組織を変えたくば、まず自分を変えよ
リンクアンドモチベーションの麻野耕司さんの『THE TEAM 5つの法則』を読んで、所属する組織及びそのマネジメントに関して考えたこと、感じたを書いていきます。
書籍購入と併せて参加したイベントでは新年号の「令和」にかけて、
「令=法則、和=チーム、つまりチームの法則という」麻野さんの言葉があり、このタイミングで出るべくして出た本です。
本書の大まかな流れとしては、チーム作りに必要な5つの法則が章立てで説明されています。
5つの法則とは以下です。
Aim(目標設定の法則)
Bording(人員選定の法則)
Communication(意思疎通の法則)
Decision(意思決定の法則)
Engagement(共感想像の法則)
これを図表、事例や章末のチェックリスト、
さらに学術背景の紹介され理解を深めながら読み進めることができます。
最近、自身がマネジメントを行う担当事業及び組織に関して、”成長の壁(業績不振ではない)”を感じでおり、上記5つの法則に照らして、
自分のチーム状態を自己評価を3つにまとめました。
1:意義->成果->行動の接続の弱さ
Aim(目標設定の法則)の章では、目標設定とは「意義レベル」「成果レベル」「行動レベル」の3つがあり、前者(意義)にいくほどブレイクスルーしやすく、一方で後者(行動)になるほどアクションが明確になるという関係やそれぞれの目標設定の変遷を説明をしています。
私が所属する組織では約1年前からOKR(Objectives and Key Results)を採用しており、意義目標から成果目標、行動目標への落とし込みがしやすい目標設定の仕組みができています。
しかし、現実はまだ”道半ば”であると私は考えています。つまり意義目標から行動目標までが完全に接続されていると言えない状態です。
またどうすればこの接続が強固なもにになるかは試行中です。
・意義設定、ビジョンメイクをチームメンバー全員でやる
・成果や行動の設定つまり、戦略や戦術検討時の緻密さや革新さ目指す
・行動部分のリマインドを週次の会議で行う など
Aim(目標設定の法則)のまとめ部分では次のように書かれています。
自分たちのチームは何のための存在するのか。数字や作業を積み上げた先に谷を実現したいのか。
自チームにおいては、後戻りを恐れずに不調を感じたら議論をし直すということやっていく予定です。
2、意図し尽くされていないルール設定
Bording(人員選定の法則)の章では、次の2つの軸でチームを4つのタイプに分けてい
・環境変化の度合い:相手チームの作戦や行動が自チームにどれくらい影響するか?
・人材連携の度合い:同じチームの選手同士の連携がどれくらい必要か?
これを4象限にすると、以下のようなチームの型に分類できると説明されています。
「環境の変化の度合い 小」「人材連携の度合い 小」を駅伝型
「環境の変化の度合い 大」「人材連携の度合い 小」を柔道団体戦型
「環境の変化の度合い 小」「人材連携の度合い 大」を野球型
「環境の変化の度合い 大」「人材連携の度合い 大」をサッカー型
その上で、次章のCommunication(意思疎通の法則)では、このチームの型別に、ルール設定のポイントが併記されており、個人的には以下の図表が衝撃でした。
「これまで考えてきた”つもり”の人員構成、チーム内のルール、役割分担、評価、会議体などの設定頻度が、全然考えられていないじゃないか」という自己反省としての衝撃です。
一方で今後具体的に変えていける余地があるというには、前向きな気持ちもなれます(成長の壁が少し低くなるのではないかという期待)。
3、知ったつもりで実は知らないメンバーのこと
「モチベーションタイプ」、「ポータブルスキル」、「エンゲージメントの4P」などメンバーの特性や各自が何に共感するかを知るためのヒントが非常に具体的に説明されており、自チームにおいては今までそれほどできていなかったこという反省とともに、上記(2の項目)同様に改善のためめ余白があることにはポジティブな気持ちを持てました。
では、「本書に沿ってチームの法則を適用していけば良いか?」
それも重要だが、もっとやるべきことがあるということに気づけたのが下記イベントでした。
組織を変えたければ、まず自分を変えなければいけないという視点
サイバーエージェントの曽山さんをゲストに招いての当イベントのテーマは、Decision(意思決定の法則)でした。
正直な話をするとイベント直前まで、このイベントがDecisionにフォーカスされていることを知らず、またそれを知った時には、若干がっかりした気持ちになっていました。
なぜなら、書籍を読む中で意思決定の仕方を変えることでチームが変わるということが、他の法則よりも効果が薄く感じられたらでした。
まず麻野さんのイベント冒頭での次のコメントがありました。
意思決定には、次の3つのパターンがある
「独裁」「合意」「多数決」
スピードこそがビジネスの成否を分かつなかで、独裁を上手くチームの中に取り入れられないチームは上手くいかない時もある
これからは、恐れずに「誰かひとりが決める」というシチュエーションを作らないといけない
「速く・強く決める」
これはリーダーだけでなく、メンバー全員が求められること
つまり、チームにおいての意思決定の類型を説明しているだけではなく、
意思決定とはリーダーシップそのものだんだという認識に至った瞬間でした。
続いて、曽山さんも次のようにコメントされます。
リーダーを育てたい企業は多いのに、リーダーをやらせていない
大切なのは、兎に角やらせる
やると決断経験が得られる
決断すると成功か失敗の経験が得られる
書籍に出てこないが、Decision(意思決定の法則)をチームに適用する時に超重要ワードが決断の再生産という曽山さんの言葉でした。
リーダー、マネジャーとして会社トップ意思決定を自分の決断として捉える。もしその過程で腹落ちしなければ経営とも議論を為尽くす。出ないと自分の決断、自分の言葉として、チームへ伝えられない。
チームメンバーは、そのリーダー、マネジャーの意思決定を、さらに自分たちの決断に捉えて、行動に移していく。すると自分のチームも全員自分毎として本気で動くようになるし、絶対に他責にはならないはずです。
これができれば、チームは確実にパフォーマンスを高めていくイメージが持てるようになります。
まとめると、、、
書籍購入やこのイベントへ参加した当初は、事業成長が伸び悩んでいるので、チームの変革のために必要な手法や解を求めていました。
しかし自分の視点やリーダーシップのあり方にこそ、改善があると気づきました。
今日以降の自分のアクションとしては、「早く、強く決断する」こと、そしてそれを内省する方を自分に課しながら、その上でTHE TEAMの内容を自チームに実践していくことです。
またその途中経過をnoteでも発信していきます。
お読みいただいてありがとうございました。
下山雄大
@S_YUDAI