はらはら離れて

最近、立て続けにパワハラに遭った。

一口にパワーハラスメントと言っても、さまざまなタイプがある。自分は「きちんとしている風に見えて実は差別心がある」タイプは得意で、適当にかわせるし、何なら軽く指摘して防衛もできる。
ただ、ドラマに出てくるみたいな、分かりやすく傍若無人な言動をする人はどうも苦手だ。「このご時世に、そんなティピカルなハラスメントを?」とびっくりするし、粗暴な言葉の刃でまともに傷ついてしまう。
実際、様々な状況が重なった事もあり、体調を崩してしまった。弱い自分が悲しいが、受容・昇華して楽になりたいので、きちんと自己対峙しておこうと思う。

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世の中には本当に色々な人がいる。善人も悪人も。古今東西の文学の中にも山とサンプルがある。
そして善悪や価値観は時代と場所で変わる。「24時間戦えますか」というコピーは、令和の現在では即却下だし、南イタリア辺りならどの時代に出しても鼻で笑われるに違いない。
しかし人は環境に左右される生き物なので、いくら気をつけていても視野狭窄は起こる。自分の視点や、その延長上にある考えが世界のすべてだと思ってしまう。
すると、異なる思考や視点を異物と捉えてしまう恐れがある。況して強く押しつけられるといい気はしない。
自分の視点や思想をマメにチェックし、「こういう言い回しに弱いな」「あの考え方は苦手だけど、それを正解と信じてる人いるよなあ」などと自覚しておかないと、己の心は守れないのだ。
別に相手を認めなくてもよくて、「ああ、違う考えの人がいるな」と意識し、離れるのがベストだ。物理的に無理なら心的に距離を置く。遠目で、もっと言えば俯瞰で見られれば、想像力を十二分に稼働できるし、「そうか、こういう人なんだな。ではそちらの世界でお幸せに」と突き放せれば概ね問題ない。
そして根本としては、己の軸をきっちり磨いておく事が肝要である。私は人を大切にしたいし、自分自身も大事にしたい。デリカシーとリテラシーはデフォルトだ。あと知性も。謙虚に学び知見を広げ、笑顔を絶やさず生きられている時が、一番ご機嫌でいられる。
まあ今、勉強する事が多すぎてパンクしているため、色々余裕がないのでしょう。しょうもないですね。軸を自覚し、地に足をつけて生きねばと思う。

心身に余裕がないと、視野は狭くなる。健康な思想と身体を保つためには、疲れ過ぎる前に対策をした方がよいのかもしれない。何か考えなくてはな。写経とか瞑想とか、美味しいハーブティーとか。

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人生を分ける出会いが複数訪れ、エキサイティングかつ多忙で楽しかった2019年だったが、既にへろへろなのも事実だ。立て直して、よい新年を向かいたいものです。

旧作も新刊もごっちゃだが、最近読んでる本。年末年始は読書に明け暮れたい。執筆もしたい。

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