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趣味の話

大学に入るまで、趣味は強いて言えば読書だった。
でも、別に読書をしようと思って読書をしていたわけじゃないし、何なら活字が好きなだけだったので、趣味と呼べるようなものでもなかった。
他にも部活で卓球をしていたけど、趣味というには勝ち負けにこだわりすぎていてすぎていて高校の最後の方は卓球をしていても辛かった。

大学に入るときにこれ以上やっても辛いだけだし、もう卓球はしないと決めた。新しい趣味を見つけようと思い、テニスサークルに入ったが中々なじむことはできなかった。

そんな状態で大学二年生になり、ある時、原付を手に入れた。この原付は僕に大きな趣味を二つももたらすきっかけを作ってくれた。

原付を買って二週間後、後輩に誘われて原付で海に行くことになった。初めての遠出だった。その時に、風を切る二輪の楽しさにはまってしまった。

原付を買ってお金がない中で全力で貯金をして三か月後には中型二輪の免許に申し込んでいた。
さらにお金がなかったのに頑張って貯金して半年後にはサークルの先輩から小型二輪のバイクを格安で譲ってもらった。
あの時はバイク以外のことを考えられなかった。それだけバイクの楽しさにはまってしまった。

また、あるとき何気なく買った原付だったが、その原付があるアニメの主人公が乗ってる原付と同じ型だと知った。そこになんとなく興味を惹かれてアニメを見て、キャンプに興味を持ち、そのままアウトドア用品のバイトを始めて、知識を手に入れ、バイク買ってお金ない中でキャンプ道具を買い揃え、キャンプにもどっぷりとはまることになった。

そんな原付がもたらしてくれたこの二つの趣味は今ももちろん続けているし、趣味をしている時間はとても充実している。それでも、趣味になるあの瞬間、他が見えないくらいはまるあの瞬間にまた戻りたいと最近はよく思う。

思えば卓球も始めたときはすごく楽しいもので、ほかには何も見えなくなるくらいはまっていたことを思い出した。
卓球と違ってキャンプやバイクには勝ち負けがないから一概に同じ道をたどるとは言い切れないが、ある時、キャンプやバイクをしていて辛くなる瞬間が来るのだろうか?

そんなことが起こらなければいいのにと心の底から思っている。

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