれば、親指で畳押し。
そして、1階の治療室で、空いたベッドを使って、親指でベッドの淵を押す練習をしました。
もちろん、親指もパンパンに腫れました。
そうこうしながら、自分たち通しで揉む練習。
そして、親方を揉んで、技術の習得ぶりを見てもらっていました。
 他にもいろんな事をしましたね。
 例えば、鍼の練習などです。
とにかくこの治療院では、強い力を出す事と、それをいかに持続させるかに付いて勉強しましたね。
 今、思いつくのはそれぐらいですかね。
また、思い出したら書いて行きたいと思います。

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