スターアライアンス世界一周航空券と旅程の決め方
今回の世界一周ではマイルではなく有償のスターアライアンスの世界一周航空券を使いました。
既にいくつかのブログにいい感じにまとまっているので、それらに書かれていないことだけを書きます。
アライアンスと世界一周航空券のルールについて
こちらの記事によくまとまっています。
スターアライアンスとワンワールド
それぞれの世界一周航空券のメリット・デメリット、強みのエリア
ストップオーバーとオープンジョー
乗り換えと経由の違い
自分もこの旅行までは各アライアンスにANAとJALがそれぞれ入ってることしか知らなかったし、他の用語も知らなかったので安心して学びましょう。
https://www.staralliance.com/ja/tnc-rtw
次にこの公式サイトのルールをしっかりと読みましょう。自分はこれをしっかり読まなかったことで8万円分損してます。ちなみに"スペシャル"と書いてあるのはいわゆる特典航空券、マイルによる発券の世界一周航空券のことで今回紹介する有償のものとは別物です。
とかね。そしてこうやってちゃんと日本語でルールがまとまっているのがスターアライアンスの利点でもあります。ワンワールドは英語のルールPDFしか見当たりませんでした。
ここのルールに書いてないのは、出発前かつ発券前はキャンセル無料ってことくらいでしょうか。多分当たり前だから書かれていないんだろうと思います。発券は決済してから3,4時間後に行われるので、クレカの決済エラー時や、eチケットが届くまでは無料でキャンセルできるということです。
上のブログ記事には購入方法が書いてありません。しかも、世界一周航空券はマイルによる購入もできるので、記事によって買い方とルール(例えばマイルで買う方がフライト数が少ない)が異なっていて混乱します。
そこで、スターアライアンス公式のルート作成アプリからの購入方法がこちらにかなり丁寧にまとまっています。
マップがあるので視覚的に分かりやすく思えますが、正直使いにくく、世界一周して主要な都市を一通り覚えた後ではワンワールドのマップなしシステムの方が使いやすく思えました。曜日によって便がない場合はカレンダーからグレーアウトしてくれたりとかね。
内容は重複していますが、この記事も読んでおいて損はありません。簡潔にまとまっています。
これらの記事に書かれていないことをちょろっと書きます。
日本語対応しているが、ルフトハンザが運営している?
上のやり方のとおり予約したら、数時間後にルフトハンザから英語の国際電話がかかってきて、まったく聞き取れなかったので、ソ、ソーリー….と言って電話を切りました。
そもそも自分の旅程にはルフトハンザ便が含まれていなかったので、このサイト自体というか、予約の処理をルフトハンザがやっていると思われます。ちなみにワンワールドのウェブからの予約の場合は最初に乗る便の会社に連絡します。
いきなり英語で電話が来てしまうわけですがご安心を。デカい航空会社なので日本人による窓口があります。折り返せば問題ありません。
平日夕方にかけたところ、すぐにつながりました。英語で電話がかかってきたのは、予約が重複しているので片方を消していいか?という話だったようです。重複させた覚えはないんですけどね。
結局自分は最終的にANAの電話窓口で発見したわけですが・・・
ANAの電話窓口で買おうとすると2時間待たされる
です。そもそもなんで予約できてたのにANAで買いなおし(当初の予約番号を伝えて同じように予約してもらう)たのかもう覚えてないんですが、多分ANAだから安心できるのと、ルフトハンザの窓口が平日しか開いてないと勘違いしてたからだったと思います。自分は旅程があやふやだったので、後に便の日時変更が発生することは必然だったからです。
確かに送られてくるeチケットは全部日本語で書かれてるし、ANAのアプリで全行程表示できるし(表示だけでチェックインはできない)安心なんですが・・・
2時間以上待たされます。楽天モバイルとか、何時間もかけ放題の回線持ってないと死ぬよ。
なお、3回変更をかけましたが、いずれも1時間45分でつながる謎の法則があったので、自分はかけっぱなしにして風呂入ったり酒飲んだりして1時間半後から本気出してました。
