八島游舷(ゆうげん)

「天駆せよ法勝寺」で第9回創元SF短編賞受賞。「Final Anchors」で第5回 …

八島游舷(ゆうげん)

「天駆せよ法勝寺」で第9回創元SF短編賞受賞。「Final Anchors」で第5回 日経 星新一賞グランプリ、「蓮食い人」で同優秀賞をダブル受賞。UWC英国校(国際バカロレア)、筑波大学を経てシカゴ大学修士。SFプロトタイピング。https://YashimaYugen.com

最近の記事

SFプロトタイピングで大切な3つのO(オー)

私は、SFプロトタイピングでは3つのO(オー)が大切だと考えています。 Open mind――多様性を受け入れる Open source――オープン・ソース、社会にシェアする Ongoing――継続的に取り組む Open mind――多様性を受け入れるSFは多様性を擁護する文学ジャンルです。SFでは、「今、ここ」で生きる我々とは違う存在についてよく考えます。遥か未来の人類であったり、ロボットや異星人であったりします。主人公自身がそのような存在であることもよくあります。

    • 文芸カフェ 第14回「文化盗用と文化活用」を2020-10-17にオンライン開催

      文芸カフェ 第14回「文化盗用と文化活用」を2020-10-17にオンライン開催します。 文化盗用の定義には様々な問題があります。異文化を取り込むことを肯定的に捉えると文化活用。 文化はだれかの所有物なのでしょうか。 リラックスした雰囲気で、自分の言葉で話し合ってみませんか? 詳細と申し込みはこちらから。 https://YashimaYugen.com/lac14-202010-ptx

      • 新作短編「アート・テロリスト」が『小説すばる』2020年10月号に掲載

        八島游舷の新作短編「アート・テロリスト」が『小説すばる』2020年10月号に掲載されました。拙作が日本の雑誌に掲載されるのは初めてです。 《明日の神話》炎上?!――これはアートか、犯罪か。 無料のデジタル画像があふれる一方、一部のアート作品が超高額で取引される現代でアートは死んだのか? 謎の男コウサキは、警察の構造的な弱点を狙い、岡本太郎の壁画を破壊すると宣言。 高度知能犯対策・第八係の浦辺は論理思考で対抗する! 試し読みはこちらから。

        • パズルの答え

          パリで留守中の友人宅に泊まろうとした。 まず表通りに面した路地の頑丈な扉を開けてくぐる。 次は建物のキーパッド式暗証番号。 階段を上って部屋の前に着いた。 部屋の鍵は、ダイヤル錠の箱に入っている。 中から鍵が出てきた。ここまでは友人の指示どおり。 扉に差し込んで開こうとする。 鍵は回った。だが扉を押してもピクリともしない。 引いても動かない。 ありとあらゆる方法を考え、試した。まるでパズルだ。 向かいの部屋の呼び鈴を鳴らすと女性の返事。だが顔すら見せずに助けを断られた。 時間

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