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富山駅前の通行人分析①~旅行者編~

富山駅前でコーヒースタンドを出店していて、想定外だったことの1つが、コーヒーを買ってくれるお客さんの、旅行者が占める割合が極端に低いことである。

最初の想定では、コーヒースタンドのメインターゲットは旅行者だったが…

うちのコーヒーは一杯500円。目の前に陣取るスタバはじめ、その他駅前に出店しているコーヒーショップよりも高価格である。しかし取り扱うのはスペシャルティコーヒーなのでおいしさではブッチのギリである。

富山の人にとって、1杯500円のテイクアウトコーヒーは中々に高いだろうと思う。だけど都会の人にとってはこれが普通。花の都東京に行ったとき、コーヒースタンドは1杯5~800円が標準的な価格であった。だから多くの利用者は都会からの旅行者になるだろうと、出店前はふんでいた。

ところが、蓋を開けてみるとコーヒーを買ってくれる人の多くが富山県民だった。旅行者は1~2割程度。なぜ?why?と思ったので考察してみた。

仮説①:見知らぬ地でいきなり冒険はしない

旅行者にとって、富山駅は発着地点である。富山駅に降り立ったばかりの旅行者は、まずは精神的な安全を確保したいと考えるのかもしれない。冒険はその後だ。となればコーヒーを飲みたい層は見慣れたコーヒーチェーン店を利用するのではないか。

仮説②:目的地までの逆算力

見知らぬ土地へ降り立った時、駅から目的の観光地に行くには、富山県民であれば大体このくらいの時間で着くだろうという目安も立てやすいが、目的地までの逆算ができないと少々不安である。

目的地へ着いてから、一服しようという感覚はわからんでもない。

仮説③:普通に腰を落ち着けてコーヒーを飲みたい

当然ながら、駅前には5店舗ほどコーヒーショップがある。旅行者は、長距離を移動している分、疲れている。店内で腰を落ち着けてコーヒーを飲みたいだろうと思う。僕だってそうする。

どうやらコーヒースタンドは旅行者に適してないっぽい。

実際に出店する前はこんな想定ではなかったが、やってみてはじめてわかることは多い。仮説を並べ立ててみたものの、具体的な解決策は思いついてはいない。

「駅前コーヒースタンドのメインターゲットは旅行者じゃなかった。」がもしかしたら解なのかもしれない。

とりあえず、富山の人に使ってもらいやすいサービスにしよう!ということで、マイカップ割引を始めてみた。拙策極まりないのは承知である。

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