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「真・事故物件 本当に怖い住民たち」ネタバレ有感想

事故物件芸人松原タニシ氏のヒット書籍を原案にした映画「事故物件 怖い間取り」が2020年に公開され、私も映画館に観に行きました。原作はさておき名作「リング」の中田秀夫監督と聞いて楽しみにしていたのですが、随所に中田秀夫らしさは感じられましたし精神科医役の塚地武雅さんの怪演とか評価できる点も多々有ったのですが総合的には凡作だったかなあというのが正直なところでした。というかこの時期は「事故物件 怖い間取り」「シライサン」「犬鳴村」等々、どいつもこいつも談合でもしてるのかと突っ込みたくなるくらいラストにしょっぱいモンスターバトル展開の作品が乱造されており個人的には食傷気味だったのを覚えています。

前置きはさておき本作は件の「事故物件 怖い間取り」とは全くの無関係で悪い言い方するなら既存作品の知名度に乗っかってごっつぁん宣伝効果で美味しく行こう感満載というインターネット陰謀論オカルトメディアのトカナが母体の映画作品という背景らしいなんとも胡散臭いスタートで、制作決定の第一報を聞いた時には「え?あのクソ映画の続編作るの??」と私も誤認したものです。

そんなわけで良くも悪くも既存の映画関係者との柵が薄く、元々社会的な評価なんてクソ喰らえと思われる母体による制作なのが幸いしたのか、グロ描写が売り物のゴアスラッシャー映画にとっては自主規制で受難の御時世としては出色の残酷描写で傑出した作品となっています。

制作予算は邦画としても潤沢ではなかっただろう事が随所に伺われる内容で前述の評価したゴア描写もスプラッター映画全盛期の洋画ホラーの様な大盛り特盛ではないのですが、冒頭には過去に起きた本件の舞台になるアパートの一室でカルト宗教関係者が女性の遺体をノコギリでバラバラに解体するシーンと後半に海老野心さん演じるヒロインが惨殺されるシーンからエンディングまでの連続した残酷シーンに関して令和のホラー映画としては洋画邦画問わずに良く言えば直接的、悪く言えば下世話な作風を貫いたのは本当に素晴らしいとワイ氏大絶賛です。

映画そのものの評価としてはありがちな展開で強引さも無いわけではない脚本なのですが、少ない制作予算を上手く活かすという意味で舞台をアパートに限定して、撮影はYouTuberによる実況という体を主題にすることとそれがストーリーの根幹に関わってくる点も現代の世相を上手く活かしたセンスが感じられ佐々木克己監督については今度も最優先でチェックしていきたい監督であると思います。

ゴア描写と別に本作は小野健斗氏演じるYouTuber大嫌い死ね死ねマネージャーの怪演も素晴らしかったわけですが、彼以外多分全滅エンドで間違っていないと思うのですが続編制作が決定したとのこと。個人的にはとても嬉しいのですがどうするんでしょうねw

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