細胞の集合体
朝 シャワーを浴びて気付いた
私の体は
34兆9999億9999万9997個の細胞で出来ている
さらに
一つ一つの細胞の中にマイクロの世界が広がっている
私は宇宙を内包して生きている
34兆9999億9999万9997個の細胞は
それぞれに個々の意識を持っていて
それなのに私と言う一つの意識に集約される
だから私は私の感覚を信じている
…たまに?…結構しょっちゅう?
裏切られるけど
裏切られる?
いや それが私だ
あと3個
細胞が増えれば
35兆個なんだけど
そうはいかないみたいだ
1万7853個の細胞が
石鹸の泡と一緒に流れて行ったけど
残った細胞は
34兆9999億9999万9997個
1万7853個の細胞は
既に私から切り離し準備が出来ていて
その下にはもう新しい細胞が形成されていた
私の流れて行った細胞は
地球に戻る
子宮から生まれたけれど
元々 地球のかけらから出来ている
だから時々
地球の意識も感じる事ができる
…気がする
34兆9999億9999万9997個の細胞は
全てが生きるためだけに活動する
もし血管が切れても
粘液達を集めて
集まった粘液は細胞を作り始め
神経細胞を修復し
腹側血行路を作り出す
それはわりかし一瞬の出来事だ
だけど私は
始まったら すぐに 終わらせたい
細胞は生きることを
私は終わることを
二つの矛盾は
どちらも私で
どちらも私じゃなくて
結果わからないから
ゼロにする
ゼロの世界は永遠の水平線で穏やかだ
凪
私は凪の宇宙を内包している