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tender_gnu736
夢の中で夢のことを考える : 独り言
「これは、猫が生まれた夢の続きだからみよう。」
と、夢の中で考えている。
「続きの夢って凄いよね。」
と。
だけど、
夢に猫は一切出て来ず、
ただの平穏な日常を眺めているだけだった。
そして夢の中で思うのだ、
「猫が生まれた夢を見た」と言う、設定の夢をみてただけ?
猫が生まれた夢はみていなかったの?
猫が生まれた…様な記憶は、そう思うとどんどん曖昧になり、薄くなっていった。
「瑜伽。」
と、中年男性の声で、夢の中の私は起こされる…目が覚めた夢で、中年男性の姿はない。
中年男性の声に聞き覚えはない。
夢の中で、何で起こされたのかも不明。
ただはっきりと名前を呼ばれ、私は目を覚ます夢をみた。
夢の中で夢をみている夢をみる。
夢だから、どんな不思議なことも、辻褄が合わないことも起こる。
「瑜伽。」
と、はっきりと名前を呼ばれ、ああ私は瑜伽だと思う。
こんなにはっきり名前を呼ばれることって、現実では遠い昔だ。
「来年の6月1日」
と、また中年男性の声がする。
………で?
それだけ。
夢の中の見える景色と、『来年の6月1日』は、ぽっかり何かが突然浮き上がるくらい関連性がない。
そんな夢…だった。
眠い。
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