今のシーズンの夕方はこんな感じみたいですが、少なくとも8~9月末まではずっと2時間以上待ちで、しかも20~22時あたりは窓口閉まってました。ハイシーズンだからかな~
アライアンス加盟エアラインならどこでも買えると思うので、ルフトハンザとかユナイテッドとか、日本語窓口があるところで買っちゃっていいと思います。ANAだと海外支店に日本語で連絡できるわけですが、自分は楽天モバイルで無料通話で変更を掛けたい(いくら待っても大丈夫だから)ので、日本の窓口だけ使ってました。時差があると面倒だけど。
ちなみに、初っ端からANAに電話すると発券手数料が4000円かかるようですが、予約番号を使ったためかかかりませんでした。
日程変更と経路変更
スターアライアンスでは予約した便の日時の変更を無料で行えます。
と書いてあるので、発着の空港が同じであれば、別の航空会社の便にも変更可能です。直行便⇔乗り継ぎ便(フライトナンバーが複数)は経路変更扱いになります。
変更を加えるとeチケットの再発券が必要です。スターアライアンスではこの再発券手数料が無料です。ワンワールドでは変更を担当する会社ごとに手数料が違っており、JALであれば5500円/回かかるそうです。自分は日時変更を3回、経路変更を1回しているので、スターアライアンスにしたことによって2万近く得したことになります。
次に経路変更について。自分は当初マチュピチュに行くためにNY→リマのルートを発券していましたが、1週間前ではマチュピチュの入場予約ができないのと、メンタルが終わりすぎてて早く帰りたかったので経路変更しました。
自分が8万円分損したと書いたのは、この2つ目のルールを知らなかったからです。乗らなくなった分のサーチャージや手数料は返ってきますが、STAR2→STAR1へランクダウンしてもその差額は返ってきませんでした。また、書いてあるとおり125USDの手数料がかかります。自分の場合は浮いたサーチャージ等と相殺して、1万円の支払いになりました。
まあ、裏を返せば125USD払えばいつでもすぐに日本に帰国できる(ただし一周する方向であること)と考えれば、有事にも安心な航空券だと思います。この考えは旅先でメンタルを保つのに役立ちました。
旅程の決め方
手っ取り早く旅程とメインになる空港を把握するために、上で紹介したブログの以下の一周図を先に理解しておくといいです。
https://burio-kyonomanabi.com/business-class-world/#toc37
マイル数がSTAR1を超えないか気になると思いますが、1つ目の図のように多量は南北に移動しても超えないことがわかると思います。自分はNY→リマ(マチュピチュのため)やデンバーに寄ったりヨーロッパのオープンジョーが多かったことでSTAR2になりました。
でも、本当に行きたいところがあるならマイル数を気にせずガンガン南北に移動した方がいいです。日本から南北に離れている地域は単発で旅行しても直行便で行けないし、STAR3になったとしても単発の旅行の合計よりも遥かに安いからです(世界一周航空券が単発旅行×全都市分より安いのは当然ですが)。
行きたい都市を決める
まずは行きたい都市を決めます。空港がなかったりマイナーな都市の場合は、地球の歩き方などのガイドブックにどの空港からどのような方法でアクセスするのがベストか書いてあるので確認しましょう。
自分はそもそもこれをしないで単に知名度の高い都市を周遊するプランニングだったので色々と地獄を見ています。
次に、アライアンスの航空会社一覧の名前を覚えます。
次に、nextsvgでどの路線が使えそうか調べます。
例えばクロアチアのドゥブロヴニクに行きたい場合
こんな感じで路線の一覧を表示してくれます。ただし、この路線が全てスターアライアンス加盟エアラインとは限らないので、「XX空港の路線図をカスタマイズする」からスターアライアンスのみに絞ります。
スッキリしましたね。これを行きたい都市分全て作成して全部紙に印刷して、あとはウーンと悩むだけです。
西回りか?東回りか
あとはどちらから回るかという話ですが、西回りの方が時差ぼけが緩いです。
