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≪Vol.202≫時が解決・・・してくれたりはしない~外国人と働く~

時間が経てば解決するよ。
なんてことを言うこともよくあるが、確かに解決されることもある。でも、それって多くの場合は「気持ち」の部分におけることでしょう。
逆に実務に課題があるのに「時が解決するだろう」とそのままにしておくと、大概は課題が大きくなっているものです。そうですよね。

それは、日本の良さでもあり、悪さでもあるのですが、やっぱり日本人の仕事の仕方は「よしなに」という表現が当てはまるようなことが多いように感じます。これは日本人と外国人においての関係ではなくて、日本人同士でも同じで、「まぁ、上手いことやっておいてよ」「だいたいわかるじゃん」というアレです。

このパターンの良さもあるのですが、結局は「上下関係」がある社会だからこそ生まれている手法で、「上手くやっておいて」は紐解くと、人それぞれの「上手くやっておく」があるのですが、指示した上司にとっての「上手くやっておいて」になっていない場合、結局は下の立場の人が制裁を受けることになるという、目上の人が圧倒的有利な「魔法の言葉」でもあるのです。
(言っている方は、そんなつもりはないからややこしい)

細かい話をするのですが、僕のような仕事だと、外国人といろんな現場に行って調査したり、イベントを運営したりするのですが、例えば「休憩」一つを取ってみても、多くの責任者は「現場で上手く話し合って、休憩取ってよ」となります。または「忙しくない時間を見つけて、休憩とってよ」ということになります。

確かに僕も管理者の立場になることも多いし、日本で長く生きているのでわかるのですが、コレって現場の判断は難しいのです。特にアルバイトという立場ならより難しい。場合によっては休憩が取れないままずっと仕事をしている、なんてこともあります。結論は責任者が「決断」するしかないのですが、いつ忙しくなるか、いつ時間ができるのか?なんてわからないから、責任者としてはどうにでも対応できるようにしておきたい。みんな気持ちわかるよね・・・?というニュアンスが多く含まれていて、もし忙しくなったら休憩短くなるけどごめんね・・・と。

その気持ちもわかる。でも外国人だったら・・・というよりは本当は日本人も同じで、施設のために出来ることがあれば頑張るけど、乱暴な言い方をすると「そんな施設の都合なんて知らないよ。だって休憩は休憩だし、それが約束だし、メシ食えないじゃんかよ。。」というのが本音だ。

石川は外国人カブレしてんなぁ、と言われればそうだとは思うのですが、先日、別のメディアでも話したのですが、日本って「ストライキ」がほとんどないんです。労働者にとってクビになりづらいという好条件はありながらも、中身はというと、労働者にとって都合が悪い条件が出てきたとしても、泣く泣くその条件を呑む場合が多い。ただ海外の場合は「NEW YORK TIMES」でも先日ストライキが起こっていましたが、条件が合わないとストライキをしたり、そもそもちゃんとした契約が成立しないと仕事も始まらなかったりします。

僕も外国人との契約もいろいろやっていますが、日本で経験した曖昧さとは全然違って、思っている以上に「決断」が必要で緊張感があります。まぁまぁお互いにね・・・なんていう「よしなに」なんてことはないので、何かを具体的に決めないといけない。「あ~余白がないなぁ」なんて日本人的に思ったりもするのですが、それが当たり前なので今は慣れてきましたが、日本人が思っている以上に「コレってどうなってるの??」って相手は思っているよ。という経験談でした。

今週も最後まで読んでいただきありがとうございました!

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