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5ヶ月前のイラストをリメイクした話

ここ一週間ほど、noteのタイムラインに出てくる絵描きさんたちの投稿がどれも面白くてイラスト制作のモチベが上がっている。そういう投稿を読むのが好きだ。

絵を描く人たちの独特の物の見方やこだわり、制作への向き合い方、突破口を見つけた喜びなど、実際に描いたイラストと言葉の両方で見せてもらえるのは非常にありがたい。オススメを表示してくれるnoteの仕様にも感謝している。

私は絵に限らず自分の作ったキャラクターや世界観を形にしていくのが大好きで、今年の5月からは自分で作ったBGMに寸劇を乗せて、絵と一緒に動画にしてストーリーを展開していくシリーズの制作を始めた。

今日は過去に公開した寸劇のイラストをリメイクしたのでその話をしたい。

手を入れたのは5ヶ月前のイラスト

7月に公開した「まどろみの中に沈む」は、公開当時から意図した演出の雰囲気が出ず、イラストを描き直したいと思っていた。当時は「なんかダメな感じがする」以上のことがわからず直すこともできなかったが、突然なんとなくいける気がして加筆修正という形で改めて仕上げることに成功した。

ちなみに描いていたキャラクターの名前はルカリス。主人公である聖騎士アデルバートの婚約者で、とある理由から祖父の家で療養中の身だ。かなり美人の設定。

リメイクしたイラスト「まどろみの中に沈む」
そこそこ衝撃のビフォーアフター

主に手を入れた箇所を挙げておく。
★→◎→○の順で、1手でより大きな効果が得られたものを並べている。

主な修正箇所

★黒髪と肌のコントラストを強く(画面が締まる、肌が白く病弱な印象に)
★肌に1段階影を加えた
★髪に大きく左から光を当てた(肌と似た色の光は印象がまろやかになって好き)
◎全体影(乗算)をオレンジから薄紫寄りに
◎服を暗めのグレーに(髪と同じ理由)
◎顔のパーツのバランスを修正
◎目元・瞳の描き込みをプラス
◎唇の色をピンク寄りに
◎髪のシルエットを整えた
◎後ろ側にいく髪に薄紫系の反射光を入れた(消えちゃいそうな印象に)
◎髪の線画をグレー→青紫、顔まわりの線画を茶色→赤紫に
○服にも肌に近い色で微妙に光を入れた
○髪のメッシュ部分の色を調整
○背景に色味を追加(元は完全なグレー)

言葉にすると結構途方もない手数を入れている……というか修正前の絵はこれだけ足りない部分があったということなのだろう。

お化粧をする気持ちで肌の影を描く

1手で印象が特に変わった加筆部分の中でも「肌に1段階影を加える」は逆光の絵であれかなり重要な印象コントロールの方法であることがわかった。この色があることによって肌のより白い部分だけで色味のコントロールをする必要が薄れ、かなり白っぽい肌にしても印象が損なわれない感じがしている。

お化粧でいうところの、ファンデーション塗りっぱなし状態にチークや軽いアイシャドウ、シェーディングを加えたような効果が得られるのだと思う。そう考えると工程としてはマストだ。それなしには先に進めない。

また全体の印象に関わる話として、この5ヶ月でルカリスというキャラクターを何度か描いたことで、自分の中での「ルカリスらしさ」がある程度固まってきたのが大きかったように思う。
聡明で美しいが、口元だけが妙に色っぽいというか、目より口で感情表現をするタイプで、アルカイックスマイルの似合う女性のイメージだ。

部分的な順光を描くのが楽しかった

逆光の雰囲気が好きでいつも逆光の絵ばかり描いているのだが、部分的な順光を描くのは楽しいと思えるらしかった。今回は最後の最後で、髪に左から光を当ててみたらとても良かった。これからもこういう部分的な順光表現は使っていきたい。

一応光を描いた後に色相をずらしてみたが、肌に近い色で描く光は特別な雰囲気があるように思う。おそらくアニメ作品にはない表現だから絵画っぽく見えるのだろう。今後も使っていきたい手法だ。

脳への負荷は高いが、何かを掴みかけている

今回のような修正を何の気なしにサラッとできたら良いのだが、今はまだ1手1手試行錯誤しながらその都度正解を探っているような状況だ。

当然脳にかかる負荷も高く、今日に至っては夕方に横になってすらいられないほどの頭痛・吐き気・寒気に襲われてかなり気が滅入ってしまった。鎮痛剤を飲むなどしたが、一番効いたのは5分間の換気だった。二酸化炭素中毒だったのかもしれない。

そのようなことも含め、後々見返せるように気付きをnoteにまとめておくのは良いことな気がしている。何かを掴む瞬間がすぐ目の前まできているような感覚がある。

年内か、年明けか、その時が来るのがとても楽しみである。

ここまで読んでくれてありがとう。
おやすみなさい。

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