東回りの利点は、アジアの物価が安い国でお土産を買い込んだり豪遊していい思いをして帰れる点でしょうか。あとは多少インドとか衛生面に問題がある国で無茶しても帰国してから何とかできるとか・・・
実際の使用感
オンラインチェックイン
オンラインチェックインについては
前日くらいにオンラインチェックインの案内がメールで届く
案内が届かないけど、エアラインのWebサイトからチェックイン可能
オンラインチェックインしても空港の都合でカウンターに行かないといけない(エジプト航空×カイロ空港)
何らかの都合でオンラインチェックインできない(ユナイテッド航空×EWR→MEX便)
の4パターンでした。案内は届かないパターンの方が多かった気がします。
メキシコ便はキオスク端末ですんなり発券できたので問題なかったですが、カイロ空港はカウンターに並ばないといけない上に出国審査に時間がかかりすぎて乗り遅れを覚悟しました。
入国審査
確認されるかは審査官次第ですが、基本的に日本以外の国に入国する場合は入国時に出国する航空券を持っていないと入国できないと言われています。
結局自分は一度も求められず、帰りの航空券を持っているか聞かれた(しかも審査ではなく搭乗口で係員から)だけで、航空券を見せることはありませんでした。
見せる場合に世界一周航空券だと物珍しくて審査に時間がかかるという記述をどこかで見かけましたが、ANAで発券した場合はアプリに全旅程がずらっと表示されるのでそれを見せるとスムースかと思います。
コアな使い方
ANAの上位ステータス(SFC)への会員資格を満たすような旅程や、旅行を2分割するコア方法が、意外にもHISのウェブサイトで紹介されています。
SFCについては山ほど記事があるのでググってください。
ポイントとしては、ANA便のマイル数(移動距離)が多くなるようにすることでPPを多く貯められます。この記事では出発地と一時帰国地(大阪/東京)を変えることで、関東民が何も考えないと最大2便の搭乗になってしまうANA便に5回乗ることでPPを稼いでます。
また、当然ですが、他社便の取得PPはマイル数とイコールなので、STAR XXの基準マイルギリギリまでフライトすることも重要です。
そして、この旅程は旅行を2分割しています。アジア以外への多くの国際線は羽田or成田発着のため、それ以外の都市から一周開始することで、帰国時に出発都市に着いてしまうことを避けています。羽田から一周開始してしまうと、海外から羽田便を使うことでそこで終了(一周)になってしまうためです。ちなみに羽田と成田は同じ都市(Tokyo)扱いなので、羽田出発で成田に着いた時点でも終了になります。
これは関西在住の場合を想定しているようですが、関東在住であれば自宅から新幹線なり航空券で関西行きを自分で手配すれば実現可能です。
最後の成田-伊丹便は無駄な便になってしまうわけですが、これを遠い先のハイシーズンの旅行の復路に充てる人が多いようです。
自分は世界一周以外に旅行目的で国内線をいくつかと、達成目的でマレーシア便を追加することで、以下のとおり50,000PPを達成しました。なお、運よく国際線プレミアムポイント2倍キャンペーン期間中に搭乗できたのが一番大きいです。
青地部分がキャンペーン分なので、純粋な世界一周航空券分としては23,941PPです。キャンペーンがなければ余分に海外旅行してSFC修行しようとは思わなかったでしょうね。
ちなみに上のHISのやつの計算してみたんですけど・・・
届いてないじゃん!やっぱり国際線でキャンペーンやってないとキツいかもしれないですね。逆に2倍キャンペーンをやっていたとしたら、西回り・東回りで一番長距離な路線を使うと
成田→ロンドン 6,614PP(7,003マイル)
メキシコシティ→成田 7,403PP(6,214マイル)
計:28,034PP(2倍)
なので、STAR1の場合、残り15,783マイル搭乗できて15,783PP取得できるので、あと7000PPほど貯めればいいことになります。ということは+10,000マイル搭乗できるSTAR3だと世界一周だけでSFC解脱になります。
自分は経路変更して結局STAR1分しか搭乗できなかったので、STAR3の分乗り切れる自信のある方はぜひ。
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