見出し画像

「おんなのこ、なめんなよ」と娘が言った日に考えたこと。Robloxと平塚雷鳥さんとヴィンランド・サガ

子どもたちは、Robloxのミープシティが好きで、時々遊んでいます。
https://hide-d-stye.com/roblox
チャットで行き交う言葉は様々で、強い言葉や、それをたしなめる発言、意味不明な文字など。

ある日、娘が普通の会話のトーンで「おんなのこ、なめんなよ」と言うので、何かあったの?と聞いてみました。特に理由はないけれど、ミープシティで遊んでいたらなんとなく、女の子をいじめているような人がいたので思った、と。
テキストチャットの文字を、娘はほとんど読めません。チャット欄は高速で流れていくので、追えてもいないと思います。
それでも、アバターの雰囲気や動きで、そう感じる何かがあったようです。

Robloxやミープシティを批判する意図はなく、この件から、最近のホームスクールを通して私が学んだことを書いていきます。

歴史漫画タイムワープシリーズ「大正時代にタイムワープ」

最近の子どもたち(小4息子、小1娘)は、歴史漫画タイムワープシリーズがお気に入りです。
全編カラーなのも馴染みやすそう。パラパラ眺めたり、毎晩2冊(大正時代+戦国時代など)を、2話くらいずつ読み進めています。

ちょうど最近読み終わったのが、「大正時代にタイムワープ」。
日本史に疎い私は、宮沢賢治や江戸川乱歩が、大正時代に生まれた人というのを知りませんでした。
名探偵コナンが教えてくれたネタから、「江戸川乱歩は、エドガーアランポーっていう小説家から取ったペンネームなんだよ」と話したら、コナンほぼ未体験の子どもたちは「すごい!ママはなんでそんなことまで知ってるの!」と羨望の眼差しでした笑。
「じゃぁ本名は?」と聞かれたけれど、知りません。今調べたら、平井太郎(ひらい たろう)さんでした(Wikipediaより)。

ここでもうひとり、「平塚雷鳥」さんの名前も初めて知ることになります。

平塚雷鳥さん

「おんなのこ、なめんなよ」を、教養のある言葉で伝えるとこうなるのでしょうか。

元始、女性は実に太陽であった。真正の人であった。今、女性は月である。他に依って生き、他の光によって輝く病人のやうな蒼白い顔の月である。

平塚雷鳥さんは、こう演説して女性の自立を呼びかけたそうです。
本名は、平塚明(ひらつかはる)。日本女子大学校卒。明治大正昭和を生きた、女性開放運動家です。

----------------------

男性は女性より強い。女性は男性より弱い。
女性は男性にお酌をする。食べ物を取り分ける。

そんな価値観を、当たり前のように浴びながら育ってきた私たち親世代。
それでも、大正時代より昭和、昭和より平成、平成より令和と、男女ともに生きやすくなってきているのは確かです。大正時代までは、女性に参政権がなかったんですよね。
雷鳥さんや彼女に続く活動家が、地道に、かつ勇敢に戦い・諭してきてくれたからある今。
それでも、子どもがネットやリアルな世界で、「おんなのこ、なめんなよ」と思う雰囲気はまだ残っている。
ホームスクールを通して、子どもたちと私たち親は、何ができるのだろう。

まずは、知る。知って、一緒に考える。思っていることを、子どもと同じ目線で話してみる。
学校で授業をしなくても、レポートを書かなくても、感じる学びは積み重ねていける。

ラッセルはこんなことを言っている。「教育は以前、多分に楽しむ能力を訓練することだと考えられてきた」

これは、大好きな本「暇と退屈の倫理学」P.356の一節です。

ホームスクールは、親子で、家庭で、家庭外で、楽しむこと=受け取ること=感じること。ホームスクール3年目も後半に差し掛かった今、思うところです。
男女平等、戦争、差別などについて、私に知識がなくても、一緒に学びながら感じ取っていけるホームスクールは、とても楽しい営みです。

「愛と差別」の違いは?

「愛と差別」について、目からウロコが落ちた作品が「ヴィンランド・サガ」。漫画好きの間では、哲学書と言われているみたいです^^
植松電機の植松努社長も愛読されているそう。

私は小学校〜高校までプロテスタント系の学校に通っていたので、聖書はなんとなく読んだことがありましたが、それでも、愛とは「右頬を叩かれたら左頬も差し出すこと?」くらいしかイメージがなく、大人になってから、ここまで「愛と差別」について突きつけられた経験はありませんでした。
ありがたくも、それだけ平和に生きてきてしまったのだと思います。

https://afternoon.kodansha.co.jp/c/vinlandsaga/

登場人物が、「愛の本質は死である」と悟り開眼する過程を私も追体験するのですが、これを読んでから、「我が子への“愛”は、他の子と我が子を”差別”しているだけなのではないか?」と苦悩することになりました(13巻で、主人公が「死を超えるものが欲しい」と決意するシーンもとても良いです)。

こんなふうに「なるほど、、、」と思ったことや感じたことを、子どもたちとの何気ない会話に盛り込みつつ、一緒に考えています。
戦いのシーンが結構あるので、「鬼滅の刃」や「進撃の巨人」を読むのが苦しい方はやめておいたほうがいいかもしれません。我が家も、読んでいるのは大人だけです。
でも、素晴らしい漫画です。どのお話もいいですが、「愛と差別」については、まず6巻まで(8巻も大好きです)。今25巻まで出ています。

教えてもらったのは、こちら↓のオンラインコミュニティでした。ホームスクールをする中で、親も楽しくコミュニティに参加して情報交換をしたり気持ちを吐露できるのは、とても心強いです。

私が学んだり感じたことは、子どもたちに還元されてゆく。
これからも、子どもたちと一緒にホームスクールを楽しんでいきます♪

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?