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【初心者編・金融リテラシー】投資が必要な状況とは

〇投資が必要な状況とは『現在を起点に将来必要とされる資金が不足している場合』のことです。下の図を参照下さい。

図1:ライフイベントと外部環境について

・このように様々なライフイベントがあるので、『今を起点に不足するであろう金額を把握すること』が大切となります。一方で、変化する外部環境に対して適切な判断を行う能力も随時必要となります。

・ここで考えて欲しいことがあります。下記条件の場合、投資は必要でしょうか?
≪基本事項≫
年齢:65歳 家族:配偶者(同居)息子(別居・独立済み)
≪資産≫
A銀行:5,000万円 家:3,500万円 負債(借金)なし
≪収支・年間≫
年金:240万円 生活費:300万円





答えは『ほとんどのケースで投資は必要なく、資産を減らさない対策を行うべき』です。

・年間の収支は▲(マイナス)60万円なので、100歳まで生きても(60万円×35年=2,100万円)、金融資産が単純計算で2,900万円余ることが推測されます。老人ホームや、息子様の結婚祝い、リフォームなんかも出来そうですね。最悪のケースを考えても自宅を売却したり、自宅を担保にお金を借りることも出来るのでなんとかなりそうです。なので投資でお金を増やすより、お金を減らさない方向で対策するという選択も可能になります(これが投資が必要かを判断する能力)。減らさない対策は次のようなことです。

①A銀行にある5,000万円の資金を5つの銀行に分けるもしくは決済性預金に切り替える。
②年間の支出を見直す(保険の見直しや携帯料金等)。

≪①について≫
銀行に預けている預金は1,000万円とその利息まで元本が保証されていますが、銀行が破綻した場合、それ以上の金額はなくなるリスクがあります。なので、まさかのリスクに備え、金融機関ごとに口座を分散することが大切です(1金融機関ごとに1,000万円の元本保証)。
もう一つの対策としては決済性預金に切り替えるというやり方です。この場合、利息が付かなくなりますが、元本は保証されます。
≪②について≫
かなり多くの人が現在加入している保険の内容について良く理解していません。日本人はあまり理解しないまま加入してしまう国民性があると言われる側面もあります。正しい医療制度(高額医療費制度等)を理解した上で保険商品に加入することが望ましいです。

〇今皆さんにとって必要な資金はどれくらい?
・『子供が生まれたばかりの人』『これから結婚をする人』など、ライフイベントによって必要資金は変化していきます。まずは、自身の立ち位置を確認し、年数ごとに分割して必要資金を計算するということが大切になります。
下記のように簡単でも構いません。この場合、現時点で2億3,100万円の資産がなければ投資が必要という判断になります。

図2:30歳でこれから結婚をする場合


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